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ひとまず食欲は沸いてきたので、紀文のごまどうふは取ってきた。もぐもぐしながら取り上げる小林信彦は『時代観察者の冒険』。

ひとまず結腸がそれなりに鳴るくらいまで食欲は回復してきた。
下の冷蔵庫にストックしていた紀文のごまどうふを開けて、
写経ノートの一つも取ってきた。
 佐久間さんのANN0本の二冊目は読んだけれど、写経作業は
これからだし、12月はある程度ラジオ本月間にはなるかと。

 なりに疲弊している喉に対してはしっとりしてある程度の
滑らかさがあり、喉越しも心地よいものがやはり効く。
 葛根湯も久々に飲んだし、今日取り上げるのは小林信彦
『時代観察者の冒険』。

基本的には1980年代のかなり早い時代から昨今話題の
松本伊代を小林信彦が激賞していたことで知られる本。

昨年あたりに再チェックかけて写経ノートに落とし込んだのは
その再確認がおそらくポイントだったのかと思われますが、
ノートをザッと眺めて気付いたのは別の点。

「ポパイ」が爆発的に売れたのは、なんといっても、<都市
中間層意識>の日本全土への浸透にある。

小林信彦『時代観察者の冒険』(1990.12,新潮文庫版)p17

逆にこの中間層の受け止め方を悪戯に働くことでしか自己
満足させられなかったマチズモ強めな人達が労る気配すら
見せなかった為に、「相次ぐ不幸をお許しください」な
三田佳子や淡路恵子的なポジションしか取れないまま老い
ぼれて死んでいくだけの世の中になってしまったのだから、
まあ世話ァないのだけど。

さて、雑誌「ポパイ」に戻ると、
(中略)
もっとも愛読しているのは、近田春夫氏の音楽評論である。

小林信彦『時代観察者の冒険』(1990.12,新潮文庫版)p17

もうこの頃からしっかり把握されてて、ゼロ年代においては
二人のコラムが毎週週刊文春に載っていたわけか。

 で、要点はここ。

「演歌は日本人の魂」というのがうそであるのは、
すでに近田春夫氏が指摘している。

小林信彦『時代観察者の冒険』(1990.12,新潮文庫版)p47

で、ここからは俄然、といいますか個人的な部分での
昔のラジオデイズを振り返ることになるわけですが。

 MDはコンポについていたので止む無くジュークボックス
代わりに聴くことはあったのですが、ラジオを録る習慣は
結局ダブルカセットラジオを買って貰ってから、絶望して
AMラジオを聴かなくなるまでずっとカセットテープで
録音していました。

 で、やはり東京都下でラジオを聴く習慣を会得してた
ものですから、北海道に戻ってきて悪影響が精神面にまで
染み付いているのは1134の毒電波と、聴くに耐えない深夜の
演歌CM濫発だったわけで。
(農薬のCMが多いのに関してさほど気にならないのは
あまり熱心に昼のラジオは聴いていなかったから)

 特にアニメや声優関連のラジオを聴きたいがために、
深夜流しているとどんよりどよどよしたドメスティックな
お決まりのみかん箱サウンドが漏れなくかかって来て、
しっかり虫酸が走るようになった、という精神形成に
至るところが結局読めてない「うかれとんちき」の哀しさ
だよな、と。

 最終的に地元局スタートでアニメイト札幌がスポンサー
についてスタートした番組が、結果的に東海方面の地上げ獣
みたいなパーソナリティーに乗っ取られる形になって厭気が
刺し、しばしラジオとは疎遠になるわけですが。

 まあ二代目パーソナリティーの成長はしっかり観てあげた
かったんだけどね。後に有名な曲を歌う多田葵、というわけ
なんですけど。

起用されたのは大体カウボーイビバップのエドやってた
あたりではあるかな。

エドのテーマといえばこれかな、って印象だけどね。
 そろそろごまどうふも食べきりそうだからこのあたりで。
小林信彦『時代観察者の冒険』、でした。

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