見出し画像

ウクライナと地図

私たちは有事に接したとき、「情報を集約する」という必要に迫られます。

それが自然災害であっても、戦争であっても。

3月11日──。今年もその日を迎え、当時のことを思い出しています。

あのとき、あの瞬間、私は六本木の東京ミッドタウンにあったヤフー本社で勤務していました。最初は、何が起きたのかわからず、テレビやインターネット等で急いで情報をかき集めました。

そんな中、現在Georepublic Japan代表を務める東修作さん、さらには当時、ヤフーグループの一員だった関治之さんたち有志によって立ち上げられた「sinsai.info」というサイトが動き出しました。

スクリーンショット 2022-03-10 9.05.22

こちらのサイトでは、関さんが震災から1カ月後に思ったことをまとめていらっしゃいます。

真偽不明なものを含む”膨大な情報”から有用な情報を集約する。そして、今、どの地域で物資が不足しているのか、水や電源はどこに行けば手に入るかといったことを、地図情報で可視化していく。たんたんと骨の折れる作業をされた皆さんには、振り返ってみても頭が下がるばかりです。

”膨大な情報”が集められ、可視化されていく

「震災」と「戦争」とは一緒くたに議論できるものではありません。ただ、”地図に情報を集約していく”という作業が行なわれるという点では、現在のロシアのウクライナへの軍事侵攻においても同じでした。

A Visual Guide to the Russian Invasion of Ukraine - Bloomberg

スクリーンショット 2022-03-10 9.08.32

Maps: Tracking the Russian Invasion of Ukraine - The New York Times

スクリーンショット 2022-03-10 9.11.46

Russia-Ukraine Monitor Map by Cen4infoRes - MapHub

スクリーンショット 2022-03-10 9.14.18

先日、イベントでご一緒したマップボックス・ジャパンのアンバサダーでありCognite 社のチーフソリューションアーキテクト・CTO JAPANの草薙昭彦さんは、「YouTubeにあるウクライナのライブカメラと称する映像、場所のキャプションと映像が間違っているものが多い」とツイッターで注意を呼びかけ、3D地図と映像とを組み合わせたサイトを構築。

あるツイッターユーザーは、さまざまなメディアが作成した地図の一覧を発信していました。

今回もまた、私たちは真偽不明な”膨大な情報”を目の前にして、「情報を集約する」という必要に迫られました。

地図を扱う者として、あらためてその役割や重みを実感しています。

取りとめのないnoteになってしまいしたが、地図サービス開発プラットフォームを提供する会社の代表として、今思ったことを記しておくために書きました。

1日でも早く、ウクライナの方々が安心して暮らせる日々が訪れることを切に願っています。

マップボックス・ジャパンHP

Twitterでも最新情報を発信中