【ワールドトリガー】なぜハイレインには魅力がないのか? 〜ハイレインの魅力と私的考察②
はじめに
タイトルを見て貴方はこう思ったことだろう。
「この人本当にハイレインのこと好きなの?」と。
確かにそう疑うのも無理はない話である。前回もさんざん推しのことを「ワクワク動物メルヘンおじさん」呼ばわりするなど真のハイレイン推しからはとんだ不敬を働く狼藉者にしか見えないだろう。その節はどうか許してください。どうか石は投げないでください。
少し待ってほしい。考えてみてほしい。
筆者のような狂った重度のハイレインer(読み方不明)にまでなると、「ハイレインが魅力的であることは常識であり世界の真理」である。
木から離れたりんごが地面に落ちるくらい当たり前なのである。
しかしそれでは世界は開けない。
プトレマイオスの地動説だって16世紀まで正しいとされてきた(諸説あり)のだ。ここはまず初心に戻り、真理を疑うことから始めようではないか。
つまりここでは、「なぜハイレインには魅力がない=魅力を感じ取れないのか?」 という視点から始めてみようと思う。
ちなみに本記事は前回の記事の続きである。主にハイレインの祖国、彼の統治する国であるアフトクラトルについて語っている。この記事のみ読んだとしても内容的には差し支えないが、通して読んだ方がより楽しめるかもしれない。
作中におけるハイレインは嫌われものである
頭に思い浮かべてほしい。
ワールドトリガーの作中で、ハイレインを好きそうなキャラクターは何人いるか?
順当に、アフトクラトルのメンバーから考えてみよう。
まず実弟のランバネイン。
「兄……隊長」と言い間違えたり、遠征艇内でわざとらしく当たるところなどのやりとりを見ていると、普通の兄弟レベルの情はありそうである。これはまあ、カウントしていいだろう。尤も、ハイレインがランバネインのことを想う程には、ランバネインはハイレインのことを想ってはいないだろうが……。この辺りは、また別記事で分厚く書きたいところである。
ランバネインは結局ハイレインのことをプライベートでは何と読んでいるのだろうか。
ちなみにこのシーン、アニメだと兄、と言いかけたランバネインに対してハイレインが視線を移し、隊長と訂正させているオリジナル演出がある。とても良い。
引用:『ワールドトリガー』6巻 p.74
次に許嫁候補のミラ。
これはミラの夫誰論争に触れることになるのでなるべく戦火を避けたいが、これもカウントして良いかと思われる。ミラの好きなもの「任務を遂行すること」に焦点を当てると、「任務を与える」存在であるハイレインへの感情は少なくともポジティブよりではないだろうか。任務は与えられなければ遂行できないのだから。下手な命令であれば論外であろうが、ハイレインは指揮官としてはこの上なく優秀だからその点については問題ないだろう。BBFによればハイレインの指揮能力は最高値である10。この数値を持つキャラクターは作中では東さんと忍田さんとハイレインしかいない。
ハイレインの命を受けて動くミラは、結構イキイキとしている気がする。
引用:『ワールドトリガー』8巻 p.15
これで二人。さて、まずいぞ。
既にもうここからはだいぶ怪しくなってきた。
置き去りにされたエネドラとヒュースはまあNOだろう。エネドラに至っては論外中の論外。「あの◯ソハイレインの野郎が」「ハイレインの◯スが」等、ハイレインの名前を呼ぶときの接頭語か接尾語に罵倒がデフォルトでくっついててもおかしくないレベルである。
◯ソ野郎だの根暗だのせこせこだの、エネドラの罵倒芸が止まらない。
引用:『ワールドトリガー』14巻 p.84
ヒュースはあるいは、玄界置き去り事件(大規模侵攻)の前であればハイレインのことを慕っていたかもしれない。優秀な兵士は優秀な指揮官を好むであろうから。しかし今はもう主君に害をなす可能性のある存在として、少なくとも好きではないだろう。
ヴィザはどうだろうか。
これは現時点では分からない。愛弟子ヒュースを置き去りにしたり、ランバネイン同様根っからの武人気質が見受けられるヴィザは、ハイレインのネチネチとした厭わしいやり口は好まないのではないだろうか。ヴィザも老齢であり、ハイレインの取る手法が立場上致し方のないことであり、またハイレイン自体の苦悩も理解してはいるだろう。だが心情としてハイレインが好きなのかと言われると分からない。正直情報が足りないのでおまけとして0.5としてカウントしよう。
遠征艇の帰りのシーン。この時、ヴィザは何を思っているのだろう。
引用:『ワールドトリガー』10巻 p.42
では、主人公側であるボーダーはどうだろうか?
