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約一年の無職期間にしていたこと(実録)
2019年秋、私は新卒で入った会社を退職した。
きっかけとなる細々とした理由もあったはずなのだけど、一番大きかったのは「いつかは辞めるつもりだった」ということ。
きっちり3ヶ月前に上司に伝えて穏便に退社し、生まれて初めての「無職」状態に突入した。
そこから約一年に渡って無職期間は続き、(おわかりかと思うが、間にどーーんとコロナ禍がぶっ込まれる)その後モロモロあって現在に至る。
誰かの参考になるような部分は正直あまりないのだけど、自分が無職期間に何をしていたかを記録しておこうと思う。
退職直後(のんびりフラフラ期)
当時はなーんにも知識がなかったから、失業手当や家賃補助などの手続きも行わず、貯金を切り崩しながら生活していた。
(今思えば真っ先に手続きしに行ったほうがいいし、失業手当より家賃補助を先に貰ったほうがいい)
辞めてすぐの頃は、平日に予定の合う友人とおしゃれしてお茶をしに行ったり。
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これまでは会社があるからと断っていた、知人づての単発のアルバイトに参加してついでに紅葉を見たり。
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生まれて初めてのレイトショーを観に行ったり、人生二度目の文楽を観に行ったり。
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自宅でセルフ断食道場に挑戦して、外出時もダイエットメニューのお弁当を持って行ったり。
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約一年の無職期間と言いつつ、この間短期のアルバイトにはちょこちょこ入っていた。
正社員とは違い、大きな責任を負わずに期間限定で働くことができる短期バイトは気楽でとてもたのしかった。
(↑入った短期バイトの一例)
そして、そろそろ長期のアルバイトもやってみるかと意気込んでいた頃、世界にコロナがやってきた。
コロナ禍突入(おこもり活動期)
勤めようと思っていた長期のアルバイト先は接客業だったので、コロナの来襲は致命的だった。
惜しくはあったものの、当時アルバイト先のシフトは激減に次ぐ激減。
バイト研修の半ばではあったのたけど急遽退職することにし、失業手当の申請をした。
家賃も税金も払いながら無収入になるのはかなり辛いものがあったので、数ヶ月間実家へ避難。(実家は同市内)
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フレンチトーストを作ったりベランダで花見をしたりして過ごすものの、どうにもこうにも時間が余る。
世の中には無職が向いている人と向いていない人というのがいて、私はかなり不向きなほうだということがわかった。
何もしていないとそわそわするし、焦るし、何かしらやるべきことがあるほうが精神衛生上有難い。
職業訓練校の申し込みもしてみたのだけど、コロナ禍ゆえ案の定中止。
できないことについてはどうしようもないので、とりあえず思いついたことをなんでもやってみることにした。
まず、POPクリエイターの資格を取ってみたいと思い資料を取り寄せ、字書きの練習に取り組む。(※数ヶ月で挫折)
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ほんの少しの間、プラ板制作にハマる。
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暇すぎて塗り絵や読書にも勤しむ。
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また、この頃愛用していたのが、自作のブラックボード。
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100円ショップで購入した板にブラックボードのシートを貼り付け、油性のホワイトペンなどで枠組みを描いたもの。
これに、ティッシュで拭き取れば消せるホワイトマーカーで週ごとの予定を書き込んでいた。
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書き込んでいたのはPOPクリエイターの勉強(挫折後はフォトショップとイラストレーターの勉強。これも挫折……)予定だったり、やりたい趣味の内容だったり、細々とした雑事だったり。
自宅で着付けの練習もしていたので、この時がたぶん人生で一番着物を着るのが速かった。
あと、この頃ちょうどweb記事(特にオモコロ)にハマって、自分でも記事を書いてみたりし始めた。これが今のnote(と、仕事)につながっている。
失業手当受給終了まで(職探し大詰め期)
失業手当というものは、受給するために毎月就職活動の実績を出さないといけない。
資格取得に奔走したもののどれも身にならず(Googleデジタルワークショップの資格だけ取得したけど、だから何?という感じになった)、なんとかかんとか転職活動をしてみるもののいずれも不発。
面接先で厳しいことを言われて凹んだりもしつつ、引き続きおもしろいアルバイトに挑戦してみたりとそれなりに楽しくやっていた。
助成金を使って映像作品を制作してYouTubeにアップしてみたり、自宅でできるオタ活に精を出したり。
そうこうしているうちに受給終了が近づいてきたので、正社員就職はひとまず諦めてアルバイトを探すことにした。
めちゃくちゃ運の良いことに、そのとき出会ったのが出版社編集部でのアルバイト。
待遇も親切で、失業手当が貰えるラインでのシフト組みにも協力していただいた。
受給終了後もバイトを続けられることになり、在宅でできるアルバイトと掛け持ちでしばらく生きていくことに。
有難いことにその後社員登用のお声掛けもいただいたので、そこから正社員コースに乗ることも可能だったのかもしれない。
ただ、その頃にはもう、自分のやりたい生き方が正社員という働き方にマッチしないことに気付いてしまっていた。
後々会社都合でそのアルバイトは辞めてしまったものの、「出版社編集部での勤務経験」を片手にめちゃくちゃ仕事探しをしまくった結果、現在の教材編集、校正、ライター業務を手掛けるフリーランスへの道が拓けていった。
何一つ予測通りにはいかず、思い通りに進まない道のりではあったけれど、約一年の無職期間をそれなりに楽しく、もがきながら生き抜いたことが今の自分につながっているのだと思うと感慨深い。
一度無職になったって、資格も経験もなくたって、人生なんとかなるのだと身を持って知られたことは大きい。
正社員、アルバイター、無職。
すべて経験した上で、今のフリーランスでの働き方がベストだとわかったことは、数少ない自分の自慢だと思っていいのかな、と昔を振り返って考えるのだった。
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