優しくなりたい

今日優しくなりたいって思った。
なんとなくただそう思った。
いつか家族が居なくなるって思ったら、
優しくしたいって思った。

なんでだろう。
いつもは、嫌いなあの人も、
この感情に浸っているときだけは、
優しくなりたいと思う。

優しくなりたいって
感じさせてくる。

小さな僕が呟く。
もう会えないかもしれないよ。
大きな僕が言う。
それはちょっと…。

母親は云う。
別に優しくしてくれなくていいと。

父親は云う。
分からないなと。

僕は、優しくしようと思う。
今までなんでそうして
こなかったんだろう。
なんでそう出来なかったんだろう。
ちょっとだけ疑問に思う。

親から愛情が感じられなかった
訳でもないのに、
なんで出来てなかったんだろう。

いつか家族が死ぬんだと思うと、
泣けてくる。

まだ、何も恩返しできてないのにって思う。
それが、ものすごく辛い。
僕は、それが嫌だから、
優しくする。
今のうちに、もらった恩を返しておきたい。

この話題を話すと、
すぐに泣いてしまうのは、
多分僕が親に迷惑をかけて
きたからだと思う。

幼稚園から始めた剣道
小4の頃、道場が分かれるときに、
新しい道着を買ってもらったにもかかわらず、
そのあとすぐに辞めてしまったり。

中3の頃も、バスケを続けるって言って
買ってもらったバッシュも、
すぐに使わなくなってしまったり。

塾に通わせてもらっていたのに、
適応障害になって、
受験をやめたり。

僕は、迷惑をかけっぱなしだなって思う。
そんな時は、よくかりゆし58さんの
アンマーっていう曲を聴いては、
思いのままに泣いてる。

アンマーよ　アナタは私の全てを許し
全てを信じ全てを包み込んで
惜しみもせずに　何もかも私の上に注ぎ続けてきたのに
アンマーよ　私はそれでも気付かずに
思いのままに過ごしてきたのでした
中略
アンマーよ　私はアナタに言ってはいけない
決して口にしてはいけない言葉を
加減もせずに投げつけてはアナタの心を踏みにじったのに
アンマーよ　アナタはそれでも変わることなく
私を愛してくれました

アンマー　/　かりゆし58

僕はこれから親の前では、
笑っていたい。
そうじゃないと、
泣いてしまうから。