ユーメックスの藤田純二とマルチクリエイターなジョー・リノイエについて
まあひとまず森川美穂の「ブルー・ウォーター」に関して
コメントは投げたんだけど、コメントだけではちゃんと
伝わりきらなかったか。
(遂に拒否られたので略すけど痕跡は遺す形で)
>専門外のワードが多い
と言われてしまったので、もう少し噛み砕いて仕上げて
いくか(週末までに上げないと新聞回収に間に合わない
SCRAP作業と20年来やってる金曜のサラリー搾取
発売日に間に合わせないと大体意味の無いデータ作業が
立て込んでて絶賛ド修羅場中なんですが、ひとまずは
佐久間さんのラジオが始まるまでは取り組みますか)。
まず振り出しは「ガンダムはまずサントラから売れた」
といふ事象がございまして。そこから流転する藤田純二
、って人の来歴をはじめに語らなければならんのが。
「でっこんでーで」が入ったガンダムのサントラが
売れたからスターチャイルドが出来た
全ての始まりはKICA-2001。機動戦士ガンダムは視聴率が
さんざ悪くて安彦良和も富野喜幸(当時)も頭を抱えた
エピソードはさんざん書かれているわけですが、主力の
プラモも売れなかったけど、唯一売り上げの数字を伸ば
したものがありました。それがKICA-2001。
「機動戦士ガンダム オリジナル・サウンドトラック」
です。但しこれはジャケットがすごく「テレビまんが」
してたので、購買層には不評。
(ただ、ガンダムの再現まんが(あしたのガンダム)で
ガンダムのサントラにもあるBGMを「でっこんでーで」と
表現した島本和彦はやはりセンスがあったんだなあと)
といふことでどんどんジャケットはカッコ良くなり、
現在に繋がるまでのアートワークに凝ったガンダムの
音楽集が量産されているのはこの頃からの余波と影響を
受けているからなんです。
で、このアドバンテージを武器にしてキングレコードが
立ち上げたレーベルがかのスターチャイルド。
KICA-2001はそれにかけた意趣なのかもしれませんが、
2001年当時「唯一映画「2001年宇宙の旅」に出て来た
単語で2001年に生き残ったもの」(宇宙船の名前に
由来。PS2につけられていた異名の「モノリス」が
次点だっけ)がスターチャイルドレーベルでした。
(藤田純二氏のインタビューによると1981年設立)
しかし、そこで藤田純二は半ばヘッドハンティングを
受けた形で東芝EMI方面へ抜けてしまい、残された
二人くらいのの雑草部隊から大月Pと呼ばれた大月俊倫
プロデューサーがコツコツと全国のイベント行脚を
しながら1990年代を駆け抜けた結果20年近くに渡る
長期にわたる名レーベルになったのがスターチャイルド。
(手元にある「スターチャイルドカタログ」の刊行が
奥付によると1996年。水樹奈々の隆盛とPDの尽力が
利いてきて、キングのレーベルに再編が起こり、田村
ゆかりなどが抜けてレーベルが消滅したのは『昭和元禄
落語心中』の1期終了が節目だから2016年か)
http://www.rakugo-shinju-anime.jp/index.html#slide4
あとは当時(スターチャイルド30周年で)藤田純二氏が
受けたインタビュー記事がネットに残っていたので
そちらも合わせてどうぞ、といったあたり。
スターチャイルド30周年インタビュー藤田純二氏
東芝EMIとユーメックスの黄金時代
「ユーメックス(YOUMEX)」「FUTURE LAND」のレーベル
を有していた東芝EMIの機能子会社として1985年7月に
誕生したのが株式会社ユーメックスでヘッドハンティング
された藤田純二が社長に就く。
(一応ウィキペの記述を観ると、行く末はやはりガルパン
のショウゲートに繋がるのね(アミューズビデオ経由で))
そちらは以前やったので、後日別立てしますが、ここでは
やりません。軽くやると下の感じ、ってあたりで)
手がけた大ヒット作が『ふしぎの海のナディア』。
うしおそうじの子息でもある鷺巣詩郞のサントラも
売れたのだけど、版権流用でNHKがチープドラマ
にしてしまった「とめはねっ!」の音楽に『ナディア』の
音楽を流し込みまくっていたのには萎えたわけですが。
https://www6.nhk.or.jp/drama/pastprog/detail.html?i=tomehane2010
他にも設定制作がスゴかった(まあそこで頭角を現したの
が谷口悟朗監督・PDなんですけど)『絶対無敵ライジンオー』
や脚本集団ぶらざあのっぽ躍進の原動力でもあり、
矢島晶子を初めて声優として召喚した『アイドル伝説
えり子』や『赤ちゃんと僕』あたりまでがユーメックス
の主な事績。
改めてOP「ブルー・ウォーター」のクレジットを観ると
で、改めてOP「ブルー・ウォーター」のクレジット
を観ると、作曲が井上ヨシマサなんですな(以前NHKの
音楽番組で槇原敬之が驚喜していたっけ。「YMOジュニア」
としての位置付けで活動しており、オリジナル版の
「コンピューターおばあちゃん」を歌っていたティーン
エイジャーのテクノポップバンド「コズミック・
インベンション」のビーバー。アニメ『光の伝説』
では伊藤つかさと共に声優を務め、「RIVER」や
「Everyday、カチューシャ」などAKB48に曲を
提供している作曲家の一人)。
で、アレンジ(編曲しているのが)ジョー・リノイエ。
このアレンジで名声を上げた中国系日本人で、
本人歌唱のシングルで今でも語り継がれる曲といえば
消費者金融「武富士」のCMソングとして空耳ソング
としても一世を風靡した「シンクロナイズド ラブ」。
http://dokoaa.com/takefuji.html
この1995年には平井堅のデビューシングルで「王様の
レストラン」主題歌に使われた「Precious Junk」も
提供してるんですな。
1996年にROmantic Modeを結成しガンダムXの
「DREAMS」などのヒットを飛ばしたことでも
知られると。
ジョー・リノイエとカレイドスコープの声優達
1998年に株式会社カレイドスコープを設立。
声優事務所を作ったけれど、現在の在籍者はほぼ
クリエイターもこなす人くらいしかいないと。
狭義で云うとここまでか。EARLY WINGはかつて◆今村彩夏が
在籍してたWITH LINE(◆土岐隼一◆指出毬亜は今も在籍)や
◆逢坂良太◆今井麻美◆大坪由佳◆東城日沙子◆水野愛日なんて
あたりが在籍している声優事務所の一連ですけど。
現在もカレイドスコープ在籍の方はクリエイター気質の
方が多いのですけど。
◆天神英貴(カレイドスコープ)は外画やナレーションでも
有名な人ですが、河森正治と逢ってからパッケージアートの
才能が開花して「マクロスビジュアルアーティスト」を
名乗っていたこともある人。
◆龍波しゅういち(カレイドスコープ)は私が専門学校に
行って以降でリアルに声優になった人の3人目で、青森県
弘前市出身だったけど、専門学校から講師時代は札幌に
いたので、私にとって龍波さんといえば、札幌界隈の
同人誌即売会で頻繁に会っていた「あずまんが大王同人誌
『大阪どうでしょう』」を書いていた人なんですけれどもね。
東方関連の同人誌界隈で有名になって上京し、その後
「夢喰いメリー」や「ゆるゆり」などに楽曲を提供しながら
声優になったクリエイターさん、って感じでしょうか。
そんな思い出も多分にコミで主に藤田純二とジョー・リノイエ
について、とり纏めてみました。