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学芸デザインミーティングGDM #4 「ブランディング」

日程:23.9.16土 14:00-17:00
テーマ:ブランディング
参加者:12名(うち2名は小学生)

夏休みのイベントをはさみ、通常回としては4回目のワークショップ。テーマは「ブランディング」。とある生徒から「名刺をつくりたい」というリクエストを受け、それならセルフ・ブランディングも含めてブランディング全体のことについて考える回をと思い企画した。参加者は12名。

14:00〜14:05 イントロダクション
14:05〜14:25 レクチャー:ブランディングとは
既存のブランドと、それぞれのビジュアル表現をもとに、どのような意図や方法でブランディングが行われているかを解説。ロゴをはじめ、カラーやキャラクター、モデルや写真表現、またはそれら全ての組み合わせからなるブランディングの手法を学ぶ。

14:25〜14:50 課題①:隣の人をブランディングする | ヒアリング編
ふたり一組になり、互いのパートナーに対してインタビューを実施。さまざまな質問をなげかけ、パートナーの「オリジナリティ」を発見することを試みる。インタビューの様子を見ていると「好きなもの/こと」を尋ねる質問が多かった。

14:50〜15:40 課題②:隣の人をブランディングする | デザイン編
インタビューで得た情報をガイドとして、パートナーをブランディングして第三者にその魅力を伝える。アウトプットとしては、ロゴ、プロダクト、パッケージ、広告、グッズなど。本物をつくる時間はないので、アイディアスケッチを作成し、プレゼンテーションすることまでをゴールと定めた。


15:40〜15:50 休憩

15:50〜16:40 プレゼンテーション
各自2分間で、それぞれのブランディングのプランをプレゼンテーションする。

16:40〜16:45 まとめ、次回予告
16:45〜17:00 アフタートーク *自由参加

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#4 を振り返って
今回の課題は、生徒たちにとって今までで最も「手」応えがない課題だったろう。これまでの課題は最終的にロゴ、ポスター、本といった「もの」が成果として残ったが、今回残ったものはアイディアスケッチによる「プラン」だけである。ただし、形として残るものをつくることだけがデザインではない。今回は、あえて手から少し離れて、俯瞰的な視点でものごとを見る練習の機会とした。
まずは手を動かす前に「聞く」こと。ペアワークで実施したインタビューは、それなりの盛り上がりを見せていたが、実のところその盛り上がりとインタビューの成果は直結しない。「好きなもの/こと」などの情報はポジティブなものではあるが、それがその人のオリジナリティを引き出してくれるとは限らない。そこがインタビューの難しくも面白い部分なのだけれど、その点を事前に共有しそびれてしまった。そのため、なかにはどんなことを聞けばいいのか? と戸惑っている生徒もいた。もう少しだけガイドを設けるべきだったかもしれない。
次に、ブランディングの作業とプレゼンテーション。ひとつのアイディアをロゴに込めてそれを軸に展開するプランや、アイテムをたくさんつくることによってブランドの世界観をつくるプラン、キャラクターをつくってそれにマッチしたプロダクトをつくるプランなど、きちんとレクチャーで学んだ手法が参照されていた。ただ、手法自体は教科書通りでもトリッキーな連想で展開するプランが多く、それらは言葉で説明を受けないとビジュアルだけではその関連性が理解できない。それでも、そのぶんプランには意外性と飛躍が生まれる。プレゼンテーションを聞きながら、その飛躍にいちデザイナーの自分は素直に心を躍らせた。

*写真・文章は許諾を受けて掲載しています*


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