まあ、はっきり言って好きではないだろう。大規模侵攻戦においてボーダーは被害者であり、アフトクラトルは歴とした加害者だ。嫌いでない人はいるかもしれないが、少なくとも好きではないだろう。
殺人についてはエネドラの独断によるものだが、やはりその責任の行き着くところはハイレインその人だろう。
「兵は常に上の命令で動くもの この街が受けた被害の責めをきみ一人に負わせるというのは筋違いな話だ」
引用:『ワールドトリガー』12巻 p.141
このコマの忍田さんの発言、これをひっくり返すと「全ての責任は上の立場であり、命令を出したハイレインにある」と言っているに等しい。上官は責任を取るために存在するものだ。
ガロプラはもうやばい。好き嫌い以前に憎悪の対象まであり得る。
ガロプラのメンバーに「あなたはハイレインのことが好きですか?」と街頭アンケートを取ろうものなら胸倉を掴まれそうな勢いである。ハイレインのしでかした行為を鑑みれば無理もない。当然だ。やはりアフトはクソ野郎なのである。
みんな大好きレギー。筆者もレギーが大好きだ。
引用:『ワールドトリガー』16巻 p.37
少なくとも現時点での登場人物でハイレインのこと好きな人は2人、おまけで3人ということがわかった。あれ? ハイレインめちゃくちゃ可哀想じゃないか? いや単なる自業自得? 全くもってその通り過ぎるので、反論の余地がない。
以上のことはハイレインというかアフトクラトルメンバー大体に言えることだが、彼はその大元締めの1人なわけだし、輪をかけて嫌われものだと言えるだろう。
多くの人は物語を読むとき、登場人物に共感し、感情移入をする。
この物語のメイン部隊はボーダーである。ワールドトリガーの読者も、修の、遊真の、あるいはボーダーの誰かの視点に近い位置から物語を追うだろう。そうすると、必然的に敵であるハイレインに対する感情はネガティブなものになるだろう。
逆に、筆者のように訓練されたハイレインerでないと、ハイレイン側に感情移入することは難しい。明確に異質なものとして描かれているアフトクラトルは、現時点では意図的に感情移入できないように設計されている節すら感じる。
汚い大人として描かれるハイレイン
さて、ここでもまずは簡単な問いから初めてみることにしよう。
Q. なぜハイレインは遠征にやってきたのか?
A. 権力のため。
正確にいうとハイレイン率いるアフトクラトル遠征メンバーの面々であるが、遠征を決めたのはハイレイン本人であるのであえてこう書かさせてもらう。
そしてその答えは、めちゃくちゃ端的に、簡単に言ってしまうと権力のために他ならない。
ハイレインはアフトクラトルの四大領主の一角である。
時の権力者である。この設定が『ワールドトリガー』14巻にて明かされた時は、筆者はもう相当仰天した。てっきり、筆者はそれまでハイレインのことを上の司令に仕方なく従うしかなく、部下の苦言にも晒される世知辛い板挟みの中間管理職おじさんなのだと思い込んでいた。
筆者の作中一好きなやりとり。厭わしいって語彙がすぐ出てくるハイレインお兄ちゃんのそういうところが厭わしいんだと思います。
引用:『ワールドトリガー』10巻 p.44
筆者の作中一好きなこのやりとりも、当初は「ああ、当主の決定にハイレインも逆らえないから仕方なくやってるのか大変そうだな、ランバネインも上のやり口に文句言いつつその辺は理解してるんだな」とか思っていたが違ったのである。ていうか当主お前かい。じゃあハイレインが悪いじゃん。ランバネインめちゃくちゃダイレクトにお兄ちゃんに文句言ってるじゃん。
筆者は板挟みの中間管理職おじさんだと思っていた段階で大分好きだったが、当主であり全部ハイレインのせいだと分かった途端もっと好きになったのだがその辺りも詳しく書けたらいいなと思う。
話を戻そう。
そんな当主であるハイレインの目的は、権力を握ることだと述べた。
ところでこの一本角の人はイメージなんだろうか。それとも後々出てくる登場人物なんだろうか。
引用:『ワールドトリガー』14巻 p.85
ハイレインは、エネドラの解説によれば権力を得るためにかなり強引なことをしようとしている。身内である部下を生贄にしたり、その生贄のために想定される厄介ごとをあらかじめ取り除こうとする=ヒュースを他の国に置いてけぼりにしたりする。
