見出し画像

採血

2ヶ月に一度、持病の診療のために病院に通っている。
その度に採血して血液検査をする。
採血は何度やっても苦手。
初めは注射針も、針が自分の皮膚に入るところも見られなかった。
私は血管が見えにくいらしく、採血の担当者によっては2度、3度とやり直しをされることがある。
でも、20年も定期的に採血され続けてきたので最近は少しは慣れてきた。
注射針が皮膚に刺さるところも直視できるし、試験管に血液が流れ込む様子も見る。
検査室で名前を呼ばれた瞬間、担当の看護師さんの顔を見て、採血が上手いか下手かを判断する。
ベテラン看護師さんは針の入れ加減が絶妙で、刺す時に痛みが無い。
たまたま痛みを感じない部分に当たっただけですよ、と謙遜されるけど、私はもうその看護師さんの顔も名前も覚えていて、担当がその方だと分かるとホッとする。
下手な人に当たると何度もやり直しさせられた上に痛い。
それに後で内出血までして、翌日注射針の刺さった皮膚の辺りが変色している。
今日の担当看護師さんは若くて、顔を見た瞬間「あ、はずれかも」と失礼ながら思ってしまったけど、予想に反して痛みがなく、手際良くこなして下さった。
こういう時は感謝しか無い。
看護師と言う私からみたらとても大変な仕事に従事して、日々働いている尊い存在。
私は今までの人生のなかで一瞬たりとも医療関係の仕事に就きたいと思った事かないから、そこを目指す人を本当に尊敬する。
だから、採血の下手な看護師さんに当たっても文句は言えない。
むしろ腕を差し出して、何度でも練習して下さいと言うべきだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?