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世界最速?!鏡川源流そうめん流しチャレンジ

2017年から開催している、土佐山アカデミーの代名詞とも言えるイベント「世界最速⁈鏡川源流そうめん流しチャレンジ」。

日本の中山間地域では、かつて食用や生活用具のために育てられた竹林が放置され、拡大の一途を辿っています。それにより雑木林が淘汰され、山の多様性が失われる大きな問題にもなっています。
土佐山も、昭和40〜50年頃は村内に7軒もあったタケノコ加工場が今は2軒となり、過疎や人手不足も重なって竹林整備が追いついていない現状があります。
加えて、森林率94%で平野部は無いに等しく、田畑は急な斜面に沿って切り開かれています。
この、拡大竹林と急傾斜と言う2つの課題を資源と捉える発想の転換と、そこにアイデアをかけ合わせて人が巡る仕組みを作り出すのが、私たちのチャレンジであり仕事です。

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会場となるのは標高409メートルの柚子畑!
10段を超える段々畑の持ち主は段毎に違っていて、全部で5人ほどいらっしゃいます。
最初にこの場所を借りるお願いに行ったときには、1段目の持ち主に2段目以降の持ち主へ一緒にお願いに行ってもらって、使用許可をいただきました。

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イベントを実施するには、竹の切り出しに始まり、樋づくりや器づくり、会場での水の確保など様々な準備があり、地元の皆さんの協力なしにはできません。

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初回こそ、「最速そうめん?」と訝しがられていましたが、回を重ねるごとに状態の良い竹を選び、割り方や節の削り方を調整し、角度やつなぎ目を工夫するなどして、山と共に生きるその生活技術を惜しみなく提供してくださっています。

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さらに2019年は、流体工学に詳しいJALの整備士さんにもご協力をいただきました。
今年もたくさんの企業や団体が協力してくださる予定で、7月25日(土)の開催に向けて準備を進めています。
関わる大人も、常に楽しみながら本気でチャレンジしているこの状態を、私たちは愛を込めて「大人の才能の無駄遣い」と呼んでいます。

私たちはこのイベントを通して、大きく3つのことを伝えたいと思っています。
 1.遊びと学びの境界線をなくす
 2.学び方の学び方
 3.大人の才能の無駄遣い

1.遊びと学びの境界線をなくす
例えば、年齢層の幅広いメンバーで鬼ごっこをしている子どもたちは、「小さい子たちは○回まで逃げていいよ」というルールをいつの間にかつくっていたりします。これはすごくクリエイティビティの高い、みんながハッピーになるためのアイデアです。
でも、やっていることは鬼ごっこ。気が付かないうちにそこで学んでいる。この、遊びと学びの境界線がない状態をつくりだし、そこからいかにして学ぶかを伝えたいと思っています。

2.学び方の学び方
1から10まで手取り足取り教えることはできないので、「こういうことに気づけるようになったら、もっと自分で学べるんだよ」と言う、視点のつくり方や楽しみ方を伝えたいと思っています。

3.大人の才能の無駄遣い
このイベントでは、地元の皆さんの生活技術や知識が結集します。2019年は流体工学の知識も取り入れることができました。
この、遊びのような学びの場で、大人が本気でその能力を使っている姿を目の当たりにする子どもたちに、「人を巻き込むと自分が持っていない技術や知識が手に入るんだ!」という気づきを伝えていきたいと思っています。

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今年は7/25(土)開催を予定していますが、この状況下では慎重に判断せざるを得ないと思っています。
しかし、これも課題と捉えてアイデアをかけ合わせれば、世の中に何かを発信していけるはず。
できる準備は進めつつ、まったく違ったアプローチも考えていきたいです。

最後まで読んでいいただき、ありがとうございます! いただいたサポートは、中山間地域の課題を「たのしく」「おもしろく」解決するための活動に使わせていただきます! まずは土佐山から、そして高知県から全国、世界へと広げていきます。