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もう少し奥へ、手を伸ばせ!

第19回 相続対策会議です。
皆さんは、相続の現場で多くのところで「現金」が出てくることをご存じですか?
「数万円くらい?」
とよく聞かれますが、いやいや・・・。

例えば、ATMに置いてある封筒に入れて持ち帰るおばあちゃんがいたとします。そのおばあちゃん、生活費にと、毎月15万円を出金し封筒へ入れて、台所やタンスの引き出しなどへまっしぐら!
前月に出金したお金が3万円残っているにも関わらず、翌月には、また15万円の出金。今度は、2万円余りましたが、同額の15万円の出金。
これを繰り返すと、ハイ!「タンス預金」「わたしのヘソクリ」が出来上がります。
一部の奥様は、お小遣いなどの制約が大きいために、このような手法を駆使し、自分用のお金を捻出していきます。
しかし、変に大きな買い物などすると、ご主人さんに怒られてしまうという心配が頭の中にグルグル。
そうなんです。一生懸命に倹約しても、なかなか使う時がなく年月が流れてしまうのですね。気づいたら、結果、100万円とかになっているケースも!このようなケース、本当によくあります。その時々の封筒に収まったままの状態、別の集約した封筒が出てくるなど、その世帯によって管理方法が様々ですので、見つかった際には「まだ、あるのでは?」という思いも湧いてきます。
遺品整理の現場では、2千万円だの高額な現金が発見される時があります。私の聞いた話しで一番の高額は4千万円です。あるところにはあるモノですね。

しかし、このような家にお金があるという事実を認識していない方が非常に多くいらっしゃいます。そのため、遺品整理や家屋の解体工事などでは、たまに現金を持って行かれることもあります。※一部の業者は、そのような現金や換金価値のある品物を目当てにしているのでご注意を!

私も相続の相談では、そのようなお金を見つけるよう案内をしています。財産調査の際に現金があるかも?なんて思うこともありますので、「押し入れとか探してみてください」とお伝えしています。
「先生、特に現金なんて無かったよ」と言われても、
「もう少し、奥へ手を伸ばしてみてください!」
と、再度、チャレンジするようにお伝えしています。
すると、大きなお金が出てきましたという報告があったりします。
数万円から1千万円オーバーなど、金額もいろいろですが、一部の方は、お金が出てきても黙っていることもありました。
「遺品整理や家財の処分をしてしまった」というケースが、2件ほどありましたが、もうトキすでに遅しでしたね。
私は、税理士ですので相続税申告書の作成時に財産調査を行います。自宅にまとまったお金が保管されていたというケースは、ちょこちょこあり、これまでに30件以上、総額では2億円近く現金を見つけるお手伝いができました。
そのため「実家の埋蔵金を見つける税理士」として、セミナーでも紹介をさせていただいております。

相続対策なども大事ですが、いざ、相続が発生した際には、まず「現金がある」とイメージして、財産確認をしていただくことを強くおススメします。
合言葉は、「もう少し奥へ手を伸ばせ!」です。


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