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気負わずに、何かを得ようとも思わずに (日記200506)

昨日の日記

 ゴールデンウィーク最終日だったらしい。特にありがたみを感じることもなく、一日うやむやに過ごした。そんなつもり全然なかったのに…。

 津村記久子のエッセイを読み進める。

 正直なところ特別おもしろいわけではなく、作業の合間に適当にページをめくる、くらいの読み方。かなり等身大の30代女性の日常、それもわりと怠惰で凪のような。だから気負わずに、何かを得ようとも思わずに読むことができる。あとがきに「気のおけない友達とどうでもいい話をしたいけれども、ちょっと時間が遅いなあ、だとか、今は忙しそうにしてるしなあ、という時に、この本をぱらぱらめくっていただけるのもとてもうれしいと思う。」とあって、確かにそんな雰囲気だ〜と頷きつつ、中トロラジオもそうでありたいな、としみじみ思った。「自慢話も、ちょっといい話も、お説教も、他人の不幸も、全部疲れるけど、何かちょっとだけ読みたい、という時がある方に読んでいただきたい。」

 

 うっかり布団の中で上記のエッセイを読んでいたらうっかり眠くなってしまい、うっかり昼寝をする。目が覚めてすぐ罪悪感に襲われ、布団に横たわったまま、先日購入した漢検の問題集を解いてみた。2級。最近本当に漢字が書けなくなっているのです。読むのは得意なんすけどね笑、と見栄を張ろうにもそれって全員そうらしい。書き取り問題のあまりの出来なさに打ちひしがれ、もぞもぞと布団を出た。

 暇だな〜(ではない)、やることないな(ある)、とキョロキョロし、手慰みにDTMをやることにした。GarageBandを起動し、適当にコードを鳴らす。曲を作れるようになってみたいと思いながらも未だに一曲も完成させていない。今回も、ビート入れてメロディを重ねたところで「ダサ…キモ…ムズ…」となってテンションが下がり、リタイア。さすがに悲しすぎるので、そろそろ人の曲のコピーをしたい。展開のさせ方、完成のさせ方から学ばないと…。ミュージシャンって全員すごすぎる。根性がある。


 夕食後、Netflixで「タイラー・レイク -命の奪還-」を見た。母親が隣人に作りすぎたおかずを差し入れていてコミュニケーションだった。隣人はぼくと同世代なので、思うところがあるのかもしれない(ないか)。タイラー・レイクは敵がよかったです。中間管理職というか、現場責任者の悲哀。警察やらギャングやらの下っ端はなんであんなに先陣を切って戦えるのか。怖くないのか?殺しても死ななさそうなクリス・ヘムズワースと戦わざるを得ない下っ端たちに同情する。


 お風呂に入りながら極東学園天国を読んだ。

 Twitterでたまたま見かけた作品。日本橋ヨヲコこんなん書いてたんだな〜、にしてもすごいタイトルだ、と思って調べたらAmazonで1巻無料だった。ノリで全巻購入。問題児だらけの自由な学園で、登場人物みんなが自身の存在価値に気づいていく、ような物語。上の表紙で一番大きく書かれている「平賀信号(しんご)」が主人公ではあるが、比重は偏っておらず群像劇。それぞれが自分の哲学を持っていて「たましいが腐って」いない。ダサくてみっともない武者小路くんが、そのダサさみっともなさを吐露する場面と、たまご姫の登場する場面でグッときた。これを書いたときの日本橋ヨヲコが24,5歳。今のぼくと同い年か〜。なんてしたたかなんだ。いつまでも怠惰な生活送ってる場合じゃないんだよな、と風呂上がりにヤクルトを飲みながら思った。おわり。

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