テレ東がニュース番組なんぞををやらかしてた時代の終わり~「この人を悼む」・第6回は藤原啓治(2020年4月12日没)について~
一応100本目の記事になるようですが、こちらの
目途が立ったので、これを投下していきます。
「この人を悼む」・第6回は藤原啓治(2020年4月12日没)
について。
もとは文学座の若手俳優で、同期だったかないみかの紹介と
手引きで賢プロに行った、とはかないみかのツイートで
あったようですが。
初めて名のあるある役柄で出て来た作品もテレ東アニメで、
『横山光輝 三國志』の張飛(翼徳)。その後も主にガンダム
シリーズで「技有りの一声」を重ねながら『ぼのぼの』の凶暴な
物言いのアライグマくんや『りりか』の森谷一等(りりかの父親)
で徐々に格を上げつつ『クレしん』のしんちゃんのとぉちゃん、
野原ひろしで有名になった人となる。
因みに『りりか』は大地丙太郎(あきたろう)監督作品
だったので、大地作品ツリーがあって、『十兵衛ちゃん』の菜ノ花
彩役まで繋がっている。
『りりか』で『十兵衛ちゃん』の片鱗を観たいのなら
なんといっても8話「すれ違いながら 微笑んで」。そこには
忘れかけられていて今や滅多にお眼にかかれない父と娘の
すれちがい話を丹念に桜井弘明さんが演出しておりやす。
今や「当たらない経済予報」レベルでしかないテレビ東京は、
(ブレグジット大ハズレからとりたてていい成果を上げられて
いない走狗でもあるのですが)それでもかつてイキがって
ニュース番組をやっていて、その時の象徴であるブーニー、
といふ犬の声を担当していたのが藤原啓治さんでした。
しかし、2003年の4月10日に「行ってはいけないルビコン」を
渡ってしまったニュース番組の延長(しかも子ブッシュ時代の
「イラクごとき」で)により、飛ばされてしまった番組か
『カレイドスター』第2話「孤独な すごい チャレンジ」
だったと。(これによりテレビ東京は東京優先のプライオリティ
を喪ってその遅れ解消が5月上旬まで立ち後れる有様。
案の定鳴り物ゴリ押しアイドルがダダ喋りをかましてた前説
ニュースは5月中旬には外され、ディアボロ使いで投入された
ロゼッタ◆水橋かおり[アーツ]が爆誕して『カレイドスター』
は名作に。
他方この勇み足が祟って、局内で逮捕者も出した張本人の
「ニュースアイ」は2005年には合祀される形で終了。
こうして「テレ東がニュース番組をやってた時代」は終焉したのです)
瑣末に広がる話は諸々あるのですが、ブーニー役の藤原啓治さん
が亡くなって語られるところも今後ない可能性があるのでこの際に、
と書いてみました。
参考書の文献としては一応「ニュース犬ブーニー物語」ってのが
ポプラ社から2000年に出てたそうで。
ま、それ以前に「ニュースアイ」ネーミングの久和ひとみは
病気降板後2001年に亡くなり、その前の年には初代ブーニーも
亡くなって、お別れ会に200人が参列してた、なんて話もあるは
あるのだけどね。
それらを踏まえて第一声は公式で呟かれていた通り、
『ケロロ軍曹』の第一声は藤原啓治さんからスタートしたわけで。
賢プロに長く在籍していたが、音響監督や声優プロダクション
経営にも乗りだし、AIR AGENCYを2006年に設立。
体調を崩し休養していた藤原啓治は『マクロスΔ』などの
役を降りていたが(野原ひろしは◆森川智之[ac1]が
引き継ぐ)、2017年に一時復帰。しかしほどなくしての
2020年4月12日還らぬ人に。享年55。
ひとまず故水玉蛍之丞表紙の「こだわり声優事典'97」(徳間書店刊)
を開くと「ふ」の項目で上がってる声優さんも次々亡くなっているのか
・・・。2018年末の藤田淑子、2019年に亡くなられた味皇の藤本譲に
次いで書かれている藤原啓治さんが・・・。
いくつもの弔文で「まだまだやらなきゃいけない役がいっぱいある
でしょう」と言われ、代表作にこんなにもいろんな作品のキャラが
偲ばれる人もいないのではないかと。