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Vol.2-#29 t.A.T.u.

ジャミ子は悩んでいた。

毎晩のように繰り返されるジャミママの絡み酒に辟易する日々を送っている。
ジャミ子がよく行くバーへの襲撃は一度や二度ではなかったし、ありとあらゆる暴言を浴びせられていた。

「どうしよう…」

きゅうくつ。。



そんなある日、、

ジャミ子はジャミママを2度見した。


…鼻ピアスを開けていた。

米津からインスピレーションを得たとのこと。

イボではない。


また別のある日、、、

ジャミ子はジャミママを5度見した。


…タトゥーを入れていた。

ずっと入れてみたかったとのこと。

耳なし芳一みたい。


首から肩にかけて以下のような英文が彫られていた。

It’s the time you spent on your rose that makes your rose so important.

(きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとってかけがえのないものになったんだ。)

この言葉は「星の王子さま」に出てくるセリフで、ジャミママのお気に入りだった。

ジャミママが娘であるジャミ子のために費やしてくれた時間はどれぐらいなのだろう。

ほぼ、ない。

のに、ジャミママは恩着せがましかった。

最近は酔うとお金の話をよくされる。
「ここまで育てるのにいくらかかったと思ってるねん!」「アンタを育てるために自分を犠牲にして働いた」


ジャミママは星の王子さまの、以下の言葉をタトゥーで追加するといい。

I was too young to know how to love her.

(私は彼女を愛する方法を知るには若すぎた。)


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