実際どうなの？新国立

2021年1月4日
昨年11月から延期されたYBCルヴァンカップの決勝戦を見に行きました。
会場は国立競技場。そう、”新”国立競技場です。

デザイン決定以降数多くの話題を提供してきたこの国立競技場。
今回は旧国立の記憶なども交えて行ってみた感想をまとめてみました。

新国立いいところ

①アクセスが良い
他のスタジアムの追随を許さないレベルでよい。
これは旧国立と同じ場所に立っているものなのでどちらが良いというわけではないですが、大事なことなので。
HPにはJR総武線千駄ヶ谷駅、信濃町駅、都営大江戸線国立競技場駅、東京メトロ銀座線外苑前駅と4つの路線が書いてありすべてスタジアムまで徒歩10分以内という好立地。
駅から徒歩すぐというスタジアムはあるが、複数の路線でこれだけ近いというのはやはり魅力的。
ちなみに徒歩20分まで広げるとJR山手線代々木駅や東京メトロ丸の内線四谷三丁目駅なども含まれる。
アクセスのよい駅が多いと何が良いかというと、混雑が分散されます。
新国立競技場は今現在最大収容人数が6万人を誇ります。
それだけの人数が1つの駅で往来すると駅の混雑は大変なことになります。
しかし、これだけの駅があると各々好きな路線を使用することが出来るので、それだけで混雑緩和になります。

②意外と見やすい
新国立競技場はオリンピックメイン会場の予定となる建物のため、陸上競技もできるような設計となっています。
サッカー観戦される方々にとっては陸上トラックはいいイメージがないと思います。
所謂見にくいスタジアムの代名詞といわれることも少なくない陸上トラックですが、新国立競技場は見にくいスタジアムではないように思いました。

こちらは柏側の座席を撮影した写真になりますが、2層3層に行くにつれて勾配が急になっているのが分かります。
旧国立は層が分かれておらず、一層の角度のまま座席が広がっていく設計になっていたので、上の座席に行けば行くほど見にくい構造になっていました。
しかし、新国立は層が分かれているため旧国立と比較すると見やすく、他の陸上トラックがあるスタジアムと比較しても見やすい作りになっていると思います。

③オーロラビジョン、スタジアム音響の改善
旧国立競技場は大型ビジョンが1つだったのに対して新国立では2つの大型ビジョンが設置されている。
また、大型ビジョンも他のスタジアムと比較すると大きいビジョンを使用しているように思われる。
味の素スタジアムが縦9.4m×横19.2m(北側サイドスタンド)に対して、新国立競技場は縦9m×横32mと横が1.5倍以上のサイズになっている。
やはり大型ビジョンが大きいと何かと迫力があります。
ちなみに音響設備も新国立競技場になり一新され音量など含めてかなり良いと思います。
比較的低音が響くようなスピーカーを採用されているのかと思われます。
音の感じなどはJリーグの公式が出している当日の映像などに入っている音などを聞いてみてください。

新国立よくないところ

①通路が狭い
みなさんおっしゃっているように通路が狭い。
本当に狭い。
一例としてこちら。

この向こうにはピッチが広がっているのですがそうとは思えないほど狭い。
非常通路なのかな？と思うほど狭い。
ちなみに2階コンコースはこのような感じ。

大人数が通ることを少しでも想定しているのならこれは狭い。
画像の右側にはトイレや売店が並んでいるのだが、そこに長蛇の列ができると通路が片側は埋まってしまいそうなくらいには狭い。
旧国立はコンコースがかなり広くとられており、人が多くてもスムーズに動いていましたがこれだけ狭いと渋滞を起こすこともありえると思います。
ただ、4階まで上がるとこのような感じでイメージが変わります。

広い、そして外と面しているため開放感があります。
同じスタジアムと思えないほど景観に差があります。
ここのフロアは本当に気持ちよいです。
しかし、4階に上がる階段(1階~4階までつながる階段)がまた狭い。
画像はありませんが、イメージとしては大きい階段は大人4人分、小さい階段は大人2人が通るのが精いっぱいなくらいで本当に狭い。
そしてその階段も多く設置されているわけではないので、満員のスタジアムでは降りるのにも一苦労というくらい狭そうな感じです。
途中で折り返そうものならそれだけで周りの方から白い目をされそうなくらい狭いです。

②座席も狭い
当日は新型コロナウイルス感染症の影響で1席ずつ空けての着席だったので、比較的快適でした。
また、旧国立は座席に背もたれがなかったので背もたれとドリンクホルダーがあることもかなりプラスでした。
しかし、これは1席空けていることによる印象なので、左右に人がぎっちり埋まっているところではまた印象ががらりと変わると思いました。
座席がかなりぎっしり詰めて配置されているので左右に人がいると移動もしずずらく、かなり気を使いながら試合観戦などすることになりそうだなと感じました。

総括

試合などは見やすかったし、駅からのアクセスもいいのでいいスタジアムと呼ばれそうな要素はあるものの、通路及び座席の狭さがスタジアム全体のマイナスのイメージとして印象付けてしまうと感じました。
今回のルヴァンカップ決勝では来場者数が収容人数の半分以下だったため、来場時、観戦中、退場時全てにおいて混んでるや密になっていると感じることはありませんでしたが、これが満員になったときはどうなるのかなと思いました。