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実は鬼滅の刃の作者が女性だった話で炎上したのは前回の分析の後だったので慌てて分析しなおしたらやっぱり非実在型炎上だった話

先日,鬼滅の刃の作者が女性だったということが炎上したという,非実在型炎上について書きました.

実はこのときは炎上してないじゃんということでまとめていたのですが,その後こんなツイートを発見しました.

なるほど,確かに作者が女性だと叩いているツイートがたくさんあります.う~む,これはデータ収集ミスか,分析ミスか.
ちゃんと調べないと,と思って追加で調べてみると,紹介されているツイートが収集したデータベースにない
????と思ってよくよく見ると,ツイート時間が5月17日21時とかです.なるほど,前回使った5月17日15時までのデータには入っていないツイートだったのです.

そこで,炎上がどのくらい継続していたのかを調べてみましたよ.とりあえず,ずっとデータは取っていたので,リツイートを除いたツイートの中で,「鬼滅,女,作者」がすべて含まれているツイートの数を1時間ごとにカウントしました.

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前回の調査では,5月17日15時までのデータしか集めていなかったのですが,なんと本当の炎上はそのあと発生していたようです.ということは,まだ作者が女性であることを叩いているツイートはほとんどない時期にデータを収集して分析してしまったのかもしれません.

これは由々しき事態.もしそうだとすると至急分析をし直して訂正記事を挙げなければいけません.

というわけで,2020/5/9 6:00~2020/5/19 8:00までのデータを使って分析をし直しました.ちなみに,今度は「毀滅,女,作者」がすべて含まれているツイートは,リツイートを含めて252165件,リツイートを除いても38466件あるため,根性マイニングで全部調べるわけにはいきません.そこでランダムに161件抽出して分析を行いました

もう根性マイニングなんてしないぞ,と思ったけど,間違った情報を流している可能性があるとしたら仕方がありません.

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で,根性マイニングの結果はこんな感じでした.161件中「作者が女性であることを叩くツイート」は1件(0.6%)ありました.ちなみに,この一件も多分ネタだと思われる内容でした.

アンチがいるというツイートが32件(19.9%)で,非実在型炎上だとするツイートが10件(6.2%),フェミニストが騒いでいるだけだというアンチフェミニストが1件(0.6%)でした.

良かった,やっぱり「作者が女性だと叩いている人たちによる炎上」はなかったんだ.やっぱり知らんけど.

じゃあ,「叩いている人なんていなかった」というのはちょっと違うんですよね.
・炎上していなかった
・叩いている人はいなかった
この二つはイコールではありません.
@emerinelさんが投稿しているように,女性だからという理由で文句をつけている人は一定数いたのだと思います.

一方で,それを「炎上だ」「そういう人がたくさんいるんだ」というのもまた間違いです.仮に全体の1%いたとすると400件くらい叩くツイートがあったと推定されます.正直このくらいの数字は炎上というにはほど遠いかと思います.50万アカウントがツイートしても「大したことがない」という解釈も成り立つ時代ですからね.

あ,あと「フェミニストが騒いでいるだけだ」という人もまた少ないので,そういった意見を不快に思う方もご安心ください.これもまた全ツイートの中の1%にも満たない数しかいないようです.

特定のツイートなどを探してきて並べると多く見えますが,全体から見るとごく少数というのはよくあること.「これだけありました.炎上だ!」とたくさん見せられた場合は「それって全体の何パーセント?」って返せるようにしたいですね.そのとき「これだけありました」ことも事実であることは忘れちゃいけませんが.

とにかく,今回の件は
・鬼滅の刃の作者が女性だという話題は小規模なバーストを起こした
・作者が女性だと叩いている人は少数いる(推定400件以下)
・叩いている人に疑問を呈する人が多数いる(推定7000件程度)
・フェミニストが騒いでいるだけと言っている人は少数いる(推定400件以下)
・非実在型炎上を疑った人がそれなりいる(推定2300件
程度)
・その他関連ツイートが大多数(推定28000件
程度)
ということになりそうです.
これは,量的に考えても炎上じゃないといっていいと思います.ただし,「作者が女性だという理由で叩く人がいる」のも事実ですので,それに対して憤りを表明することも間違いではありませんのでご注意を.

個人的には,前回の記事は間違いではなかったということでホッとしました.しかし,記事を書いている間に炎上が大きくなっているのは想定しなかったなあ.今後は炎上が落ち着いてから分析することにしよう・・・




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