能天気ながん患者②
病院から徒歩移動の間に母と社長へ連絡したところで、母から今更なことを聞かされる。
どうも父の姉妹で2人ほど乳がんでなくなったそうだ。
あららららら。
母もあららららと電話の向こうで言っていたので、つくづく似た者親子だ。
会社に着いて今後の話をしてみるが、イマイチ現実味がないので先延ばしにする。
今の段階で入院するわけでもないしどうしようもないから、もしもの時は求人出してくださいとお願いしながら、マニュアル作成にとりかかった。
なにしろ口頭でどこまで伝えられるかわからないので。
1か月はさすがに先が長いと、がんセンターに問合せしてみたりしたがやはり期間は変わらないらしい。
仕方ないから諦めて、主治医の先生に連絡だけしておいた。
糖尿病で注射を毎日打つだけでも結構面倒なのになぁと少しだけ憂鬱。
1か月後、母と結果を聞きに行き、結論悪性腫瘍といわれる。
乳がん。
ドラマだったらBGMかかって、涙こぼれるシーンなのだろうが。
「胸を再生するとき、ついでにもう片方の胸も大きくしてもらう事ってできます?」
「肉はおなか当たりのをこう・・・上げて」
母と私が発した言葉は主に上記2つである。
残念ながら、糖尿の影響で乳房再建はできないらしい。
つくづく残念だ。
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