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雷景写真の撮り方について

雷の季節になりました。

参照:気象庁 落雷害の月別件数

雷のある風景写真は、撮影時の明るさや雷との距離によって撮影の仕方を変えねばならないのですが、それを意識して書かれたサイトは見当たりません。そこで、雷好きの私が過去数十回撮影してきた経験で得た雷景写真の撮り方を説明したいと思います。
私が現在メインで使用しているカメラはCanon EOS R6 markⅡ、現像はDigital Photo Professional 4です。それらを前提に書きます。
尚、雷発生時の身の危険の回避については、書かれているサイトが沢山あるのでそちらを参照ください。
ちなみに私が撮影する場合、安全な距離が取れない時は、展望施設など室内に身をおいて撮影しています。


1.雷景写真ってどんな写真

雷景写真は雷が写っている風景写真のことです。
雷の種類から二種類に分けられます。
 稲妻:空中電気の放電によって生じる電光
 幕電:遠雷により照らされる雲や、雲内放電により雷雲自体が光って見える現象
それぞれの写真を紹介します。
(1)稲妻がメインの写真

江戸川区 2020/08/22 19:00 20Km
江戸川区 2022/07/28 20:26 20~40Km
港区 2023/07/31 19:10 80Km

(2)幕電が中心の写真

千葉市 2021/07/10 19:33 40Km
台東区 2021/08/30 20:58 60Km
江戸川区 2023/10/29 17:57 120Km

2.雷の色について

紹介した写真の通り雷は青色、赤紫色、橙色とカラフルです。雷はその規模と距離で色が異なります。
空気中で放電現象が発生すると、窒素分子が出す紫色と赤色の光が強く、混ざって赤紫色に見えます。
また雷の光は青色と赤色の成分があり、青い光は波長が短く散乱しやすいため遠くには届かないので、雷が遠距離にある場合は赤色っぽく見えます。つまり雷の発生した距離によって見える色は変わり、近距離の雷は青や白っぽい光、遠距離の雷は赤っぽい光に見えます。
このことを知っていないと現像時に間違った色に寄せてしまうので、覚えておきましょう。

3.雷発生の予測

雷は大気の状態が不安定な時に発生します。大気の不安定とは上空と地表付近の温度差が大きい時で、上空に寒気があり、地表が暖められて上昇気流が強まると雷雲(積乱雲)が発達し雷が発生しやすくなります。

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