yamauchi_toru

グローバルとローカルの両方を経験してきました。 公私を入り交ぜて、様々な発信をしていま…

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グローバルとローカルの両方を経験してきました。 公私を入り交ぜて、様々な発信をしています。多様なアイデンティティを有している人間であると、ご認識下さいませ。

マガジン

  • 技術標準と適合性評価

    ISO/IEC/ITU-Tなどの国際標準化機関が発行した国際規格(技術標準と言ってもよいだろう)への適合性を評価する適合性評価機関(Conformity Assessment Body: CAB)とそれらを審査して認定する認定機関(Accreditation Body)に関する雑感を書いています。

  • 令和日本紀行

    今まで訪れた日本国内の地域の地理・歴史について、新たに記録することにしました。各地域でのデジタル活用の話題も入れます!

  • 音楽家と歴史・社会

    Great classical musicians, History and Society 好きな曲や音楽家にまつわる歴史、社会等について書いています。 超マニアックですが、ご一読ください♪

  • デジタルトラストとは何か?

    デジタル社会を支える基盤の一つに、デジタルトラストがあります。電子署名、eシール、タイムスタンプ等を通じて、①インターネット上における通信の相手が本人であり、なりすましをされていないことを、誰でも確認できること、②情報の改ざんを防止することなどをいいます。 EU、米国等の動向を踏まえた、デジタルトラストの動向について、投稿して参ります! なお、全て筆者個人の意見であり、筆者が属する組織等の見解を示すものではありません。

  • 「清和源氏」の歴史

    「鎌倉殿の13人」で脚光を浴びた「清和源氏」の歴史について書いています。

最近の記事

AIマネジメントシステムの国際規格 ISO/IEC 42001とは?

2024年1月15日、経済産業省は、前年12月18日付で、AIマネジメントシステムの国際規格として、ISO/IEC 42001が発行されたことを発表した。副題として「安全・安心なAIシステムの開発と利活用を目指して」と記載されている。 AIに関するリスクを回避するための要件やリスクが生じた場合の対応を含む信頼性の高いマネジメントシステムを構築・運用するための要求事項を規定したものとして紹介されている。 筆者は、経済産業省は、本国際規格を認証基準としたAIマネジメントシステム

    • 令和日本紀行 -13: 蝦夷地(道南地方)の旅

      今まで訪れた日本国内の地域の地理・歴史について、記録しています。今回は、北海道札幌市よりも南に位置する支笏洞爺国立公園から室蘭市、苫小牧市等の工業地帯にかけての地域の自然、歴史等について記述します。 幕末まで、本土から蝦夷地と呼ばれていた広大な島は、1869年(明治2年)8月15日の太政官布告で「北海道」と呼ばれることとなった。名付け親は、探検家の松浦武四郎。1845年から1858年にかけて、6回の蝦夷地探検を行った。 1857年、松浦は千歳から山道を踏破して、支笏湖を発見

      • 音楽家と歴史・社会 -31: ショパンとサンドの出会い(葬送ソナタ作曲の頃)

        主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。 今回は、フレデリク・ショパンについて、「第20回パリでのショパンの活躍と『別れのワルツ」』」の続きとして、ジョルジュ・サンド(以下「サンド」)との関係に係る投稿です。平野啓一郎著「ショパンを嗜む」も参考にしました。 春分の日に、東京都北区でのアマチュア室内楽で聴いた唯一のピアノ独奏曲は、ショパンのピアノソナタ第2番変ロ短調だった。 1840年に出版された本曲は、有名な第3楽章から「葬送行進曲付」と呼ばれることがあ

        • 音楽家と歴史・社会 -30: モーツァルトのピアノ協奏曲

          主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。 今回は、神が作ったと喩えられそうな、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの27のピアノ協奏曲についてです♪ 中学生1年の時に、FM放送で聴いたピアノ協奏曲第21番ハ長調 K. 467は「みじかくも美しく燃え」と題されていた。スウェーデンの恋愛映画のBGMとして有名になった第2楽章アンダンテヘ長調が、ポピュラー風にアレンジされていた。 その後、全曲を聴いたところ、第1楽章ハ長調アレグロ・マエストーソも素晴らしい

        AIマネジメントシステムの国際規格 ISO/IEC 42001とは?

