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【読んだ本】 シリコンバレー式 最強の育て方/世古詞一

この本を一言で言うと...

1on1ミーティングのメリットや具体的方法について学べる本

読んで学んだことは...

① 1on1ミーティングで実現する8つのこと

1. 上司と部下の間に揺るぎない信頼関係が生まれる
2. 心身が不調で休職になるところだった部下が、早期の対策で生き生きと働き出す
3. やる気のなかった部下が自発的に働くようになる
4. 評価査定の後、不機嫌になる部下がいなくなる
5. 仕事に飽きてきた優秀な上位2割が、再び情熱を持って業務にチャレンジを始める
6. 後手の対応から先手の対策へと人材マネジメントが変わる
7. 部下からの「ちょっといいですか?」のMTG時間が本当にちょっとになる
8. びっくり退職がなくなる

② 1on1ミーティングで話すこと

● 信頼関係づくりステージ

1. プライベート相互理解
→ 家族や学生時代の話、秘密や価値観まで。
2. 心身の健康チェック
3. モチベーションアップ
→ モチベーション低下の要因を取り除くには「漠然とした不安を聴ききる」
→ モチベーション向上の要因を高めるには「変化や良かった点をほめる・承認する」
→ 間接ほめ(AさんがBさんのことほめてたよ)は最高のほめ方。「最近いいなって思う人いる?」を口癖にする。

● 成長支援ステージ

4. 業務・組織課題改善
→ 緊急度は低いが重要度が高いものを扱う。
→ 業務改善(現状業務の把握・現状業務の改善)・組織改善(組織への貢献)
→ アドバイスは我慢する。私に教えてくれないか?のスタンスで。
5. 目標設定/評価
→ 目標設定時は、目標を通して部下が得られることを伝えることで納得感を生み出す。キャリアや人生において何が得られるか・組織やメンバーにどのような影響を与えるかをリアルに想像させる。
6. 能力開発/キャリア支援
→ 業務上の行動を振り返り、抽象的概念化(発揮した能力を言語化してあげる)によって気づきを学びにする。それを次のアクションに結びつけさせる。
→ 将来像は「会社での将来像」「ビジネスパーソンとしての将来像」「家庭や地域での将来像」に分けて聞く。
7. 戦略・方針の伝達
→ 部下が出席できない会議での情報などを部下に分け与えることで、自ら考え行動できるようにする。情報は「決定事項」「それに至るプロセス」「上司のメッセージ」の3つ。

読んで思ったことは...

1on1の本質は「接触機会を増やすことで、多様性に対応する」ことにあると解釈した。

仕事やキャリアに対する価値観や、置かれている家庭環境などは本当に多様化している、と肌で感じる。このような状況で個々のメンバーと組織が最大限のパフォーマンスを発揮していくためには、やっぱりメンバー1人1人に対してきちんと目を向けて、理解して、フォーカスする時間が必要。

だから、マネージャーは人材マネジメントの1つのフレームワークとして1on1を捉えるのではなく「1人の人間としてメンバーと向き合う時間」と捉えてもいいと思う。もちろん、実際のコミュニケーションはもっと和やかで良いのだけど、心のどこかで「人として向き合う」という感覚は持っていて間違いないと思った。

この本は、そのための具体的な観点や質問事項がまとめられていて、とても実践的。自分が1on1をするタイミングで何度も見返したい1冊でした。



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