初花見。

令和4年4月2日ゼロ円ハウス187日目。

朝6時頃に目が覚める。多分さきちゃんのアラームだろう。独特のアラーム音が鳴り響いていた。それで自分も目を覚ました。まぁ二度寝したんですけど。その後、外もしっかり明るくなった頃に二度寝から起きた。台所に向かうとさきちゃんがお弁当作りに奮闘していた。本日は花見に行こうとの事でさきちゃんが朝からお弁当を作ってくれていた。

自分の記憶の限り、自分は花見をしたことが無い。他の季節であるのかは分からないが基本的には桜の咲く季節におこなうイベントみたいなものだろう。あんまり普段から桜は勿論、その他の花や植物、それに伴う景色に対して思うことや感じることは殆んど何も無いので自分からも誘うことは無いし何となく自分がそう言うのに興味が無いのが伝わってるのか、そもそも自分に対して周りがどこを何を触れて良いのか分からないからなのかは知らないが誘われることもない。きっとそれを掴ませないようにしたのは自分だろうが。誘わないし誘われないイコール、花見をしたこと無いと言うことだ。

花見を提案してくれたのはさきちゃんでさきちゃん自身に別に意図は無いのだろうけど自分が鳥取に行くから最後にと楽しませようとしてくれているのだとしたらありがたい限りである。前も言ったけど自分が居なくなることに不安に思われることも相手の気持ちから考えると不謹慎かもしれないが嬉しい限りである。まぁ花見に関しては何も本人から聞いていないので自分の勝手な願望と妄想に過ぎないが。

さきちゃんの朝早くからの作業によってポテトサラダに唐揚げにおにぎりに卵焼きにフルーツに他にもおやつやら何やらがいっぱいあるお弁当が完成していた。

お昼過ぎから花見スポット的な所にさきちゃん、こうた君、自分で向かう。さきちゃんの運転で。山道みたいなところに段々と入っていって登っていく。山を見ると桜が斑に咲いている。トンネルに入って抜けた先には小さく見える町と広大な海が続いている景色が広がっていた。

そう言えば、自分はたまに高い所から景色を見下ろしたくなって視界の広がったある程度の高さの所に行きたくなる事があった。実家から走れば20分ぐらいの所にある場所に定期的に行っていた時期もあった。ランニングも兼ねて。

高く見晴らしが良い所から景色を眺めていると何もかもが小さく思えてきてどうでも良くなる。今見ている景色も自分も地球規模で考えたら点にすらならない。地球も太陽系の一部。太陽系も宇宙の一部。そう繰り広げていくと何もかもが取るに足らない小さいとすら認識出来ない事に成り下がる。イチイチ大きく感じては騒いでる自分、物事、他人、周りがどうでも良くなる。騒いだことで何かが変わる訳じゃない。やるかやらないか、どうにかするかしないか。これしか無いハズだ。やらないのはやらなくて良い状況と状態がそこにあるからだ。それが無くなれば人はやるし動き出す。やらないと、動かないと何にもならないからだ。どうにかしないのはどうにかしなくて良い、どうにかしてくれる何かがそこにあるからだ。それが無くなればどうにかするしかない。その1択だ。これは自分にも当てはまる。人は意外と人の振る舞いを見てはいないし況してや自身の振る舞いなんか覚えちゃいない。なのに自身にやった感覚があるものだけはちゃんと主張する準備が常におこなわれている。その周りで常に流れがあり何かが動いていて主張する準備ばかりに気をとられて周りが何をしてくれているのかを見ようともしない。でもそれが分からないから現状そうなっている。それが分かるから現状そうなっている。分からない者は分かる者を理解出来ず、分かる者は分からない者を理解出来ない。この歪みを正すにはただ1つ、ちゃんと言葉にして言うことだ。ちゃんとした衝突を避けようとするから自分が想定する最悪のパターンに結局はなるし圧をかけないようにしようとするから外に向く分の圧が自分にかかってしまう。でもそんな作為的な自分の行動を自分が許すハズもなく自分が自分に対して不満を溜めていく。それが爆発するのだ。それは自分以外のせいではなくて自分の思ってることや感じてることを無視して自分の都合の良いように改変しようとした自分への不満と怒りだ。バランスの問題だ。他人を傷付けるかもしれない、不満を抱かせるかもしれない、緊張感を与えてしまうかもしれない、その覚悟を持たないといけない瞬間から逃げるなという話だ。そこに責任を持てという話だ。自分はそこで逃げてきた。しかしそれは他人や周りの為ではない。自分の為だ。他人を傷付けるかもしれないというのは他人を思いやっての事ではない。自分が他人を傷付けたという存在になりたくない、そんな自分を自分から感じたくない。要は自分の思う悪人に自分になりたくないからだ。自分の思う聖人でいたいという思いがどこかにあるのだろう。しかしその聖人理想によって結果的に爆発した時に大悪党になるわけだ。どちらにせよ結果はそんなに変わらない。傷付けようとも不満を感じられようとも色々な反応や現象はあるけれどそれに対してそうなる責任と覚悟が持てないから逃げてしまう。そうなることを見越してそれでも言う事、自分を都合の良いように改変しようとしない事。これは今の自分には大事だなと思う。自分の状態が言葉が行動がどう作用するかは分からないけどそうなった事を認識しつつもそれをいじらない覚悟が必要な気がする。1つでも欠けると他のバランスが著しく崩れる。

