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読書会記録【ゆっくり、いそげ】 ーーみんなで読む価値

読んでこなくても楽しめる読書会。
2021年1月に開催した、みんなで読んだ「ゆっくり、いそげ」についてと対話の備忘録です。

みんなで読んだ本

『ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済~』
著者は元マッキンゼー、現在は国分寺にあるクルミドコーヒーと胡桃堂喫茶店の店主の影山 知明さん。クルミドコーヒーを通して、お金だけでない大事なものを大事にする仕組み、支援し合う関係作り。“理想と現実”を両立させる経済の形を描く1冊。
出版社 : 大和書房
発売日 : 2015/3/21
単行本(ソフトカバー) : 248ページ

本についてざっくりと

なぜクルミなのかと言うことから始まり、クルミドコーヒーでうまくいったこと、うまくいかなかったことを、丁寧に分析。
クルミドコーヒーで大切にしている軸が作られていった経緯がわかります。
ミヒャエル・エンデの本の引用があるのも個人的に好感度高いw
元マッキンゼーのビジネスマンが語る経済の本ではなくて、ほっこり温かな優しくなれる本です。
カフェを始めようとしている人(私だ)はもちろん、そうじゃない人も一読の価値あり。

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対話の備忘録

本についてはこんな感想。

・カフェ作りの話だけじゃなかった。
・一通の手紙の話が印象的だった。
・人と人との繋がりを感じた。
・消費者的人格を刺激しないようにするって難しそう。
・豊かさや安心感をスタッフにも実現できているのがわかる
・読む前は元マッキンゼーのエリート感がありそうって思ったけど、読んでみたらそんなことは全くなかった。

引き続き、対話の備忘録

「AかBか」「善か悪か」「白か黒か」をはっきりさせたがる二項対立。
その考え方で枠にはめていくのって、苦しいし、恐ろしいと感じた。
AかB以外もあっていいと思う。
二項対立の危うさが世の中にはある。

二項対立的思考にならないために、余白、あいだ、淡い、などがあるといいかもしれない。
余白は意識しないと維持できない気がする。
クルミドコーヒーには、あいだとか余白がある。
著者の影山さんがやっているのは、ちょうど「あいだ(あわい)」にある関係作りかもしれない。

クラス作りの本として読んだ。
絆、クラス替えされない教室。同調圧力が発生しそう。
学校ももっと選択肢があっていいと思う。
採用面接で「何をしたいですか?」と聞く。私のしたいことってなんだろう。「心の穏やかさを保って暮らしたい」

Takerが多い社会。疲れちゃう。
消費者的人格を刺激しないGiveって難しい。。
東京のカフェは勉強や仕事をしている人もいて「個の空間」。物理的には近いけど、心の距離は遠い感じがする。
地域のカフェはお店の人との会話とかあって心の距離が近いお店もある。
地域に支えられているカフェっていい。

まとめ

今回、みんなで読む価値を実感し、この読書会を続けていてよかったと感じる瞬間がありました。
「カフェやりたいわけじゃないから、自分ごとにならないなぁ」と思っていたけど、余白の話を投げかけられた瞬間、一気にこの本が自分事となった。
誰かの言葉で視野が広がるってあるんです。
また、自分で話してみたら気づくこともあります。
本当は存在しているのだけど、見えてなかった部分に光が当たる感じ。
それって一人(内省)じゃなくて、みんな(対話)だからできること。
参加してくれた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです♡

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