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DXの本質から考えること

 デジタル化によってなにが変わるでしょうか?これからのデジタル化は人々を豊かにするのでしょうか?
といってもデジタル化は既に幅広い分野で活用されていますね。

 今日取り上げるのはDX(デジタルトランスフォーメーション)、つまりデジタル化によって変化するコトです。日頃の生活の中で私がぱっと思い浮かぶのはアマゾンであったり、ナイキです。
ナイキは従来の単なる運動用メーカから一新して顧客のヘルス管理までを行い、ユーザの生活環境にうまく入り込んでいるDX成功の一例だと思います。
 また、国外アジア市場ではDXが2歩3歩も進んでいて(これまでの生活環境が日本とは違った要素も多いのですが)、中でもGrab(タクシー事業)のDXはすごいですね。       ユーザビリティの良い利便性を追求した配車タクシー企業かと思ってたのですが、実は雇用者側への提供価値がめちゃくちゃ高い!業務の遂行によって従業員の満足度が数値化され、その結果によって金融や社会福祉まで大きく従業員の生活に関与しています。
これからはデジタル化を上手く活用した正に変革とよべるのではないでしょうか?
とーっても参考になった書籍↓

 では日本市場、そして製造業に焦点をあてた際のDXとはなにか、ということなのですが、それは今現在も答えがない中で走っている部分も多いかもしれません。事実、私自身も製造ラインのデータ収集や可視化にはそれなりに携わらせて頂いているのですが、データによって変革と呼べるものは少ない気がしています。
 もちろん、稼働率等のデータ取得によって段取時間や停滞時間を削減して無駄なコストを削減したとか、今まで知らなかったものを見える化できた等はあるわけですが、それは変革とは言えないでしょう。従来の技術でも十分にできたことなわけです。
なぜでしょうか?個人的な意見にはなりますが、
データ構築や仕様を構築する際に「将来像やデータ化によって実現したい姿が現わせていない、現場の意見を本音ベースで吸い出せていない」ためだと思います。こんなこと言ったらお客さんに怒られますが、データ化が目的になって、そのあとの姿が描ききれていないことが大半だと確信しています。
もし、データ化によって1人当たりの作業時間が減って他に作業ができるようになったら勿論スループットは上がります。でもそれが本当に正解なのかは分かりません。もしかすると、生産性をあげるよりも現場のコミュニケーション時間を増やす方がその企業にとっても良いこともあるだろうし、これまで出来ていなかった3S活動を強化し現場を綺麗にすることがその企業にとって良いのかもしれません。最近だったらリモート工場見学等の時間にあてることもリクルートに大きな価値をもたらします。
 つまり、その企業が抱える本当の課題を全体的に俯瞰し、デジタル化によってもたらす利益を最大化することに努めなければいけないのではないでしょうか。

 サプライヤー側の私としてどうしても提供した価値があります。     それは現場の作業者が楽しく働ける職場づくりです。

 今現場では人手不足や自動化によって作業者が減っています。人手確保に苦労されている現場では外国人労働者や未経験者(パートやアルバイト)が増えてきて、指示を受けてマニュアル通りに作業をするひとが増えています。これでは学生は魅力に感じません。長期的な視点では人員を維持するのはかなり厳しいと思います。

 そうした中で私は現場がコミュニケーションを図れるロボットや音声や簡単に操作ができるオペレーション装置等を提供し、そういった人たちが連携して製造現場を構築していく環境を整えたいと思っています。
その裏には私達が日々技術を磨いているAIやSLAM等の最新技術が搭載されており、その技術力をもって現場をより豊かに提供するのが私の仕事だと思っています。
だから私は現場に訪問した際、現場の作業者の顔を先ず最初に見ます。そして笑顔が見られると本当にうれしく感じます。
 まだまだDXとは言えないレベルですが、デジタル社会のど真ん中で一線で仕事ができることに感謝して、お客様に新しい価値を提供し、お客様がより豊かになってもらうことを最優先していければと思います。


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