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3月12日 手首に巻いた振動で、触感を与える技術。次世代ゲーム機にも搭載される?

総研、東北大学、筑波大学、Adansonsの4者は、極薄ハプティックMEMSによるハプティックデバイスを活用した「双方向リモート触覚伝達システム」を開発した。振動からリアルな触覚を再現する技術。

触覚デバイスと触覚信号編集技術を組み合わせることで、幅広い周波数帯域の触覚信号を体験可能。指先で触れる操作や握手などの触覚情報を手首で計測し、相手側に伝えることができる。エンターテインメント領域でのよりリアルな振動配信の創出、遠隔地での振動体験の共有などの使用例を想定している。

 これは面白い技術。手首に巻いたフィルムが振動を起こし、手に何かを持っている感触などを再現する技術……だそうだ。自分が触れたものの感触を相手に伝えることもできるそうだ。

 こちらの動画も紹介しておこう。

 2年前に発表された動画。手首に巻いたセンサーで、手の動きを感知する……という技術。VRでは手の動きでウインドウを開いたり選択したりするけど、従来の仕組みだと肝心の手の動きを正確に読み取ってくれない。そこで手首に巻いたリストバンドで手の動き、指の動きを読み取る。結構正確に動きを読み取れるんだそうだ。

 同じ技術だけど、こっちの記事も紹介しておこう。3年前だけど。

EMGリストバンドの役割は、ユーザーがバーチャルボタンなどを押すための操作機器として機能すること。スマートグラス時代では、キーボード/マウス/タッチ画面の代わりにEMGリストバンドが入力機器となるそうです。
で、このEMGリストバンドがゆるっと神経接続できちゃうらしいんですね。あとリストバンドの震え方とかから複雑な感覚やメッセージなどがユーザーにユルッと伝わっちゃったりとかなんとか。ここからエスパーの話に繋がります。
どういう仕組みかというと、EMGリストバンドは腕の内部で起きている神経活動を読み取ることで、間接的に神経接続できるのだそうです。
たとえば、指を動かしたいときってその旨を伝える信号が脳から出ますよね。それが脊髄や腕の神経を通りながら腕の筋肉に伝わっていき、腕の筋肉が収縮することで指が動きます。EMG(筋電図検査)は、この一連の神経活動のうち、筋肉周りで起きる神経活動を皮膚の上から電極で読み取れるため、(脳に埋め込まないという意味で)お手軽なリストバンド型のガジェットでも擬似的な神経接続が実現できるわけです。

 このリストバンドは「振動」で触感や重さを手首に伝えることができる。これがあればバーチャル空間上のものに触れることができる。ただ触れるだけではなく、それがどんな触感を持っているのか、重さはどれくらいか……までわかるそうだ。
 ということは、バーチャルキーボードもできるし、コントローラーなしでゲームの操作もできる。知らない人が見ると、エスパーのようになれてしまう。
 先月、Apple vision proなるものが発売されたが、周辺機器として絶対ほしいのがこれ。
 ずいぶん前に見たから、とっくに製品化されているんだろう……と検索してみたけれど、まだだったんだ。早く実現して欲しいなぁ。

 最初の話題に戻るけど、手首に巻いたフィルムが振動を起こすことで、手や指先に感触を再現できる……という技術だ。ゲームでお馴染みのハプティクスだが、こっちの技術も日進月歩。単に「物を持っている感覚」だけではなく、「持った物がうねる」とか「引っ張られる・引き寄せられる」という感覚も振動で表現できるようになったとか。この振動技術が、今度は手首を通して掌全体に様々な感触を伝えられるとか……これは面白い!
 もしかしたら、PS5コントローラーのハプティクスでこの技術は終着している……と思っている人もいるかも知れないが、この分野の技術は本当に日進月歩で進んでいる。これからどんどん面白くなる技術だ。

 大学の研究だから、なにかしらの意味のあること――工業とか医療に役立てられるか、というお題目を掲げてしまうけど、私たちから見れば、これこそエンタメの欲しいアイテム。これがあれば、VRで架空のアイテムに触れることができる!
 手首に巻いたリストバンドで、手から指先の動きまで検知する仕組みも一緒に紹介したわけだけど、この二つの技術が組み合わされば、VR上に「自分の手」を具現化できる。ただ見た目が「自分の手そっくり」ではなく、自分の手そのものだ。その手でVR上のアイテムに触れることができて、そのアイテムがどんな感触を持っているか知ることができる。他プレイヤーと握手やハイタッチもできる。指相撲もいけるかも。

 いやぁ、振動技術は面白い。任天堂の次のゲーム機では、最新の振動技術をぜひ採り入れてほしいものだ。従来の「コントローラーを握る」という形から、一歩進んだ新しいデバイスもできるんじゃない?

 でも、この話を聞いて、みんながまず考えたのは……うん、私も考えたよ。エロでしょ? エロいコンテンツでこれ使えるってみんな思ったでしょ。私だって考えたよ。バーチャル上で女の子のオッパイ触った感触を再現できるかも……ワクワクしない?
 エロへの欲求は技術を進化させる!

 もしかすると、これからの時代、そうなっていくのかも……という気がした。というのも、現在の私たちはなかなか理想的なセックスパートナーに出会えない。私たちは気難しくなりすぎた。でも性欲は発散したい。そこでバーチャル上で、実像の見えない誰かをパートナーにする。パッと見の姿は、かっこいい・可愛いアバターで、本人がどんな姿をしているかわからない。
 こういうのが仕組みとして仕上がってくると、だんだん評価ポイントも付くようになる。「実像の見えない相手」だけど、乱暴な接し方や口が汚い人はスコアが減っていって、相手にされなくなる。評価の高い人がVR上で人気になっていく。
 現代の私たちは潔癖症だ。相手に触れるのが怖い……という印象を持つ人は増えている。それで病気を感染する……なんてことはないのだけど、なんとなく不安、なんとなく汚されてる感じがする、なんとなくパーソナルエリアに踏み込まれたくない。そういう不安に対応する形でVRセックスが出てくる。
 ただ、実際にVRセックスをしようと思ったら、おそらく振動で触られている感触を表現できるかと思うけど、全身に振動が届くようにしなくちゃいけない。そこまで来ると、大がかりすぎて挑戦しよう……という企業もなかなか現れないだろうけど。製品化してもめちゃくちゃに高価になりそうだな……。

 いや、でも“性器に振動刺激を与えるおもちゃ”だけは世の中に一杯あるんだけどね。
 ああいうのもそのうち進化して、「女の子に握られている時の指の感触」とか「舌で舐められているときの感触」とか再現できるようになるんだぜ。振動技術すげーよな。今はただブーンと振動するだけのものしかないんだけどさ。


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