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なつかし劇場/パイレーツ・オブ・トレビアン

滝野川一丁目の都電の停留所。
その近くにあるファミリーマートに集合する、浜ちゃんと小生。

時刻は午前5時。

ナイススティックと雪印コーヒーでお腹を満たし、ポールポジションでのスタート。

浜ちゃんが乗るのはスズキジェンマ、小生が乗るのは生涯二代目のバイク、ホンダタクトでございます。

西にむかい、遥か目指すは箱根の芦ノ湖。海賊船風の遊覧船に乗りに行くという、勢いで決めたバイク旅です。


「委員長、箱根の山でそよ風とツーリングしてみたいだけですョ」


ナナハンライダー級のさわやかゼリフをキメて、ダブルライダーは一気にルート246へ。

自動二段変速を搭載し、余裕で50キロオーバーできるジェンマに比べ、タクトはスロットルを全開にしても50キロが限界。

大通りであれば法定速度オーバーで止められる事は少なく、お荷物気味で、申し訳ない気分の小生。

ところが、箱根湯本からの登りにかかると浜ちゃんに悲劇が。

坂を登るスピードが、丁度自動変速の切り替わるスピードとバッティングしてしまい、ギア比がパワー負け。

連続ノッキング地獄です。

なんとか変速直前のスピードを見つけ出し、時速15キロで走行。

しばらく走行を継続するものの、今度はオーバーヒートでマフラーから黒煙が、、


「ヤバイよ、浜ちゃん。あきらめよう」


「裸族ごめんな、、」


バイクが壊れちゃ帰れなくなる。
勇気ある撤退です。

今来た坂を、エンジンを切り惰性で走行。

ぐんぐんスピードが上がりタクトでは未体験ゾーンの60キロをオーバー。

無音走行で、風切り音がやけに気持ちいいのです。

メインの目的ははたせないものの、風とのツーリングをはたした小生。

ジェンマも空冷が効いたのか箱根湯本でエンジン復活。

帰り道、ルート246に食べ放題バイキングの名店『すたみな太郎』を見つけ、ウインカーを出し停車する小生。


「浜ちゃん。海賊船は駄目だったけど、ここで目的達成できるよ」


「そうだな、海賊はバイキングだし、これで達成だぜ」


香ばしい焼き肉の匂いに誘われ、夕日に染まる駐車場に乗り入れる、腹ペコダブルライダーでございました。






最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。(*´∀`*)




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