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リンクローカルアドレス、ローカルループバックアドレス、マルチキャストアドレス【支援士/基本情報/応用情報/高校情報1】

◆はじめに◆

今日は、よく試験で問われるローカルループバックアドレス、マルチキャストアドレス、リンクローカルアドレスについて説明していきます。

◆動画解説◆


◆文字おこし◆

まずは軽く復習から入っていきます。

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今までの動画で、グローバルIPアドレスは、WANで使われるインターネット上で一意のアドレスと説明しました。

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プライベートIPアドレスは、LANで使われるそのネットワーク内で一意なアドレスということを説明しました。

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また、ブロードキャストアドレスは、ホスト部のビット列を全て1にしたものでそのネットワークの全ての端末にデータ送信する場合等に使うことを説明しました。

◆ローカルループバックアドレス

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まず、ローカルループバックアドレスは「自分自身」を指す特別なIPアドレスになります。
IPconfigで自分自身に割り振られているプライベートIPアドレスを見たりしますが、それとは別のIPアドレスになります。プライベートIPアドレスは他の端末との通信に使いますが、ローカルループバックアドレスは自分自身の端末内のみで使われるIPアドレスになります。

IPアドレス体系は決まっていて、「127.0.0.1~127.0.0.254」の範囲となります。
一般的には「127.0.0.1」が使われます。
利用用途ですが、例えば自分自身の端末自体にWebサーバを立ちあげた時の例でみていきましょう。
この画面は、XAMPP(ザンプ)と言って、インストールするだけで容易にApacheのWebサーバやMySQLのデータベースサーバなどを纏めて使えるようにしてくれる便利なアプリケーションになります。
まずApacheを停止した状態で、Webブラウザにローカルループバックアドレスである127.0.0.1にアクセスします。Webサーバが立ち上がっていないのでタイムアウトとなります。それではApacheのWebサーバを立ちあげます。Startを押すだけで簡単にWebサーバが起動できます。
ローカルループバックアドレスにhttpでもう一度アクセスします。今度は画面が表示されました。
これは、自分の端末から自分の端末の中にあるhttpのサービスにアクセスし、画面が表示された流れになります。
では、無線LANや有線LANにつながっていないスタンドアロン状態にして、ローカルループバックアドレスにpingコマンドを発行してみます。
自分自身の端末は起動しているので、ping応答返ってきたことが分かります。

実際の開発現場では、自分自身の端末にサーバを構築しlocalhostというドメインでアクセスすることがあります。
先ほどのローカルループバックアドレスの代わりに、localhostを指定してみます。
先ほどローカルループバックアドレスを設定した画面と同じ画面が表示されました。
DNSサーバにアクセスしていないのに何で名前解決できているの?と疑問に思われた方もいると思います。
WindowsPCにはhostsファイルと言ってDNSと同じ働きをするファイルがあります。
このhostsファイル内にlocalhostのドメインに対するIPアドレスにローカルループバックアドレスを指定している為、DNSサーバとつながっていない状態でも名前解決ができます。

ローカルループバックアドレスは、ループバックアドレスと言われたりもします。


◆マルチキャストアドレス

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マルチキャストアドレスは、特定の端末グループを指定するアドレスになります。
先ほど出てきたブロードキャストアドレスはそのネットワークに属する全端末と通信する場合に用いられるものでしたが、マルチキャストアドレスは、1台の端末やサーバから特定の複数の端末と通信する場合に使われます。

マルチキャストアドレスは2進法基準では先頭のビット列が1110と決まっています
マルチキャストIPアドレス (infraexpert.com)
クラスDが使われ、初めの4ビットがマルチキャストIPアドレスであることを示し、残りの28ビットはマルチキャストグループを指定するのに使われます。
10進法基準では、28ビット部分を全て0にした、224.0.0.0 ~ 全て1にした239.255.255.255 の範囲となります。

マルチキャスト通信ではトランスポート層はコネクションレスのUDPを利用するので信頼性はありません。
利用用途としては、テレビ会議などのリアルタイム配信等に使われたりします。
このマルチキャストアドレス自体は、テレビ会議ソフトなどのアプリケーションが管理しています。ですので私たちはこのマルチキャストアドレスは日ごろあまり目にすることのないアドレスになります。

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例えば、マルチキャストアドレス 224.1.1.1のグループと通信する例見ていきましょう。
端末AとBはマルチキャストアドレスである224.1.1.1に属しています。
端末CとDは属していません。
映像配信サーバはマルチキャストアドレス224.1.1.1宛てにパケットを送出します。
ルータを経由してそのパケットがLAN内に届きます。
L2スイッチでは、どの端末がこのマルチキャストアドレスのグループに属しているか分からないので、全てのポートから届いたデータをフラッディングします。
データを受け取った端末は自身が所属するマルチキャストアドレスの場合はパケットを受け取り、そうでない場合は、パケットを破棄します。

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ここで覚えておいてほしい用語にIGMPがあります。
配信サーバがマルチキャストアドレスに対して配信を行った場合、ルータはどのネットワークにデータを届けるかを把握しておく必要があります。
これは、受信アプリをインストールした端末から事前にルータ側に通知しておく必要があります。
この場合だと、224.1.1.1に所属しました!ということをアプリをインストールした端末がルータに対して知らせます。グループを離脱する場合も、同じように端末から通知します。
このように、ホストがルータに対して、マルチキャストグループへの参加、離脱、維持を通知するためのプロトコルをIGMPといいます。

◆リンクローカルアドレス

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次にリンクローカルアドレスについて説明していきます。
リンクローカルアドレスは、プライベートIPアドレスを割り当てる役割を持ったDHCPサーバが存在しないネットワーク内やDHCPサーバが何らかの原因でIPアドレスを割り振れなかった場合に使われる特別なIPアドレスになります。
DHCPサーバが存在しなくても、このリンクローカルアドレスの中から個々の端末がIPアドレスを割り振ることから、「自己割り当てIPアドレス」とも言われています。

リンクローカルアドレスは「169.254」で始まるアドレスになります。
範囲としては169.254.0.0~169.254.255.255の範囲となります。

このリンクローカルアドレスの中から、ランダムに1つのIPアドレスを選んで自動的にプライベートIPアドレスを設定する機能をAutomatic Private IP Addressingを略して「APIPA」とか「AutoIP」と言います。

ただ、基本的にはDHCPサーバがアドレスを割り振るので、このAutoIPリンクローカルアドレスが使われる場合は、DHCPサーバで割り振るIPアドレスが枯渇してしまった、ダウンしてしまったなど、実際にはネットワークのトラブルが起きている場合が多い様です。




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