思考パターンが根暗と言われているハイレイン。皮肉なことにエネドラが一番作中においてハイレインのことを理解している気がする。
引用:『ワールドトリガー』14巻 p.86, 87
こうして改めて振り返ってみても、何が何でも絶対権力が欲しいおじさんにしか見えない。そして実際その通りであり、そこに何も間違いなどない。
そんな何が何でも絶対権力が欲しいおじさんであるハイレインの大規模侵攻編におけるハイレインの大きな目的は、少なくとも二つある。
① トリオン量が補償された訓練兵『雛鳥』を大量に本国に持ち帰ること
② ヒュースとエネドラを適切に処理すること
このうち②の目的を達成するために、ハイレインはエネドラとヒュースそれぞれに嘘をついたのだ。
かわいい絵柄で誤魔化されていると思うが、えげつない二枚舌外交である。
引用:『ワールドトリガー』14巻 p.92
これはまさしく目的の達成のためならなんでもする、非情で冷徹な汚い大人のやり口である。
ちなみに年齢はハイレイン29歳、エネドラ20歳、ヒュース16歳。完全なる世間を知らぬ若者いじめである。現代で言えばちょうど社会に出て数年、少し脂の乗ってきたサラリーマンが大学生と高校生相手を騙して陥れてるようなものか。それはもう若者を狡猾に騙すおじさんと言われても仕方がない。
余談だが、このシーンはすぐ後のコマの遊真の感想にも注目したい。
ここで「ハイレインやるじゃん」と評する遊真の視点が凄まじい。そりゃあエネドラも「感心してんじゃねーよ」と言うわ。
引用:『ワールドトリガー』14巻 p.92
「よくもそんな汚いことを! ハイレインのやつ、絶対許さない!」とハイレインを糾弾しても差し支えないシーンである。それを遊真は「ハイレインやるじゃん」と評価した。この一言によって、読み手をハイレインの狡猾さよりもハイレインの能力に注目させたのである。ハイレインのしでかした行為自体は一切変わらないにも関わらず、この一言だけで印象を変えたのである。読み手の読み味を爽やかにし、遊真のキャラクター性も浮き彫りにできる、非常に巧みなコマだと思う。
こういう細かいポイントの積み重ねが、ワールドトリガーを面白い作品たらしめているのだと筆者は考えている。
話を戻そう。
ここまでまとめるとハイレインは汚い大人の手段を使ってでも目的を達成しようとする何が何でも権力欲しい皆のきらわれものな29歳のおじさんである。
ワールドトリガーは週刊少年ジャンプ掲載作品である。
少年のための作品である。
いつだって汚い大人は少年の敵である。
だからこの記事を読んでいるワールドトリガーの読者の中にも、何となくハイレインのことを敵のやなやつだと、悪の大王よろしくミラという女幹部を側に侍らせて想いのままに権力を振るっているイメージを捨てきれない人もいるだろう。
ミラの上官への従順っぷりが、余計悪の大王と女幹部感を加速させている気がする。黒いし。
引用:『ワールドトリガー』9巻 p.85
ハイレインの罪といずれ与えられるであろう罰
さて、ここまで読んだ貴方はもう一度こう思うだろう。
「あれ? この人本当にハイレインのこと好きなの?」と。
確かに、あなたの懸念は尤もであろう。
ここまで読むと筆者は推しであるはずのハイレインのことを何としても権力が欲しくて汚い大人の手で若者をやりこめてくる皆の嫌われものなおじさんとまとめてしまっている。
ある側面では、間違いではない。
前回の記事にも述べたとおり、アフトクラトルは侵略国である。そんな極悪非道の帝国からやってきた恐怖の大王であることはそのまま事実だ。
だがしかし、彼がよくある汚い大人のテンプレートに沿ったキャラであるならば、彼のプロフィール欄に書かれるべきは「好きなもの: 権力、金、世界を思いのままに動かすこと」等であるべきだ。
さて、ここで我らがハイレインのプロフィールをもう一度見て欲しい。
このプロフィール欄、多分この怪文書シリーズで何回も出すことになると思うのでよろしくお願いします。
引用:『ワールドトリガー』9巻 p.171
前半と後半のミスマッチ具合については、いずれどこかで詳しく書きたいので今は置いておいて、どうかよく見て欲しい、この穏やかな顔を。
こんな顔して鳩(?)を飛ばしまくりながら「家族」と「穏やかな暮らし」が好きとかいう権力欲しいおじさんがいますか。
ハイレインは汚い大人のやり口まで使ってまで、何のために権力を求めるのか?
