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アルペンスキーに人生を懸ける男 斉藤博物語 まえがき

まえがき

 
斉藤博は世界に通用するスキー選手を育てている。だが、その本質は“人”を育てていると私は思っている。
なぜなら彼は常々、「スキー選手を引退してからの人生の方が長い。もしスキーで死亡や後遺症が残るなら、その子はスキーをしなかった方が良かったということなる」と言っていたからだ。そんな言葉を時々耳にした私は、「彼は単に有名な選手を自分のチームから出したいということではない」と確信した。

アルペンスキー選手育成の名匠 斉藤博
オリンピック選手や全日本、ワールドカップで
活躍する選手を計100人以上輩出している 

そして、次の言葉が頭を横切った。
1年先を考えるなら、稲を植えろ。
10年先を考えるなら、木を植えろ。
100年先を考えるなら、人を育てろ。

まさに、「100年先を考えるなら、人を育てろ」を、斉藤は実践している。
人を育てるには、多大な時間がかかり、相当な労力かかり、根気が必要だが、彼はそれを行ってきた。
そこには先駆者にしかわからない苦労とノウハウがある。その足跡を記すことはノウハウの伝授になり、スキー界はもとより、教育に携わる人や、子を持つ親、すべての人の役に立つだろうと思ったからだ。それが一つ目の理由だった。

二つ目の理由は、かもい岳レーシングで育った子供たちが青春を過ごした所として、そして成長した子供達が家族に、「自分が育ったのはこういう所だ、この人のもとで成長しだんだ」と知ってもらうのに良いと思ったからだ。

三つ目の理由は、地域と、かもい岳レーシングと、スキー場の発展に繋がると思ったからだ。
或る地域が発展するには、次の二つの要素しかない。
 「何かを生産して売るか、人にそこに来てもらうか」のいずれかである。
斉藤博の物語を書けば、歌志内と、かもい岳と、スキーのことを知ってもらうことになる。それは人に来てもらうことに繋がる。そう思ったからだ。

北海道・かもい岳スキー場 
(北海道歌志内市)

そんな三つの想いが、私にペンを取らせた。
「字は手で書くが、文章は心で書け。本は全身全霊をかけて書け」という私の信条に従い、構想から1年半、全身全霊を傾け、ようやく書き下ろすことができた。
この本が、お読みいただいた貴方のお役に立てば、大変嬉しく思います。

著者 茶木 寿夫

これは、2017年に書籍として出版したものです。本文を順次掲載していく予定です。 しばらくお待ちください。尚この本は、次の図書館にありますので、早くお読みになりたい方は、そちらをお読みください。
本のタイトル:アルペンスキーに懸ける”想いと情熱”「斉藤 博 物語」
蔵書となっている図書館:国立国会図書館、東京都立図書館、北海道立図書館、富山県立図書館、他。
文が冗長にならないように、敬称は略させて頂きました。

#スキー #競技スキー #斉藤博 #かもい岳 #歌志内 #北海道


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