高橋宣之写真集『鳥の歌 El Cant dels Ocells』

高橋宣之写真集『鳥の歌 El Cant dels Ocells』の刊行にあわせ、批評や…

高橋宣之写真集『鳥の歌 El Cant dels Ocells』

高橋宣之写真集『鳥の歌 El Cant dels Ocells』の刊行にあわせ、批評や情報を発信していきます。

最近の記事

『鳥の歌』を読む 阿部庄之助       

異郷から発光するなつかしい風光 無垢な階調、詩のような写真集に心うたれて 記憶の風光  何十年も前の古いアルバムをめくっていると、色褪せた写真から人の声が湧き、風の気配を感じることがある。忘れていた景色の記憶が蘇ってくる。 写真機を構えて人や風景を撮るとき、現実の感動の一方で、いつか見るだろう未来の写真というものを無意識に感じている。未来につながる記憶、それが写真に託されている宿命である。 写真は自分とともに歳月を重ね、歳月を重ねた写真は、なつかしい記憶の風色となって、い

    • 高橋宣之写真集『鳥の歌 El Cant dels Ocells』

      高橋宣之写真集『鳥の歌 El Cant dels Ocells』が刊行されました。 本ページでは写真集の刊行にあわせ、批評や情報を発信していきます。 長い眠りから醒めたスペインの遠い記憶、 人々が織りなす名もなき尊き物語の数々 「水系の写真家」と称される高橋宣之。その原点を垣間見る未発表作品を一冊に収めました。フォトグラファーとしてキャリアを歩みはじめる以前、同氏がスペインの大学に3年間の名誉留学中だった1969年から1972年、再訪した1977年に、サラゴサ、バルセロナ

    『鳥の歌』を読む 阿部庄之助