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【コラム】新年の最初のごちそう『おせち料理』のはなし

保育園栄養士のとろみです。

クリスマスが終わったと思ったら、あっと言う間にお正月ですね。
この時期は、和洋中バラエティ豊かなレシピが食卓に並びますので献立づくりも腕がなります。

お正月は帰省される方もいらっしゃると思いますが、親戚の集まりで食事になるときは、おせち料理の意味を教えてあげるのも、子どもたちの良い経験になります。

今回は、お正月やおせちついてご紹介します。参考になれば幸いです。



お正月とは年神様を迎え、お祝いをする行事

年神様(としがみさま)は、年のはじめになると山の上からそれぞれの家庭に降りてきて、今年1年が幸せに、豊かに、元気に暮らせるように守ってくださる神様だと言い伝えられています。
お正月は日本で継承される行事で最古!!
6世紀半より以前には既に存在していたそうです。


おせちは年神様にお供えする料理「御節供(おせちく)の略称

年神様にお供えするための料理が、おせちです。
起源はなんと平安時代にはじまり、江戸時代に現在のような「おせち料理」が一般大衆に広まりました。季節の変わり目の大切な日をお祝いする行事のためにお供えします。正月に食べるおせち料理は1年の収穫を祈り、神様にお供えするものとしての意味があり全国に広まりました。

おせちといえば重箱に詰めるご家庭も多いと思いますが、これには福を重ねる、めでたさが重なるとなどの意味があります。
現在では三段重が主流ですが、正式な重詰めは四段重です。年神様から授かった「福」を詰めるため、五段重にする場合もあります。


おせち5段の場合
重箱の段は、上から「一の重(いちのじゅう)」「二の重(にのじゅう)」「三の重(さんのじゅう)」「与の重(よのじゅう)」「五の重(ごのじゅう)」と呼びます。


一の重には酒のつまみになるような祝い肴

願いのたくさん詰まった「一の重」
一の重は、おせち料理で一番重要だといわれる「三つ肴(みつさかな)」が入りますが、これは「黒豆」「田作り」「数の子」のことです。他には「栗きんとん」や「かまぼこ」が入ります。

「黒豆」 丈夫・健康を意味する「まめ」という言葉から。「まめに働く」とかけています。
「田作り」 田畑に肥料として撒かれていた小魚から、五穀豊穣を願います。
「数の子」 ニシンの卵である数の子。ニシン(二親)からたくさんの卵が獲れることから、子孫繁栄・子宝を願います。
「栗きんとん」 黄金に輝く財宝を表し、豊かさを願います。
「紅白かまぼこ」 かまぼこの形から「日の出」を象徴しています。紅は喜び、白は神聖を表しています。


二の重には縁起の良い海の幸

例えばブリ、エビ、鯛などを入れます。ごちそうの重ともいえます(笑)


三の重には家族が仲良く結ばれる山の幸の煮しめ(煮物)

例えばレンコン、里芋、ごぼうなどを詰めます。


四の重には日持ちのする酢の物

例えば紅白なます、菊花かぶなどを詰めます。


五の重には福を詰める場所のため空っぽまたは家族の好物や予備の料理



お正月は年の初めに家族が揃って1年の息災を願い合う大切な節目

子供たちもぜひ風習や由来を知る機会になれば幸いです。

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