夫と握手をした日
夫が、実家で一泊して帰ってきた
顔色を変え
「自分はいらない人間なのか」
と聞いてきた。
実家で何があったのか聞いた。
実家は、物や服がいたるところにおかれ、
カ-テンは一日中閉め切り、
気が淀んでいたと。
夫の母親は、相変わらず会話が噛み合わず、
自分のことを棚にあげ、無責任な発言ばかり、夫の父親は、何も言わなかったと。
実家では、一睡もできず、母親の態度や言動が苦痛で、とにかく家に帰りたかったと。
だが、帰れないのなら生きていられないと思ったと。
そして、夫は、自分の母親を見て、自分も母親のように私や娘に接していたことに気づいたそうだ。
言葉にし難い苦痛やストレスを毎日毎日家族に無意識に与え続け、挙げ句の果てに経済難を定期的に起こし、不安にさせたこと。
父親として、家族を守る意識が低かったこと。
誰かがなんとかしてくれるという甘えがあったこと。
その他、急に大声を出す、余計な一言や責任転嫁、自分勝手な発言。中身のない話をダラダラと聞かせる等。
自分の今までの考え方や態度、言動を振り返り猛省したと、涙を流した。
私も泣いた。
私がずっと伝えてきたことをやっと身をもって分かってくれた。
心底ほっとした。
もう心を鬼にしなくていいんだと思った。
夫のオ-ラは、以前は淀んだ灰色だったが、
涙を流した時には、白色に変わっているように感じた。
おそらく、夫の母親の生き霊が乗り移っていたのではないかと思った。
ここ最近は特に、夫が夫の母親と同じような言動を繰り返すようになっていたのだ。
夫の母親は、妬み嫉みの塊で、悲劇のヒロインタイプだ。
全てを話し終え、夫と力強く握手をし、
私たち夫婦がやることは、娘の命を守り続け、自立する力を身につけさせること。
命の限り、責任をもって親の役割を果たすことだと明確にし、約束した。
気づき、考え、話し合い、目的を一致させたため、私たちは、もう絶対大丈夫だと確信した。
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