おそらくその答えのヒントが「家族」と「穏やかな暮らし」にあると筆者は思う。
おっと、ここまで読んで「はいはい、敵にも仕方のない悲しい事情があるっていうよくあるパターンね」と思ってしまっただろうか。
待ってほしい。もう少し待ってほしい。
ハイレインがいくら自分の家族や暮らしを守るためだからといって、侵略行為を仕方のないものとして描かれているとは到底思っていない。
むしろその逆で、だからこそ自業自得であり、全てはハイレインの自己判断によって行われてきたことであり、ハイレインは全ての業を背負う者として描かれているのだと筆者は考えている。
もう一度、このショックなシーンを思い返してほしい。
引用:『ワールドトリガー』9巻 p.35
エネドラは独断による暴走で、作中6人ものエンジニア等のボーダーの罪のない人々の命を奪った。そのことによる因果……というか、作者が罰を下した結末がボルボロスも取り上げられ、用済みだと処分される始末である。その後なんか萌えキャラクターになって復活を果たしたが。
ワールドトリガー三大萌えキャラの一角。こいつ本当に捕虜か? というエネドラッドのこの態度、とても良い。
引用:『ワールドトリガー』14巻 p.95
筆者がワールドトリガーという作品が優れていると感じる部分に、徹底したヘイトコントロールがある。序盤における菊地原くん、大規模侵攻戦における三輪くんなど、「いけすかないヤツ」「ぱっとしないヤツ」に後からスポットライトを当てる遅効性の描写。B級なんか特にそうだろう。大規模侵攻戦においてアフトクラトルに散々苦戦しているところを見せておいて、B級ランク戦で後から株を上げさせる。オタクが大好きなやり方である。筆者も大好きなやり方である。
みんな大好き東さん。ここで登場した時点ではまさか東さんがあんな凄い人などと誰が予想できようか。
引用:『ワールドトリガー』7巻 p.45
そして多分、それはアフトクラトルにおいても発揮されると思うのだ。
ハイレインは今の現代の価値基準に照らし合わせて考えれば、戦争を唆し他国を脅かし(少なくともガロプラは確定)、罪もなき人々を連れ去りあるいは虐殺した歴史的大罪人である。その罪はエネドラなど比較にすら値しない。
ドラゴンボールにおける戦闘民族サイヤ人が、侵略先の星を売るためにその星の先住民を虐殺しまくる侵略行為とやっていることは大差ない。
サイヤ人のヤバイ侵略行為。でもアフトクラトルのやってることって、これとそんなに変わらない。
引用:『DRAGON BALL サイヤ人編』 1 p.40
というかアフトクラトルは色々とサイヤ人である。髪もツンツンしているし。
C級隊員たちが連れ去られたのも、レプリカ先生が真っ二つになって連れ去られたのも、エリン家の当主が生贄にされるのも、ヒュースがボーダーに置いて行かれたのも、エネドラが処分されたのも、みんなみんなアフトクラトル、ひいてはハイレインのせいだし、少なくとも作中のヘイトはそう向いている。
そのヘイトが作中でどう処理されるか。それが筆者には楽しみでたまらないのだ。
展開を考えると、次にアフトクラトルが登場する時は国が崩壊してました、なんてことすらありえる。
全てが破壊され尽くし、家族も夢にまでみた穏やかな暮らしも木っ端微塵に破壊され尽くして、1人残されてぼうっと立ち尽くすハイレイン……なんて展開も容易に想像できる。そんなのもうたまりませんな! まだですかね!?