        マガジン

        • 技術標準と適合性評価
          8本
        • 令和日本紀行
          13本
        • 音楽家と歴史・社会
          31本
        • デジタルトラストとは何か?
          6本
        • 「清和源氏」の歴史
          21本

        記事

          情報セキュリティ及び暗号モジュールに係る適合性評価

          日本政府は、デジタル社会に向けた様々な施策に取り組んでいるが、それを支える情報セキュリティ技術の基盤は脆弱である。本稿では、その具体的な例として、情報セキュリティ及び暗号モジュールに係る適合性評価制度の概要と、欧米のベンダーの製品に依存している実態について論じてみたい。 情報システムの開発及び運用に係るセキュリティの確保は、一般にCC(コモンクライテリア)と呼ばれる評価手法によって、担保される。日本を含む多国間のセキュリティ評価・認証に係る国際承認アレンジメント(CCRA)

          情報セキュリティ及び暗号モジュールに係る適合性評価

          令和日本紀行 -12: 陸奥国(青森県南部地方)の旅

          今まで訪れた日本国内の地域の地理・歴史について、記録しています。今回は、陸奥国のうち最北に位置する青森県南部地方について書きます。上の写真は、陸奥湾に建てられている「ホタテ観音」から観た夕陽です。 陸奥国は、令制国としては、現在の福島県、宮城県、岩手県、青森県と秋田県の一部に当たる広大な国であった。「古事記」では「道奥」、「日本書紀」では「陸奥」と表記されていたが、どちらも「みちのおく」と呼ばれ、都より遠い奥の国と認識されていたようだ。明治維新の戊辰戦争後の処分として、陸奥

          令和日本紀行 -12: 陸奥国(青森県南部地方)の旅

          音楽家と歴史・社会 -29: 平均律と絶対音感(音階の歴史その2)

          主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。 前回に引き続き、音楽理論の歴史とその神秘に迫ります。 私の人生において、絶対音感の能力を有していると主張した人物は二人だけ。仕事を通じて友人となったので、歌や楽器の演奏はお聴きしたことはないが、極めて有能で魅力的な方々である。 ただ、その絶対音感が、(1)A音(ラ)の440Hzを正確に聴き分ける能力、(2)任意の音を聴いて、オクターブのどの音(ドレミ・・・)かを当てる能力なのか、残念ながら、詳しく聞く機会がなかっ

          音楽家と歴史・社会 -29: 平均律と絶対音感(音階の歴史その2)

          音楽家と歴史・社会 -28: ピタゴラス音律(音階の歴史その1)

          主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。 今回から、音楽理論の歴史とその神秘に迫ります。最初の人物は、作曲家でも演奏家でもなく、自分でも音楽家と思っていなかったと想像されます。 約2500年前、古いギリシアの国に、一人の賢人が住んでいた。数学と哲学を専攻?いや抽象的なことを考えることが好きな男。名をピタゴラスという。後に三角形に関する定理で名を成すが、音に関する理論も打ち立てた。 ピタゴラスが鍛冶屋の前を通るとき、職人たちが打つ鉄の音が美しく聴こえるこ

          音楽家と歴史・社会 -28: ピタゴラス音律(音階の歴史その1)

          音楽家と歴史・社会 -27: 伊福部昭の音楽(ゴジラ映画等の作曲の背景)

          Great classical musicians, History and Society 主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。 前回に引き続き、作曲家の伊福部昭(1914年-2006年)の足跡を辿ります。 1947年の東宝映画「銀嶺の果て」を手掛けた翌年、伊福部は、京都で奇妙な男と出会う。東映の撮影所近くの小料理屋の二階の炬燵で月形龍之介と酒を汲みかわしているところにふらりと現れた男は、名乗りもせず日本映画界への不満をこぼしつつ酒を吞み、代金も払

          音楽家と歴史・社会 -27: 伊福部昭の音楽(ゴジラ映画等の作曲の背景)

          音楽家と歴史・社会 -26: 伊福部昭の音楽(現代音楽家としての原点)

          主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。 今回から複数回にかけて、作曲家の伊福部昭(1914年-2006年)を紹介します。 その前に、令和6年能登半島地震でお亡くなった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様へのお見舞いを申し上げます。 2024年元旦午後4時過ぎ、スマートフォン等を通じた緊急地震速報は、日本中を驚愕させた。東日本大震災を契機に、不気味なチャイムの音は、日本人の心の奥底に刻まれている。 このチャイム音を発案したのは、工学者の伊福部達

