#277C|悩みなんてなくていいんだよなあ

note365日連続投稿チャレンジ277日目。

今日はインターネットの回線工事が入った日。訪れた業者さんが妙に若くて、話を聞かせてもらったところ心打たれるエピソードであったので記録に残したい。


その業者さんは個人で仕事を請け、日本全国を回っているということだった。若い青年で、明るくテキパキと気持ちがいい。なぜこの仕事を?と聞いたところ、「彼女より稼がないといけないから」ということで話が始まった。

どうやら彼女さんはモデルをやっていて、若くしていい収入を稼いでいるそうだ。そんな彼女の母親から、「男なら彼女より稼ぎなさい」と言われて転職することを決めたと。

それがもうすごいと思うのだけど、そこからどんな仕事をしようかと探して、「モデルの彼女を超える収入を得るには雇用されていては不可能」と結論づけ、自営業で行くと決めた。次に、今どんな業界がアツい(儲かる)のかを探して、「通信業がアツいぞ」と地元の先輩から教えてもらった。

そこから、野外で通信ケーブル(電柱?)の工事をしている職人さんに話しかけ、「タダでいいんで教えてください」「仕事を覚えたら僕に仕事を振ってください」とお願いした。「最近の若者にしてはめずらしいな」と気にいってもらえたそうだ。

いや、そういうもんなの?私は、ああいった仕事は中堅以上の法人でないと受注できないと思いこんでいたので驚きだった。

晴れて教えてもらえることになって、仕事に必要な道具はすべて消費者金融で借金して揃えた。修行を経て独立して現在は4年目。冬はイルミネーションの配線があって繁忙期だとのこと。1日10件仕事が入る日もあると。

今では無事に彼女より収入も上がり、仕事も楽しそうにしていた。そんな彼はなんとまだ24歳で、本当に若いのに立派で眩しかった。

彼女とはもう5年付き合っているらしい。ということは付き合い始めの段階で彼女の母親にそう言われてから即行動に移し、数年かけて目標を達成したのだ。解決までのトータル時間はそれなりにかかっても、きっとその間の動きはずっと速かったのだろうなと想像する。


私はこの話を聞きながら青年の働く姿を見ていて、「素直に・明るく・まっすぐ動く」ことの大切さとそのパワー、そして希望を感じた。言葉にすると他愛もなくなるのだけど、妙に心に深く刺さって、「自分もぐちゃぐちゃ言ってないでやろう」と思った。

理由はない。ただなぜか、「頭の中で気になっているすべてのことを、全部綺麗に解決してしまおう」と。

「人間は誰しも悩み事を抱えているのが普通」という思い込みを、私は持っていたらしいと気づいた。これも私が今捨て去りたい無意識のマインド「苦しんでないといけない病」と言えそうだ。

この青年が実際に悩みがないかどうかはわからないが、おおよそなさそうというか、そういうものが生まれた時には軽やかにささっと解決に向かって動き出すであろう「雰囲気」を見たことで、新しい可能性に目が開いたのだった。


そうだな。別に悩み事なんて1つもなくていいのだ。これはAHA体験だ。

「悩みがあることで他者に共感できる」「痛みがあることで他者にやさしくなれる」といったことを、呪文のように思い込んでいた。それは自分が辛さに耐えるためのおまじないの側面があり、逆ではない。悩みや痛みがどうせあるならこう考えることで有効活用できるが、だからといって「ないといけない」ことはない。いつまでも取っておく必要はない。


去年からは特に、「これからの時代は『軽やかさ』が大事」とみんなに言っている私だけれど、逆に自分自身が正反対の「重い」タイプだとも重々感じていた。

「軽やかになろう」と心がけながら、しかしその体現イメージはイマイチ湧いていなかった。軽やかといっても「軽薄」ではない、「バカ明るい」というものでもない。質量を伴った上の軽さとはどういった「感じ」なのか、掴み切れなかった。

今日はそんな人間と接することができたことはまた幸運というか、日々の努力への贈り物だなと感じる。こういう捉え方をする部分は楽観的でハッピーな脳みそだ。

感謝を持って、また変化していく。


p.s.
なんか私は色々バグが起こることが多い人種のようで、確率バグというか、幸運も不運も「そんな事ある?」ということがよく起こる。今日の工事業者さんとの出会いは「良性のバグ」のような。嬉しい出来事だった。

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