小西優里@図書の家

http://www.toshonoie.net/ (過去のコラムを試験的に公開中です)

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最近の記事

映画「ホフマン物語」と水野英子

初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖』66号 2013.11.20発行  とうとう9月23日で終わりました京都国際マンガミュージアムの「バレエ・マンガ」展。観に来てくださった皆さま、図録を読んでくださった皆さまもありがとうございました。楽しんでいただけたでしょうか。  まだバレエ・マンガ展をひっぱるかーと思われる方もおありでしょうが、今回はちょっと横道な話ですのでおつきあいください。  今回の展覧会では、日本のバレエ・マンガに大きな影響を与えたのは何

    • この夏は京都で「バレエ・マンガ」展ですよ!!!!

      初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖特マル』no.08 2013.8.1発行  『漫画の手帖』読者の皆さまにはくどいほど予告でお伝えして参りました京都国際マンガミュージアム(以下京都MM)の「バレエ・マンガ 〜永遠なる美しさ〜」展がとうとう開幕。この原稿を書いている今は原稿をぎりぎり待っていただいての7月上旬で、ようやく図書の家から展示に貸し出す資料本等もお渡しできたところです。  この展覧会は、バレエ・マンガの歴史を実際のバレエ資料や衣装や映像などと

      • 『大島弓子の話をしよう』

        初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖特マル』no.07 2013.1.27発行  リトルプレス『大島弓子の話をしよう』(発行:ScopeboyBooks)ですが、11月発行予定が12月初旬まで作業がずれこみまして、ようやく印刷入稿して中旬の完成を待つ←今ココ。の状態でこの原稿を書いています。この本には当方も、編集協力から(本業の)デザインとDTP作業までかなりの分量で制作作業に関わらせていただきましたのでご紹介です。  『大島弓子の話をしよう』は、

        • 望月あきらのデビュー作2

          初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖』63号 2012.6.10発行  前回62号で「望月あきら先生のデビュー作の現物をお持ちの方、おられませんか」とおたずねしていた件ですが、なんと、現物が見つかりました!!! ひゃあ、やはり本気で聞いてみるものです(涙)。以下、この件で全面協力してくださった想田四さんからお聞きしたことを、皆さまにもご報告です。 ■前号のあらすじ:1957年、大阪の日の丸文庫から貸本でデビューした望月あきら。彼のデビュー作のタイトル

        映画「ホフマン物語」と水野英子

          『フラワーズ』と『好きです、この少女まんが。』

          初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖 B録』04号 2012.1.22発行(折り冊子4P)  2011年後半から新年にかけての少女漫画ですが、引き続き『フラワーズ』を毎月楽しんでおります。連載では田村由美「7SEEDS」が去年は強く響きました。緊迫したクライマックスを過ぎて新章がとても静かに始まったのですが、人の体温や生命の持つ力強さが沁みてくる美しい情景に深く感じ入ったことでした。また、さいとうちほ「アイスフォレスト」が佳境で、技を極めたフィギュア演技

          『フラワーズ』と『好きです、この少女まんが。』

          望月あきらのデビュー作

          初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖』62号 2011.12.10発行  いきなりですが、『漫画の手帖』読者のみなさまにおたずねです。望月あきらのデビュー作の現物をお持ちの方をご存じないでしょうか?  望月先生といえば少女漫画「すきすきビッキ先生」(’64-66)、そして「サインはV!」(原作は神保史郎・’68-70)、その後は「ゆうひが丘の総理大臣」(’78-80)ほか少年、青年誌での代表作も多数あり。今さらデビュー作でなにか疑問が?っていうくらいの

          望月あきらのデビュー作

          『別マ』『花ゆめ』『LaLa』の小長井さんの本が出たよ!

          初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖 B録』03号 2011.10.30発行(折り冊子4P)  8月中旬に発行された、元白泉社社長で名編集者の小長井信昌さんの『わたしの少女マンガ史—別マから花ゆめ、LaLaへ』(西田書店)は、皆様お読みになったでしょうか?1970年代初めから80年代にかけての少女漫画の歴史をかたちづくる貴重な証言が詰まったこの本は、研究者にはもちろん必携、また、『別冊マーガレット』(別マ)の黄金期と聞いて、美内すずえや和田慎二が前後編で

          『別マ』『花ゆめ』『LaLa』の小長井さんの本が出たよ!

          『乙女こーらす』と乙女考察

          初出:図書の家の「この漫画を今日は読もう」/『漫画の手帖』61号 2011.8.5発行   2月28日に発売された『コーラス』4月号別冊付録の『乙女こーらす』は何とも素敵な一冊でした。表裏の両面を高橋真琴の少女画で装った百ページの小冊子には、10人の作家が登場。短い漫画と「乙女とわたし」というテーマで描かれた1ページ、そして高橋真琴とくらもちふさこの「乙女対談」という構成です。私もこのスペシャルな対談が目当てで、久しぶりに『コーラス』を買いに走りました。  それであらため

          『乙女こーらす』と乙女考察