推しを推す気持ち~夏に良質のホラーはいかが?
若い頃は、いろいろ好きなものもあった。
だけど、家庭をもって仕事や子育てに翻弄されてくうちに自分の時間が減り、気づけば若い頃にあった時間を忘れるほど好きなもの、というのが無くなっていた
ずっと好きだったもの
ずっと非現実系の話は好きだった。ホラーだったりエログロ系な話だったり。サブカルチャーや都市伝説、中二ぽい好みかもしれないけど、平穏な日常にいる自分が少し不思議でちょっとだけ毒を感じられるものだった。
少し不思議というのは、ご存じどらえもんの作者の藤子F不二雄先生が、自身の描く漫画を表した言葉。大人な僕には気恥ずかしい。なので、ちょっとだけ毒がある…そんな世界がずっと好きだ。
漫画家さんで言えば、高橋葉介先生を皮切りに楳図かずお先生、伊藤潤二先生、諸星大二郎先生の生物都市なんか何度読み直したか分からない…王道から少しずれたサブカル系とか言われたりするような作品を好んでた。
高橋葉介先生のイラスト展は必ず顔をだし、お元気な先生の姿をみてホッとするような沼の人だ。
地上波と違ってYoutubeならいつでも好きな動画がみれる
Youtubeでもちょっと不思議なホラー系を見るのが好きだ。有名どころだとフェイクドキュメンタリーQあたり、中二感が強いけど謎の映像・CMチャンネルとかはよく見てた。あとは、モキュメンタリーで有名な「放送禁止」などを扱った解説動画とか。
その関連動画で、ホラホラFILE(以下HHFと略)というのを見かけた事は何度かあった。でも、そのチャンネル名がイケてなさすぎて素通りしてた。
いつも素通りしてたHHFに手を伸ばしたのは、「ことりばこ」を扱った動画が懐かしかったからだ。3部からなる「ことりばこ」の動画は、荒いけど一気に見せる力強さがあった。それはネットだから公開できる作品であって、地上波では絶対に見れない生々しさだったと思う。
それから、HHFの作品を漁りまくった。主人公はワンパクさんといって冴えない青年(青年というほど若く見えないかも)。冴えないのだが、泥臭く走り回る様が実にいい。ホラホラといいワンパクといい、ネーミングに難があるような気がしなくもないが、骨太で生々しい作品に睡眠時間が削られていった。
惜しむらくはチャンネル登録数が1万ちょい、動画再生数も1万ちょいあれば多い方という状況。2年で28本の動画を登録してるのに、合計再生数が18万回。大御所のフェイクドキュメンタリーQさんと比べるのは酷だが、実はYoutube解説は同じ2021年で、登録者が22万、動画数18本で合計再生数は600万と…大きく水を開けられてるかんじだ。風が吹けば吹っ飛びそうな規模だ。
これだけ見てもらえないと、ワンパクさんたちの熱意が無くなってしまうのではないか、と危惧した。一生懸命いいものを作る!という熱意でやっていて(実際、いいものができてるのに)見てくれる人が少ない…モチベーションを保つのも大変だと思う。これで、「登録者が増えないから、もう解散だ」なんてなったら悲劇だ。
これで決定的に沼に落ちたんじゃないかという作品
そんな中で、「あぁ、これが推しを推す気分なのか…」と思ったのは、青春ホラー映画「ゴーストパニッシャーサクラ ~Ghost Punisher SAKURA~」を見終えた時だ。
ホラホラ、とか、ワンパクとか、ゴーストパニッシャーとか、ネーミングセンスはガチなのか何なのか分からなく、その辺りも敬遠する理由の1つだったのだが、見終えて…ネーミングセンスなんて些細な事を気にして見なかった自分を叱りたくなった。ホント、凄い(語彙力!)。
凄い、というか、とにかくごっちゃごちゃで、ホラーが基調なんだけど、その上に青春のラブもドタバタなコメディも詰めまくってて…で、この手のは確実に破綻するはずなんだけど、役者がいい。
最近の若い役者さんはほとんど興味なかったけど、ヒロインの加藤小夏さんがとても魅力的に暴れてる。見てて小気味いいという言葉がピッタリな彼女。彼女が怯えればホラー要素が倍増し、彼女が戦えば長年の怨念もタジタジで…そんな彼女がとにかくよかった(鎌倉殿の13人にも出てたの?)
もう一人が除霊師役の大沢真一郎さん。彼は、ニューヨーク・タイムズ選出の注目の若手映画俳優100人に選ばれたという。独特の目力が印象的な彼のシリアスな部分や時々みせる間の抜けた笑顔が妙にツボ
1時間17分というYoutubeとしてはそれなりに長い時間を気にせずに見終えてしまうこと間違いなし(時間の無い人は倍速で見て、後悔して最初から見直すといいと思う。僕のように)
沼にハマって思うこと
チャンネル登録数が思ったよりも少なかったHHFだったが、先にも書いたようにモチベーション低下して活動を縮小してしまうのではないか…というのを危惧している。
こんなに面白いHHFのモチベーションが下がっては困る!布教しなくちゃ!と、沼にハマった人が誰しも抱える使命感をもって僕は今この文章を書いてる。
愛が溢れすぎていてムダに言葉が長くなるのを削り、削ってこの文章となった。あはは、コレは確実に推しだなぁ!!
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