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2020/9/8(うたの日366)

だけど今ほrびゆく都市をテレビジョンで眺むrぼくへ咲きほこr花/宮本背水
(2017/6/28「だけど」)

全体的に謎が多い。しかし何故だか不思議な魅力があって惹きつけられる歌だと思う。ら行の部分だけ母音が抜けていて、おそらくテレビジョンの映像のかすれとシンクロしているんだろう。「咲きほこr花」というのが最も気になっていて、「ほrびゆく」から桜のイメージもあるのだけれど、もっと直接的な、花火のような…もしくはそれを超えた爆発を眺めているのかとも思った。それが「ぼくへ」ということは、遠い戦争を眺めていたはずが、いっきに他人事ではなくなる感じなのかな、と。深読みするとそんな「ぼく」もテレビジョンに映し出されて遠くの都市の誰かに見られているのかもしれない。「だけど今」は、まさかそれが「今」自分の身に降りかかるとは、誰も考えてないことでもあるのだと思う。

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