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ストレスで体調を崩す仕組み




私たちのご先祖様は現代よりも危険な環境にいました。餓死や干ばつ、感染症やライオンなどの動物や他族に襲われる危険の中で生活をしていました。

ストレスのシステムですが、恐怖を感じた瞬間に脳はコルチゾールとアドレナリンを放出する指令を出します。
そうすると心臓が早く強く打ち始めて、筋肉に血液が送り出されます。逃げるにしても攻撃に出るにしても、最大限に力を発揮できるような仕組みです。

ライオンを攻撃すべきか、逃げるべきか。そこで立ち尽くした人間は確実な死です。
そんな強いストレスを感じる瞬間は頻繁にありましたが、現代はそのような危険がない代わりにストレスが長期にわたってかかることが多いです。

そういう類のストレスに耐えられるような脳に進化してきていません。

だからストレスを長期的に感じ続けていると脳は正常に機能しなくなります。

例えばご先祖様が常に『闘争か逃走か』というストレスのかかる局面に立たされ続けていると、闘争と逃走以外のことを全て放棄したり後回しにしてしまいます。

脳にしてみたら…

◾️睡眠 → 後回しにしよう
◾️消化 → 後回しにしよう
◾️繁殖行為 → 後回しにしよう

ストレスを長期的に感じている人が体調不良になるのはこういうこと。

消化不良や腹痛、不眠や性欲低下…

即座に解決すべきストレスの原因以外のことを後回しにしてしまうのです。

ストレスの原因のことしか考えられずさらに周囲に気を配る余裕もなくなります。

ストレスにさらされ続けると脳が優先順位を下げるもが他にもあります。
それは記憶の保存です。記憶というのは脳の異なる領域と繋がりができることで作られるものです。

海馬という脳の記憶の中心地があります。
海馬はできたばかりの記憶回路を通して信号を送るのですが、ひどいストレスにさらされ続けている時期は海馬が正常に働かないため、記憶があやふやになることがあります。

そう、まさに人間の脳は現代仕様に進化してきていない。

ストレスは決して悪いものではないけど、長期的に感じ続けるストレスは身体によくないです。

必要な時に必要な機能が正常に発動するように、日ごろからストレスチェックをしてみるのもいいかもしれません。

環境を見直したり、体のメンテナンスをしたりして自分を大切にしていきましょう。

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