久しぶりに高い所から見下ろして新しくもあり忘れていたなと思うような感じになった。普段は温厚に逃げそうな時に冷酷さを。両方において扱い方が全てだ。

景色を眺めているのか、桜を見ているのか、考えてるのか...なんか全てがごちゃ混ぜになってそれ含めてトータルで花見としておこう。さきちゃんのお弁当の美味しさを感じながら。唐揚げにおにぎりにポテトサラダに卵焼きetc...最高ですな。唐揚げは味が濃くなったと言っていたが下味がしっかりしている的な感じだったので絶妙におにぎりが進むし、おにぎりも握り方が上手くてフワッとしてると言うよりは米同士が潰しあわぬぐらいに適度に圧がかけられていて密度のあるおにぎりで自分の好みの食感と言うか食べ応えだった。それに食のセンス抜群のさきちゃんのお母さんおすすめの塩が使われていてめちゃくちゃ美味しい。卵焼きは甘めだがあっさりしていて食べやすい。それとなんと言ってもポテトサラダが超美味しかった。自分はそもそもマヨネーズがあまり好きじゃないのでポテトサラダを食べる機会もそんなに無いが人生でもトップクラスに美味しかった。結構ジャガイモ感があって全くベチャベチャしてない。マヨネーズも気持ち程度で薄味。まぁ味の感想を偉そうに述べているが作ってくれたと言う事がもう美味しいのだが。

花見どうこうよりも3人で過ごす時間に対して良い時間だなと思って感じていた。

程なくして花見も終えてゼロ円ハウスに帰る。夕方になっていたが外はまだ明るい。こうた君に一緒に動こうと誘いをかけた。まぁ要は前にもやったスパーリング擬き。

神社に向かうと桜が沢山咲いていて少しばかりライトアップされていた。これはかなり風情あるなと思った。

取り敢えずスパーリングを始める。今回は前までとは違う展開と雰囲気がかなり漂っていた。確かに自分が圧をかける展開から始まりはしたが前よりもしっかりと耐えられていてかなり抵抗されていて中々自分が有利になれずに五分か良くて6対4で微有利。そんな感じだった。こうた君は今までに無い感じで逆に圧を出してきた。ちゃんと自身の空間を自分に自ら触れさせてきた。かなり濃い空間だった。少しばかりの間、かなりの不利を強いられた場面もあった。これはヤバイなと思った。だけどそう言う状況に遭遇するから自分の引き出しが開くのだ。この五分の緊張感の中であるから緩めてみると言う発想が生まれて打破に繋がった。緩めるには緩める対象が無いと緩められない。だからしっかりと緊張感と間合いを作ってから初めて緩める事が可能だし有効なのかもしれない。しかしそれだけでその先の展開が上手く行き続ける訳じゃない。自分は結構甘くて、物理的な距離を取ることで安心しようとする癖がある。だから割りと畳み込まれると弱い。譲ってはならないところを譲ってしまう。それでいて様子を見てしまいがち。ただ体だけがそこにあってはやられかねない。気持ちは譲ってしまってるのだから。なので今度は緩めて展開が打破出来なくなってから、めちゃくちゃ近距離で絶対にここより先は譲らないと決めて向かい合った。全てこの体の前で捌く。絶対にここを譲らないと強く決めた。自然と手は上がり状態は低くなり、攻撃手段のエゴは制限された。何かを察知したことを敏感に察知するし少しでも動きが見えそうなら体がそれを対処しようとする。ここに緩みが加わればまた違うのだと思うが必要であればその引き出しも開くでしょう。

序盤こそ大量の汗が出たが後半になるにつれて慣れたのか汗はすっかり乾いてしまった。多分最初は久しぶりでビックリしただけだと思われる。1時間ほどやってゼロ円ハウスに帰る。

その後は日記を書いたりゴロゴロしたりしながら過ごしていたらいつの間にか寝てしまっていた。電気をつけたままで気が付けば夜中になっていた。取り敢えず、電気を消して再度眠りについた。

ゼロ円ハウス187日目終了。

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