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5月の短歌(十首)

 気が付けば もうすぐ半分 過ぎるのか 月日経ちしは あっという間よ 

 はじまった そう思ったら 終わってる そういうものかな 大型連休

 ここにしよう 吊革にぎり 見定める 満員電車の 椅子取りゲーム 

 朝起きて ラジオ体操 横目にし 職場に向かう せわしない日々

 花から花 次から次へと 飛び回る お前もそうかと 蜂を見つめる
 

(なぜ飛べるのか不思議…)

 海が見たい そう思い立ち 行ってみる 足りないものは 君の面影

 何者にも なれなかったと 思うのか ならずに済んだと 思えたのなら


 
 何のため 誰のためかと 問うてみる ごまかさないで 問い続けたい

 猫なんて 呼んでも来ないと 言うけれど 関係性の 問題なのよ

(猫にも都合はある)

 先日、近くのバラ園に行きました。朝早かったのですが、大勢の見物客で賑わっていました。みんな朝から暇なんだなと思っていたら

「ほら、母さん。いい匂いがするだろう」

 そう言って車いすを押す男性を見かけ、ようやく今日は「母の日」だったと気が付いたわけです。子どもの頃は、毎年何を贈るか悩んだものですが、今ではもう、縁遠い話になってしまいました。

 贈り物を渡さないと父に叱られるかも。そんな強迫観念もありましたが、何を贈っても(表面的には)喜んでくれた母の、優しい顔を思い出します。

 ありがとう 伝える相手は もういない それでも思う ただありがとう

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