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一枚の写真から・・・憧れの白バイに乗って

中学生の頃、白バイに憧れた。
理由は簡単、公費で大型バイクに乗れるからである。

中学生の頃、つまらない授業に興味は湧かず、窓の外から田圃超しに見える国道41号線をボーっと眺めていた。
すると時々、颯爽と白バイが走る。 当時のオートバイと言えば、せいぜい250㏄くらいまでで、それ以上の大排気量バイクと言えば、白バイのホンダ350㏄くらいだった。

125㏄のバイクでも、買うのが大変なのに、350㏄のバイクなんて夢のまた夢であった。
それなのに、大型バイクの白バイが颯爽と風を切って走る。しかも子供心にも、「白バイの人は上手い!」 と分かった。

一方、教室の目の前に立って授業している英語の女性教諭は、一生懸命に文部省の指針に従ってやっているだけで、私は子供心に「この人の英語、本当に通じるの?」と思ったり、「こんな田舎で、英語なんていつ使うの?」と思ったりするから、益々勉強する気が出ない。
だから白バイが通るたびに、目は「おっ! 白バイだ!」と、目は国道の白バイに行く。

だが、警察は階級制だとだんだん分かって来たので、自分には向かないと思うようになった。
それで白バイ乗りの警察官にはならなかったが、「白バイへの憧れ」だけは残った。

それから何十年、白バイに跨るチャンスが訪れた。
千葉の幕張で開催された2002年東京モーターショーで、千葉県警が白バイを展示していのである。もちろん白バイ隊員の警察官も横に待機している。


白バイに跨っているのが筆者。
右が白バイ隊員。彼らが跨るとものすごく絵になる。

これは絶好のチャンスとばかり話しかけ、恐る恐る「ちょっと跨ってもいいで可?」と訊いてみた。返事はイエスだった。

私が大型二輪免許を持っていることや、ジャーナリストであることなどがプラスに働いたらしく、白バイのいろいろなことを話してくれた。その一つが、「白バイは中低速を重視した造り」であった。
なるほど、そうだったのかと面白く聞きながらも、心は、「憧れの白バイに乗れたぞ!」と嬉しさで一杯だった。
本当は、乗ったのではなく、跨っただけだったのだが・・・。

#白バイ #オートバイ  

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