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こんな質問があった

 書くことの授業づくりに関する大学生からの質問。

 発達段階によって題材や指導を変えていけると、子供にとって面白い授業をすることが出来ると感じました。それぞれのペースを大切にすることはとても良いと思うのですが、締め切りはどうすればよいのでしょうか。

ペンネーム 宇宙戦艦ヤマトさん 2021年度受講者

 受講者の学習の記録の中に、このようなコメントがあった。「締め切り」というのは、たとえば45分の授業内で文章を完成させる目標や計画を示すことだ。しかし、作文を書くペースには個人差が大きいので、45分では時間が足りなくなる生徒もいれば、早くに書き上げて時間が余る生徒もいる。書く力を育てる学習指導において、生徒一人ひとりのペースを大切にすることと、締め切りの設定とを両立させる方策には、どのようなものがあるか。時間が足りない生徒、時間が余る生徒をケアする方策はないか。

 書き始めた文章は、できるだけ本人の納得のいくところまで取り組ませたい。それで最後まで書き上げる場合もあれば、途中で切り上げる場合もあっていい。このように私は思うけど、これによる弊害も潜んでいるかもしれない。最後まで書くことを外から無理やり強いたとしても、そこで果たして生徒は何を得るのか。むしろ生徒が書くこと嫌いになる心配がある。それでは逆効果だ。課題設定や材料選びといった事前の学習、そして、学習中の生徒の形成的評価を通して、書くことのサポートをしていく。

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