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世界的名馬との出会いがそこに~愛国ナショナルスタッド~

さて、今週末にはアイルランド・レパーズタウン競馬場でアイリッシュチャンピオンステークスが行われますね。シンエンペラーの参戦により、日本から応援に行かれる競馬ファンの方もおられるのではないでしょうか。今回は、アイルランドの首都ダブリンからでも、日帰り・アポなしで種牡馬を見学できる愛国ナショナルスタッドについて、訪問時の記憶と合わせてご紹介しようと思います。
筆者は2015年8月、2023年10月に訪問いたしました。


愛国ナショナルスタッドとは

愛国ナショナルスタッドは、1916年に創設された競走馬の生産牧場。GalileoやSea the Starsの母である凱旋門賞馬アーバンシーも、繁殖馬としてここで過ごしました。
生産・育成牧場及びスタリオンスタッドでありながら、所有する種牡馬や功労馬、敷地内の美しい庭園などが一般公開されている観光牧場でもあり、アイルランドを訪れる競馬ファンならおさえておきたい要所の1つです。

キルデアへのアクセス

Google Map (Irish National Stud)

愛国ナショナルスタッドは、首都ダブリンから西に50kmほど離れた町キルデア(Kildare)にあります。愛国ダービーやアイリッシュチャンピオンズフェスティバル2日目の舞台でも知られるカラ競馬場がここにあり、他にDarleyのKildangan Studやアガ・カーン殿下のGilltown Studなども居を構える、文字通り競馬の町です。
ダブリンからのキルデアへのアクセスは、市内のヒューストン駅から電車で約40分。バスで向かうなら同じくヒューストン駅前よりリムリック(Limerick)方面へ向かうルート735のバスで約50分ほど。私は過去全てレンタカーでの訪問の為、バスの使用経験はありませんが、町の中心部からスタッドへは徒歩で約30分ほどかかります。

営業時間など

・開館時間 9:00~18:00(最終入場17:00)
・入場料 大人19€、シニア・学生14€、
     子ども11€(3歳以下無料)
                  ファミリー向け割引セット入場券あり。

チケットエントランス横にはギフトショップがあります。愛国ナショナルスタッドオリジナル商品をはじめ、馬をモチーフにしたグッズがたくさん販売されてるので必見。
園内には有名な日本庭園もあり、競馬を知らない観光客でも楽しめる場所となっています。
Irish National Stud & Gardens | Kildare | Gardens | Horse | Activities

繫養種牡馬

競馬ファンにとってはどんな種牡馬・名馬が見学できるか、というのが一番の興味どころかもしれません。以下は、現在愛国ナショナルスタッドで繫養されている種牡馬たちです。園内では放牧地や馬房で過ごす姿を自由に見学できます。

Invincible Spirit

2023.10.19撮影 Invincible Spirit

同スタッドが誇る名種牡馬にして看板馬。現役時はGIスプリントカップなど重賞3勝。種牡馬としては欧州年度代表馬Kingmanをはじめ、仏ダービー馬Lawman、英2000ギニー馬Magna Grecia、モーリスドギース賞3連覇Moonlight Cloudなど活躍馬を多数輩出してます。
2023年訪問時には、彼の記念碑モニュメントが建立されてました。今や名所の1つです。

2023.10.19撮影 Invincible Spirit像

Equiano
 2008年、2010年GIキングズスタンドS1着
Elusive Pimpernel
 2010年GIIIクレイヴンステークス1着 

2023.10.19撮影 Elusive Pimpernel

・Lucky Vega  
   2020年GIフェニックスステークス1着
・Mac Swiney  
   2021年GI愛国2000ギニーなどGI2勝
・Nand Parrado  
   2020年GIIコヴェントリーステークス1着

2023.10.19撮影 Nando Parrado

・Phoenix of Spain   
   2019年GI愛国2000ギニー1着

2023.10.19撮影 Phoenix of Spain

2023年訪問時にはDecorated Knightもいましたが、2024年よりLongford House Studに移動してしまいました。

その他、見学可能な功労馬など

・Hurricane Fly
 2011~2015GI愛国チャンピオンハードル5連覇。
 GI通算22勝は障害では歴代最多勝。

2023.10.19撮影 Hurricane Fly

・Faugheen
 2015GIチャンピオンハードルなど障害GIを11勝

2023.10.19撮影 Faugheen

放牧地に、障害競走で活躍した名馬たちがまとめて放牧されたエリアがあり、歴史的名ジャンパーの息遣いを間近で感じ取ることができます。2015年訪問時にはMoscow FlyerやRite of Passage、Beef or Salmon、Hardy Eustaceらが出迎えてくれました。後者の2頭は今も健在です。

2015.08.15撮影 Moscow Flyer

さらに奥へ進んでいくと、アイリッシュナショナルスタッド生産の繁殖馬、時期によっては当歳馬たちも見学可能。牧草地ではしゃぐ仔馬の群れを眺めながら過ごすひとときは格別です。

2015.08.15撮影 Afilla、Afillaの2015(父Lord Shanakill)
2015.08.15撮影

アイルランドに遠征した際は、競馬観戦だけではもったいない!
是非、キルデアの地で名馬たちの姿をご覧になってはいかがでしょうか。

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