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純粋の話三選

「ね~なんか(面白い話)ないの?」と息子にねだられた。
なんか(喰い物)ほどではないが、よくある。
「紙オムツのコマーシャルのおしっこって、青いじゃん。オムツ会社の相談ダイヤルに、『うちの子のおしっこが青くないんです!病院に行った方がいいでしょうか?!』って電話がかかってきたこと、あったらしいよ。」と、一つ披露。
すると 、「まっ、純粋っっ!どうやってお子さん授かったのかしら。コウノトリさんパワーって、すごいわぁ!」と、オネェ言葉で返してくれる息子。
さらに、笑いを堪えてぷるぷる震えていると、「う・ま・れ・た・て・の・こ・じ・かっ!」と、母親を煽ってくる。


オンラインゲームで、野良で合流したチームメイトと一緒に対戦中の息子に呼ばれる。
「ねぇねぇ、オレ、この名前ツッコんでいいのかな?」
「うん?」食器を洗いながら生返事する。
「ねぇねぇ、ハハ。これさ~、いいの?ツッコむべき?」
「うん?」
「ねぇねぇ。」
しょうがないので手を止めて、息子の側へ行く。
「これこれ。」と テレビ画面を顎で差すので見ると、チームメイトの一人の名前が『くろいせいし』だった。
「…白だよねぇ。」
「でしょでしょ。で、これ、いいの?NGじゃないの?」
「よく分かんないけど、全部ひらがなならいいんじゃない?(いい加減)。」
「でもさ、コイツ、装備的に、『くろいせんし』の間違いだと思うんだよね。このナリだもん。」
「…だねぇ!」
「や~純粋だから気付いてないんだろうね、たぶん。」


夫には行きつけの猫カフェがある。
しかし先日、友人に誘われて別の猫カフェに行ってきた。
「それを、『今日は違う猫を膝の上に乗せてきたっ♥』って、すっごくうれしそうに報告されたんだよねぇ…」と、息子に振った。
「すみません、オレ、純粋なんでちょっと分かりません。」と返ってきた。



娘がいたら、「女の子らしく」しようと目を三角にする母親になっていたかもしれない、と思うが、息子しかいないので気楽にやっている。