面白いは良いことだVOL-1

前回、うちの家族の紹介をしたけど、一番しっくりくるエピソードがあるので、ちょっとしてみようと思う。私、14歳の春の出来事。
布石はあったのだ。
父「お母さん!あれ持ってきて。」
母「あれって何!」
父は昔から単語がなかなか出てこない。母はボケるといけないと思って、きちんと父に単語を言わせたいのだ。いつもの通り真っ赤な口紅に煙草をふかしている。
父「あれだよ!あれ!」
母「だから何!」
父はむっとした表情で悔しさともどかしさで何とも言えない表情で、声を荒げて大きい声で言った。
父「とがったスプーン!」
母「これかい?」
とフォークを差し出す。
子供ながらにして、フォークは尖がったスプーンではないなと思いつつ、合格点を出してしまった母と、満足げな父を見ながら、「だめだこりゃ!」ってつぶやいていた。
フォークを何に使うかって?これはもちろん、諏訪家定番のミートソースだよ。お昼ご飯のミートソース!ミートソースには牛乳と決まっていた。
「いただきまーす!」と食べていると、インターホンが鳴った。ピンポーン!普段インターホンなんか出ない父が、飛び上がり、出た・・・
父「はい!もしもし!諏訪ですけど」
家族は大爆笑だ。母はちょっと怒り気味だけど、大笑い。インターホンと電話がごちゃごちゃだ。
父「まちがえちゃったよ。テヘ!」みたいな乗りですよ。

また普段の昼食に戻り、家族団らんしばらくすると・・・電話が鳴った。ここでも、父が飛び上がる。普段電話なんか出ない父が、出た・・・名誉挽回だ。今度は間違えないぞとばかりに・・・
父「はい!どちら様ですか?・・・今すぐ行きます!表玄関かな」と言って外に出ていく。おいおい!どこ行くんだよ?電話だぜ?相手玄関にはいないよ。完全にインターホンと思っている。でも止められない・・・その理由を話そう。
私は、笑いをこらえるのが必至だった。なぜ笑いをこらえているかって?そりゃもう口の中には、牛乳が入っているからだよ。牛乳をこぼした時の臭さは知っているからね。必至だよ。ぜってーこぼさねーぞ!
母を見た・・・あなたもか。あなたも牛乳を飲んでいたのだね。母は口を押えている。押さえている手から牛乳が伝って、肘からポタポタとしたたり落ちている。完全にやられた!って感じで笑いで震えている。まずい!だめだ!俺も牛乳吹き出しそうだ!
その時、私は、みてはいけないものを見てしまった。せいちゃんだ。こいつだけは昔から要注意なんだよ。笑っちゃいけないときに、一緒にいると本当にハプニングが起きる。お葬式の時なんて最悪だよ。
せいちゃんは・・・・・案の定、すでに牛乳を吹き出していた口も押えず、デロデロにだらしなく牛乳がこぼれている。
そして、鼻から・・・鼻からスパゲティーが出てる。漫画か?ドリフか?こいつ天才か?
そして、私の口からは大量の牛乳が、飛沫を上げて、出てしまったのさ。完全に敗北宣言だ。悔しいけど、面白すぎる。父も、母も、弟も。
父は、玄関に誰もいねーなーと言って帰ってきた。いるはずねーじゃん。相手は、電話口だよ。玄関にいるはずねーじゃん。
父「お前たちは何をしてるんだ!」って怒っていたよ。しばらく私たちは話すらできない。父上!笑いすぎて苦しいよ・・・息ができないのだよ。
あんたのせいだよ。完全にあんたのせいだよ。あんたのせいで牛乳まみれだよ。くせーよ。この後始末どうすんだよ。
ってまーこんな家族です。もっといっぱいあるけど、このエピソードが一番わかりやすいかな。家族とのエピソードはこれぐらいにして、諏訪商店に入社するまでの話をしないとね。

諏訪商店に入社するまであと10年

まーここでの教訓はこうだ!
「面白いはことは心の栄養だ🤣」

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