流石に葦原先生はこれまで練り上げてきたキャラクターや設定や資産をそんな形で消費はしないと思うが、これまでにしでかしてきたことを鑑みると展開上アフトクラトルに対しては何をやっても許されそうである。
一体この先アフトクラトルという国、ハイレインたちというキャラクターがどう料理されるのかわからないが、きっと相応の報いが降るに違いないだろう。
それはワールドトリガーというこれまで緻密にヘイトコントロールを積み重ねた作品に対する信頼である。
もしかしたら十二分に処理されないのかもしれない。
だが少なくとも、作中でハイレインの望むものが望むような形で手に入るとは到底思えない。
もちろん、ハイレイン側にはハイレイン側の事情はあるだろう。
前回の記事で述べた通り、アフトクラトルに強国が弱国を踏み躙るのが当たり前という価値観があるならば、その思想は同じく国内にも適用されるはずだ。
弱い領主は、強い領主に搾取される環境であることが予想されるのだ。弱肉強食の世界において、強者であることは平穏に暮らすための絶対的条件なのだ。
とはいえ、それにしても身内であるエリン家当主を生贄に捧げてまで地位を得ようとするのは少し異常だ。何よりも、身内切り自体が彼の好きなものである「穏やかな暮らし」にかけ離れている行為である。
現段階では情報が足りない。神を見つけることのできた「家」は他家を併呑できるほどに圧倒するなど、次世代の権力を得られない場合に起きるデメリットがとてつもないのかもしれない。あるいはハイレインには無理矢理権力を握ってでもアフトクラトルで為したい何事かがあるのかもしれない。現時点ではどれも、推測の域を出ないので今後に期待したい。
いずれにせよ、侵略行為を経て手にした未来が穏やかなものであろうはずがない。彼は穏やかな暮らしを求めるばかりに、穏やかな暮らしからより一層遠ざかることになるだろう。
「家」のためにせこせこ積み重ねたハイレインの努力が実る可能性はあるのだろうか。
引用:『ワールドトリガー』14巻 p.84
何よりハイレインは作中年齢29歳。自立した1人の成人男性であり、四大領主という権力も持っている。望むのなら様々なやり方ができたはずだ。
しかしハイレインは自らの決断により現在の侵略行為を繰り返している。言い逃れなどできない。責任を追求されて然るべき立場だ。
だからこそ、物語の中で廻った因果が、彼に処罰を下すだろう。おそらくはハイレインとって最も皮肉で、最も望まない最悪の形で。今この文章を書いている筆者はわくわくしすぎて筆が止まりません。
その未来が予想できるからこそ、筆者はハイレインを推すのである。
さて、ハイレインの未来を考察した。続いて過去を考察していこうではないか、いやあ未来も楽しいがこの過去もメインディッシュ。めちゃくちゃ楽しいのだ……、というところでまた気がついてしまった。
もうこの記事充分長いぞ。
ハイレインの魅力であるふわふわなわくわく動物おじさん要素がまだ全然語れていないではないか! 口惜しい。口惜しいが、一旦今回はここまでにしよう。筆者は冗談抜きにハイレインだけで10記事書けると思う。
おわりに
どうだったろうか。もうそろそろハイレインが好きになってきただろうか? いや全然? っていうかハイレインerって何? ……っく。だがめげてはいない。なぜ魅力的なのか、ということにはイマイチ踏み込めてはいないだけのはずなのだ!
書きたい範囲がやはり終わらなかったので、気持ち的には中編である。
前回は前編なので、次回が後編になるわけだが……。これも作者のトリオン量が持つかどうか不明である。そもそもちゃんと後編になれるかどうかも不明である。後編その1みたいなアレになりそうで怖い。
もし次回があれば、ハイレインの性格や過去などを考察したり、ハイレイン目線の大規模侵攻戦はどういうものだったか、また筆者が悪役好きな理由、悪役の魅力について語りたいと思う。
あいも変わらず頭のおかしな文章ではあるが、筆者はどうやらこういった怪文書を生み出すことが好きらしいということが判明した。楽しいですこれ。
ここまで読んでくれてありがとうございました。
ハイレインは、いいぞ。
見出し画像はmillowさん(https://twitter.com/milowscope)に描いていただきました。感謝。
またそうこう言っている間に続きができてしまった。
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