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ビジネス書は、どのような執筆準備が必要なのか?

先日、ビジネス書を出版するには?」をテーマに、出版の目的と、以下のような出版するまでのプロセスを簡単に紹介し、一昨日は、1の「出版企画を練る」を、昨日は、2の「出版社を探し企画を通す」を深堀り下げてみた。

1. 出版企画を練る
2. 出版社を探し企画を通す
3. 出版社決定
4. 仕様(ページ数、サイズ)と販売価格を決める
5. ページ構成を決める
6. 執筆する
7. 原稿の完成
8. 初稿(ゲラ)が出る
9. 表紙デザイン決定
10. 校了
11. 印刷
12. 出版


今回は、上記5と6をまとめて「ビジネス書を執筆する」というテーマにて、深堀りしてみたいと思う。

執筆準備

・シントピックリーディングをする
・マインドマップで全体構成を考える

※シントピックリーディングとは、あるテーマ(シントピック)について複数の本から情報を得て、整理し自分の意見をまとめることができる読書法で、フォトリーディングの活性化の手法のひとつ。
※参照本「あなたもいままでの10倍速く本が読める」(ポール R.シーリィ著、神田昌典 監修/フォレスト出版)

テーマが決まったら、そのテーマに関する周辺知識を更に深堀りしたい。そのためには、最低でも周辺領域分野の著者5人分の書籍を準備し、シントピックリーディングをしておきたい。
私の経験談をお伝えする。「チームブランディング」という概念が出来て、それを書籍にする際の準備として、「ブランディング」「チームビルディング」「インターナルブランディング」関連のビジネス書を合計10数冊を購入し、まずはざっと目を通した。その中から執筆テーマに必要な本を5冊選びだした。その5冊は、それなりにしっかりと読み込み、その5人の著者と仮想会議をしているイメージで、アウトプットとして、マインドマップを作成していく。

そうすることで、それぞれの著者の意見や見解が、他の著者との違いとして浮かび上がってくる。それを数日寝かした(熟成した)上で、今度は、全体構成を考えてみる。

その時の全体構成は、ワードなどで目次を作成するイメージではなく、全体を俯瞰できるように、マインドマップで作成するのが良いだろう。
以下は、2012年に未だ構想段階でのマインドマップである。

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当時のことなので、テーマが「チームブランディング本」となっているが、実際は、その後、『社員をホンキにさせるブランド構築法』(一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会著/同文舘出版)のとして出版することとなった。

※チームブランディングとは、「ブランド構築に係る活動を、プロジェクトメンバー各々が担うことで、信頼関係の醸成と経営目標の達成を目指す、小集団のアイデンティティ構築活動である」
※『社員をホンキにさせるブランド構築法』/一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会 著 より


ターゲットを絞る

準備としての構想段階でもそうだが、実際に執筆する段階でも、1人の人に向かって書くことをオススメしたい。本当に実在する人、この本を最も届けたい実在の人物を決めて、その人に語りかけるように書いてみよう。

絞らないと、ぼやけた本になってしまうし、そもそも書きづらい。実際に、絞ることを意識すればするほど筆が進んでくるはずだ。
※といっても、やはり執筆は苦しい。

それに、書き上げた本の内容は、絞った1人だけに響くわけではなく、不思議とかなり多くの人に響くはずだ。おそらく絞った分、内容がシャープになるからだろう。

でも、タイトルに関しては絞りすぎない方が良い。なぜなら、タイトルは書籍を手にしてもらうための動機付けの役割がメインなので、当たり前のことだが、絞りすぎてしまうと、自分のことではないと受け取る人がほとんどになってしまうので、手に取ってすらもらえないからだ。

さて、今日は、この辺にしておきたい。明日は、実際の執筆方法を書いてみようと思う。実は、ここがもっとも苦しい作業なので、少しでもその苦しさを解消するために思考錯誤してきた私の経験談として、生々しい部分を書いてみようと思う。



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