          音楽家と歴史・社会 -26: 伊福部昭の音楽(現代音楽家としての原点)

          音楽家と歴史・社会 -25: チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲

          主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。今回は、音楽家と歴史・社会-8の続編として、ピョートル・チャイコフスキー(1840年-1893年)の私生活について、ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35を軸に描きます。 2023年大晦日、紅白歌合戦を楽しみながら、本稿を書いている。 146年前(1877年)、数ヶ月の不幸な結婚生活、自殺未遂を起こしたチャイコフスキーを支えていたのは、裕福な未亡人フォン・メックであった。その縁を取り持ったとも言われるのが、モスクワ音楽

          音楽家と歴史・社会 -25: チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲

          令和日本紀行 -11: 伊勢国の旅

          今まで訪れた日本国内の地域の地理・歴史について、記録しています。令和5年の大晦日の今日は、伊勢国について書きます。 近年、年末の帰省の際、伊勢神宮に参詣することにしている。近鉄名古屋から五十鈴川まで、近鉄特急に乗るのが快適であり、桑名、四日市、津、松阪等三重県の主要都市を経由する。 令制国としての伊勢国は、三重県の北中部、愛知県弥富市等の一部及び岐阜県海津市の一部を領域としていた。国府は現在の三重県鈴鹿市にあったが、歴史的に最も重要な存在は、伊勢神宮と言い切ってもよいだろ

          令和日本紀行 -11: 伊勢国の旅

          音楽家と歴史・社会24: 金子三勇士と行く!〜ロマン派の旅

          主にクラシック音楽に係る歴史、社会等について、書いています。 今回は、12月10日、金沢市アートホールで開催された「金子三勇士と行く!〜クラシック音楽のタイムトラベル」で感じたことを中心にして、ロマン派音楽について書きます。写真は、楽屋での金子三勇士氏と私のツーショットです。 マガジン「音楽家と歴史・社会」で何度かご紹介させて頂いた金子三勇士氏は、私の仕事において、とても重要な「民間デジタルID」を推進する某実業家の御子息である。 このような縁に加えて、私が旅行や帰省する

          音楽家と歴史・社会24: 金子三勇士と行く!〜ロマン派の旅

          適合性評価機関に関するグローバルな常識

          マガジン「技術標準と適合性評価」を通じて、標準化と適合性評価が、独立した活動であることを説明してきた。 しかしながら、適合性評価に係る基準の作成自体も、ある種の標準化活動であると書くと、一般の方々にはわかりにくいかもしれない。 国際標準化機構(ISO)及び国際電気標準化会議(IEC)においては、それぞれ適合性評価に関する国際規格等を作成している。 ISO/CASCOとIEC/CABである。 前者(ISO/CASCO)は、ISO/IEC 17000シリーズの発行を通じて、試

          適合性評価機関に関するグローバルな常識

          デジタルIDウォレットに関する雑感

          最近、「デジタルIDウォレット」と言う専門用語を聞くことが多い。 これは、EUが推進している「欧州デジタルIDウォレット」"European Digital Identity Wallet"(EUDIW)の構想から来ていると思われるが、日本国内ではほとんど知られていない。 日本で普及しているiPhone のユーザー達は、スマホアプリの一つである「ウォレット」を連想するかもしれない。文字通り、iPhone の中にクレジットカード、電子マネー、交通機関の乗車券等をデジタル化して、

          デジタルIDウォレットに関する雑感

          大宮八幡宮を創建した源頼義(清和源氏の歴史:番外)

          約1年ぶりに、「清和源氏の歴史」について書く。 続編というほどではなく、個人的な祝い事で、東京都杉並区の大宮八幡宮に参詣したことを記すだけである。 大宮八幡宮は、源頼義により建立された武蔵国の三大宮の一つである。「多摩の大宮」とも呼ばれてきており、都内の神社の中で3番目の広さを持つ。子育て・安産に御利益があるとされる。 源頼義は、1051年に起きた前九年の役において、朝廷の命を受けて、鎮守府将軍として、奥州に向かった。 その途中、頼義は、武蔵国(現在の東京都及び埼玉県)に

          大宮八幡宮を創建した源頼義(清和源氏の歴史:番外)