見出し画像

「気が向かないならやらない」暮らしで、心にゆとりができた。

最近、ハマっている考え方があって。

それは、

「気が向かないならやらない」
「無理をしないで、待っていたらうまくいくようになってる」

ということ。



去年からほんのり考え始めていたけど、最近になってようやく自分の中にこの考え方が浸透してきた気がする。


もともと凝り性で、変にまじめで、中途半端に完璧主義。

だから何かやると決めたら、自分が理想と思う形に、今すぐ完璧に辿り着かないとモヤモヤしていた。


たとえば、ミニマリズム。

ミニマリストに憧れて物を減らし始めた頃は、自分の持ち物全部を新しく入れ替えたいくらい、もどかしい思いでいっぱいだった。

服をどんなに減らしても、「お気に入りの一着」がないから半端なワードローブにしかならない。

適当に買った色つきの調理器具しかないから、真っ白でノイズの少ないシンプルなキッチンにならない。

そういうあれこれが当時は許せなくて、でもお金にも時間にも限界はあって、理想とするミニマルな生活が実現できないことが腹立たしかった。


今はどうか。

先日、洗濯物を干していて、ハンガーが足りないなと思った。

わが家のハンガーは、ふつうの形のシャツ用ハンガー、開いた形のスラックス用ハンガー(主にタオルを干している)、ピンチ付きハンガーの3種類ある。

ボトムスはピンチ付きハンガーが一番乾きやすいからという理由で統一していたのだけど、そのピンチ付きハンガーの数が足りないのだ。


たぶん、パートナーが衣替えをしたのと、新しいボトムスを買ったからだ。
(わが家では洋服は畳まず、すべてハンガーのまま吊るす収納にしている)


以前ならここで、ちょっとイラッとしていた。

「パンツ増えたね」とか、「ハンガー足りないんだけど」とか、「もしパンツ減らさないなら、ハンガー新しく買ってもいい?」とか、何度か声をかけて嫌がられた(けんかになった)こともある。


でも今は、「まあいいか」と。


ハンガーを買い足すか、減らせるボトムスがないか確かめるか、なにかしら手を打つこともできるけど、とりあえず"気が向かないことはやらない"

ハンガー自体はすでに充分あるんだし、一旦待ってみようと思い、ひとまず自分のボトムスから一本ハンガーを拝借したり、シャツ用のハンガーでデニムパンツを干したりして乗り切った。


そうしたら、数日前にふとんの中で、ふと「スカートって2枚も要るのかな」と思いついた。

ブルー系のストライプスカートと、イエロー系のプリーツスカート。

スカートは滅多に履かないけれど、この2着はお気に入りだからこの夏も履こうと思っていた。


でも、ふいに、「イエローのスカートはもう充分履いたかも」と思ったのだ。


ハンガーの件でボトムスを減らそうと考えていたわけではない。

むしろ、自分の服はもう最小限まで減らしているからこれ以上減らすものはないはずだと信じきっていた。


それでも待っていたら、ごく自然に「あのスカートはそろそろ卒業だな」と気づいた。

一度ハンガーから外して、箱に仕舞って様子を見ている。

もし手放すとしても、ブランド物だから利益を考えなければきっと買い手がつくだろう。


そんなふうにして、なんだかんだハンガーの数は足りることになった。


ほかにも、トイレの収納をどうしようか迷っていたら布ナプキンの快適さを知って、そもそも紙ナプキンやタンポンの収納自体が不要になりそう、とか。

どれだけ頑張っても当時はそれ以上減らなかった和装小物の棚が、数ヶ月放っておいたら不思議とサクサク物が減らせてケース一つ分空きが出たとか。

ミニマリズムに絞っただけでも、待っているだけで自然と全部うまくいくようになっているのだと実感できる。


ミニマリストにならねば、とキリキリ考えていた頃には辿り着けなかった、ゆったり余裕のある心境。

決して無理せず、削ったり無駄にしたり痛みを感じたりすることなく、ごく自然になりゆきに任せていたら、理想の暮らしに近づいている。

私に合っていたのはこういう形なんだな、と思った。


もちろんミニマリストさんたちの考え方は素敵で、私の暮らしが今の形になっているのもミニマリストさんたちの考え方やノウハウをたくさん勉強させてもらったから。

でも、もう無理に削ったり、モヤモヤするのに捨てたり、時間やお金の無駄を気にして自分の気持ちをないがしろにすることはしない。


体調も、人間関係も、仕事も全部そうだなぁと。

無理して「こうしたほうがいいはず」「こうするべきなんだ」という思い込みを優先せずに、自分の気持ちを優先したほうがいいフェーズに入ってきた気がする。

だから、なんとなく気が向かないなら、やらない。

待っていれば、いいタイミングは必ず来るから、安心していいのだなと思えるようになってきている。

この記事が参加している募集

#この経験に学べ

54,186件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?