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【エンジニア向け】読めるようになるための英語学習方法

この記事を書くきっかけ

今まで多くの人の英語学習相談に乗ってきました。その中で、エンジニアと一般職の方で求める英語力が違うなと感じることが多くあります。

具体的には、一般職の方などは「会話メインで英語を身に着けたい。」という方が多いですが、エンジニアが英語を学ぶ動機として

「英語でドキュメントやプログラミング本を読めるようになりたい。」

という方が多いように感じます。

では、そういったエンジニアが英語を学習する際に何をすべきなのか?オススメの勉強方法と書籍をこの記事では紹介したいと思います。

本当に英語を読めるようになりたいのか?

具体的な勉強方法に入る前に1つ確認すべきことがあります。

それは、本当にあなたは英語を読めるようになりたいのか?ということです。

英語には「読む・聞く・書く・話す」という4技能があります。

過去の私も含めて、多くの人はこの4技能の複数個を一気に取得しようとします。(ドキュメント読みたいし、英語で文章書きたいし、英語も聞き取れるようになりたい!など)

ですが、各技能を身につけるには別の学習方法が必要になります。

そのため、一度に複数個の技能を身に着けようとすると、成果が出るまでに時間がかかり、大抵は成果が出る前に学習意欲がなくなり失敗に終わるケースが多いです。

ですので、まずは4技能のうち何を身につけたいのかをまずは絞って、それに特化した学習をすることが大切です。

具体的な勉強方法

さて、文章を読むことに特化した英語を身につけるためには、おおまかに以下の流れで学習を進めることをオススメします。

1. 基礎英文(5文型)

2. 多読

3. 読みたい本の日本語訳版

4. 原著に挑戦

一つずつ解説していきます。

まずは5文型を身に着けよう

最初に基礎英文法を学びましょう。特に5文型を中心に勉強します。

5文型とはSV, SVC, SVO, SVOO, SVOCのことです。

何故5文型を身につける必要があるのか?

それは各文型によって訳し方が決まっているからです

こちらの記事で詳しく説明されていますが、5文型の訳し方を引用させていただきます。

第1文型 S+V 「Sが~する(の状態にある)」
第2文型 S+V+C 「SはCである」
第3文型 S+V+O 「SはOを~する」
第4文型 S+V+01+02 「Sは01に02を~する」
第5文型 S+V+O+C 「SはOがCだと(するのを)~する」

恐らく、英文を読めないという人はそもそもどれが主語で、どれが動詞なのか。またその動詞の後に目的語はあるか。などを全く意識していないと思います。

そのため、英文を見た時にどこから手を付けたらいいのか分からず混乱し、英語を見るのも嫌。という状態になるのではと思います。

文型を見抜くことができれば、知らない動詞や名詞があってもその意味を調べさえすれば、文章を概ね理解することができるようになります。

5文型を身につけるメリットとして、他にも自分で書いたり・話した英文が文法的に正しいか判断できるという点もあります。

表現が自然かどうか、などはネイティブに聞かないと判断は難しいですが、そもそも自分の英語が文法的に正しいのか。を自分で判断できるというのは普段ちょっとした英文を書く時などにもとても有用です。

さて、5文型の学習にオススメなのがこちらのテキストです。

私自身、かつてこのテキストを使って学習しました。

こちらのテキストが他の文法テキストに比べて優れているのは、5文型をしっかりと身につけることができるようになっている点です。

目次からの抜粋ですが、6レッスンを通じて5文型について学習し、このテキスト全体を通しても5文型の話が頻繁に出てきます。

[全学年共通レベル]
Lesson01 英語の語順 SV文型......p.14
Lesson02 英語の語順 SVC文型......p.20
Lesson03 英語の語順 SVO文型......p.26
Lesson04 形容詞と副詞......p.33
Lesson05 英語の語順 SVOO文型......p.40
Lesson06 英語の語順 SVOC文型......p.47
Communication Stage1......p.54

