5月の短歌(十首)
一
気が付けば もうすぐ半分 過ぎるのか 月日経ちしは あっという間よ
二
はじまった そう思ったら 終わってる そういうものかな 大型連休
三
ここにしよう 吊革にぎり 見定める 満員電車の 椅子取りゲーム
四
朝起きて ラジオ体操 横目にし 職場に向かう せわしない日々
五
花から花 次から次へと 飛び回る お前もそうかと 蜂を見つめる
六
海が見たい そう思い立ち 行ってみる 足りないものは 君の面影
七
何者にも なれなかったと 思うのか ならずに済んだと 思えたのなら
八
何のため 誰のためかと 問うてみる ごまかさないで 問い続けたい
九
猫なんて 呼んでも来ないと 言うけれど 関係性の 問題なのよ
先日、近くのバラ園に行きました。朝早かったのですが、大勢の見物客で賑わっていました。みんな朝から暇なんだなと思っていたら
「ほら、母さん。いい匂いがするだろう」
そう言って車いすを押す男性を見かけ、ようやく今日は「母の日」だったと気が付いたわけです。子どもの頃は、毎年何を贈るか悩んだものですが、今ではもう、縁遠い話になってしまいました。
贈り物を渡さないと父に叱られるかも。そんな強迫観念もありましたが、何を贈っても(表面的には)喜んでくれた母の、優しい顔を思い出します。
十
ありがとう 伝える相手は もういない それでも思う ただありがとう
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