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2020/2/21(うたの日366)
「ビンゴ」って君が手を上げはしゃぐから僕はビンゴの人じゃなくなる/チェリー
(2018/1/9「自由詠」)
どんなシチュエーションなのか、幾通りか解釈できる。まず主体も同時にビンゴだった場合。ビンゴは景品の数が決まっているから、景品が残りひとつの場合に主体が「きみ」に景品を譲るために、自分がビンゴであったことをそっと隠したというパターン。それか、主体のビンゴを「君」が代わりにはしゃいで、「ビンゴ」と発言できなかったというパターン。
性別が描かれていないので、友人関係かもしれないけれど、恋愛の景として読んでもかわいい。主体は自分の「ビンゴ」を云ってしまえばとられたかたちなのだけど、それを何処かあきれた、というか微笑ましい視点で見ている。たぶん「ビンゴの人じゃなくなる」という面白い云い方にある。確かに、ビンゴゲームって「ビンゴ」と自分で宣言しないといけなくて、積極的なゲームだったんだよな、と気づく。この立ち位置で主体と君がどんな性格なのか、かなり鮮明にイメージさせて上手い歌だと思う。
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