今まで、こういった中学英語文法テキストを多く買いましたが、5文型にここまでフォーカスしている本はあまり多くないと思います。

5文型は大切ですが、正直なところ、5文型の学習は全くの英語初心者の方には結構難しくつまらないと思います。

ですが、これを身につけると英語を理解するための1つの武器としてとても有用なので、是非とも気合で乗り切ってほしいです。

どうしても継続できないなら、これを身につけるためだけにメンターを探すなどしても良いかもしれません。

5文型は集中すれば1,2週間で理解できると思いますし、そこからは運用のフェーズに入れるのでより理解が深まり意識せずとも5文型を見抜くことができると思います。

5文型以外のその他文法事項についてもサラッと全体を通してやっておくといいと思いますが、分からなくなった時にまたこのテキストを見返す。くらいの感じでいいと思います。

ここで文法を暗記する必要はありません。文法学習だけをしていてもつまらないので、なるべく早く運用のフェーズに入りましょう。

前述した、英文には色んな形があるように見えるがパターンは決まっている。ということについては、こちらの本でも触れられています。リーディング力をつけるための学習方法など色々紹介されていて面白いです。

簡単な英語をたくさん読もう

さて、次に多読についてです。なぜ多読をすべきか、についてはこちらの記事から引用させていただきます。

英語を自分のものにする上で絶対に欠かせないのが、「生の英語になるべくたくさん触れること」です。教科書や問題集の文章は、学習過程に合わせて前後の脈略もなく並んでいるため、良くも悪くも「殺菌」されすぎているのです。そのため練習問題ばかりをたくさんこなしても、補助輪をつけたまま自転車の練習をしているようなもので、応用が効く英語力はなかなかつきません。
実戦で通用する英語力をつけるのに効果的な学習方法が洋書の多読です。英語圏に住み、日常的に英語でプロフェショナルとして働いているような方は、みんなこの結論に辿り着きます。

読むのが大切なのは分かった。早くプログラミングに関する本を読みたい。と思っても、基礎英文を身につけただけですぐにプログラミングに関する英語原著やドキュメントに取り組むのは時期尚早です。

よっぽど気合のある方でない限り、ほぼ挫折すると思います。

なぜか。それは読むのが大変でつまらないからです。

日本語で考えると分かりやすいですが、少し文章を読めるようになった子供が専門用語の頻出する大人向けの本を読もうとしていたら、ちょっと早いんじゃない?と思いますよね。

それよりも、まずは子供向けの本から始めた方がいいんじゃない?と思いませんか。

大人になると不思議なもので、すぐに大人向けの物を読もう。子供向けのものなんて退屈だ。ってなってしまう人が多いです。

ですが、いざ読んでみても、内容の複雑さと単語の難しさから理解できず、単語を調べるのも大変。読んでも理解できなくてつまらないから挫折。となります。

ですので、まずは自身の読むレベルを受け入れて、簡単な内容の本から始めることをオススメします。

どういった本を選べばいいかは、こちらの記事が参考になります。

私自身かつては語彙制限がされたペーパーバックを買って読んでいましたが、結構高いです。30ページくらいの薄い本でも一冊800円くらいはします。

コストを抑えるために図書館を利用したり、今は電子書籍で定額で読み放題のサービスなどがあるようなので、こういったサービスを利用されることをオススメします。

とにかく最初は簡単で、薄い本から始めることをオススメします。ハリーポッターなどは最初は絶対に挑戦しないでください。

1冊読み終えるごとに達成感が湧きます。そしてその達成感がモチベーションに繋がります。

絵本のような、ほとんど絵だけの本でも最初はいいと思います。とにかく続けること、まずは1冊を読み終えることを目標に、本選びには気をつけてください。

読んだ冊数が増えるごとに、英文を読むのになれてリズムよく読めるようになっていき、少しずつ読むスピードも上がっていきます。

この段階ではプログラミングと関係ない本を読んでも全く問題ないと思います。

また、多読を始める時期としては、英文法を学習しながらでいいと思います。英文法を終えてからでもいいですが、それだと時間がもったいないので並行しながら進めることをオススメします。

絵本なら文法があまり分からなくてもほぼ内容を理解できると思います。

長くなったので一旦終わりにします。次の記事では、読みたい本の日本語訳版、原著に挑戦。について書いていきます。

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