あいかわらずなボクら~LINE新型コロナ全国調査に乗じてクレジットカード番号を聞き出そうという詐欺があったのはデマかもしれないという話
(4月6日追記)全国調査(第2回)の厚労省のページに,
「現時点で報告はありませんが、このような全国調査を装い、クレジットカード番号等を訪ねる等の詐欺が疑われる事案する可能性があります。偽アカウントと思われる全国調査については回答しないよう、お願いいたします。」
と書いてありました.やはり,詐欺はまだなかったようです.とはいえ,今後詐欺が発生しないということを意味するものではありませんので,調査に協力する方は引き続き詐欺には気を付けて回答するようお願いいたします.
(4月3日追記)この記事では,4月2日現在では厚労省xLINE新型コロナ全国調査に便乗したクレジットカード番号を聞き出そうとする詐欺が行われているというのはデマではないかという分析結果を掲載していますが,これは今後詐欺が発生しないということを意味するものではありませんので,調査に協力する方は引き続き詐欺には気を付けて回答するようお願いいたします.
3月31日から4月1日にかけてLINE新型コロナ全国調査が行われました.
これ自体は厚労省がLINEと組んで大規模に調査するということで大変有意義な調査だと思います.
ところが,この調査を騙ってクレジット番号を聞く詐欺が発生しているという注意喚起が厚労省から出されたみたいなんです.
詐欺師というのは機を見るに敏というかなんというか,告知が3月30日にあって31日にはもう詐欺システムを作り上げるとはなかなかやりますな.
ところが,どうもこのクレジットカード番号を取得しようとする詐欺があるというのはデマなのではないかという情報が回ってきました.ということは,これはトイレットペーパーの時と同様,非実在型の詐欺なのではないかという疑惑が生まれてきたため,調べてみました.
検索語は「LINE新型コロナ全国調査 OR LINE調査 OR ライン調査 OR 新型コロナ全国調査 OR LINE調査 OR ((LINE OR ライン OR LINE) AND 省)」で,「詐欺」「偽」が含まれたツイートと,「クレ」が含まれたツイート(クレジットカード,クレカ双方に対応するため)を時間ごとにプロットしてみました.
調査のアナウンスがあった30日と,調査が始まった31日の朝から調査に関するツイート数が上昇しています.一方偽+詐欺のツイートは14時に,クレカのツイートは15時くらいから増加し始めました.
もうちょっと詳しく中身まで見てみると,「偽」「詐欺」のツイートで最初に出てきたものは以下のもの.
わざわざ注意喚起があるのは,LINEの説明ページに
【正しいアカウントの見分け方】
「LINE」の左に緑の公式バッチがついているものが公式アカウントです。偽物のアカウントにご注意ください。
と書いてあったからだと思われます.
その後詐欺とか偽とかのツイートを見ても,偽アカウントへの注意喚起や「詐欺ではない」というツイートなどが中心です.一番バズったのがこれ.
じゃあ,クレカのほうはどうかというと,クレが含まれる最初のツイートは実はこれでした.
内容としては,「クレカ番号を入れさせようとするものがあるから気を付けようね」という注意喚起です.
少なくともツイッター上ではLINE調査でクレジットカードを聞かれる詐欺にあったという人よりも先に,クレジットカードを入力させようとするものがあるらしい,という噂が先行していたことがわかりました.
実際に詐欺にあった人がいない,ということの証明まではできませんが,割と高い確率で
公式「LINEで調査するけど偽アカウントには気を付けてね」
→「偽アカウントに注意しよう」
→「偽アカウントがあるらしいぞ」
→「クレカ番号を入力させるものもあるらしい」
→「クレカ番号を入れるものは偽物だから注意」
→厚労省「クレカ番号を入力させる詐欺があるので注意!」
という流れではないかと推測されます.
あれ?これって,トイレットペーパーの時とほぼ同じ流れなのでは・・・
どうやら,我々は
ようです.
広いネット空間上で何が起きているのかを正しく理解することのなんと難しいことか.
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