孫子に学ぶ戦いの勝ち方
『孫子』とは中国の春秋戦国時代に編纂された兵法書です。
当時の中国は戦争に明け暮れており、そのような混迷を極める時代で勝つための方法がまとめてあります。
約2500年も前の書物であるものの、現代でも通用する戦略の基本や生き方の指針となる本になっています。
学生時代から孫子が好きで、今でも定期的に読み替えるほどの本です。
戦略における考え方や行動指針について学ぶことができるので、トレーダーにとっては必読書だと思います。
今日はそんな孫子の中から、特に役に立つ部分を抜粋し、紹介します。
本当に価値のある、「良い」勝利とは、案外一般人には理解されません。
一般人(トレードの初心者含め)が良しとする勝利は、リーマンショックの天井を当てるとか、バブル崩壊の予知とか、イングランド銀行を潰しかとか、そういった武勇伝じみたものです。
彼らはそのような「英雄」を尊敬し、自分もまた英雄になりたいと夢想します。
しかし、本物のトレーダーの勝利とは地味なものが多いです。
分かりきったトレンドフォローや、微小な利幅しかない逆張りなど、一般人が見たら、「こんなので本当に月利10%稼げるのか?」と思うようなものばかりです。
難しい局面で勝って、周りからチヤホヤされたりマウントを取ったりする人はアマチュアで、プロは自分が勝ちやすい局面でのみ勝負をします。
勝利は偶然の出来事の結果ではなく、準備や計画による必然であると孫子は考えています。(つまり、多くの場合カモのみと戦う)
百戦錬磨の戦士は無作為に選ばれた相手との戦いで無敗なのではなく、そもそも戦う前からの情報戦で自分が勝てる相手のみに絞っているからこその無敗になるのです。
勝てる状況というのは、エントリーポイントが明確で、利確位置も明確、リスクを把握しいくら負ける・勝てるか理解している状況です。
ギャンブルをしていると勝ち負けも全て運というように思えてしまうかもしれませんが、勝利は自分で引き寄せるものです。
確かに1回1回のトレード単位では運の要素もありますが、負けを抑えたり勝率を高めるために無駄なエントリー省いたり、リスクを下げて破産リスクを下げるということは、自分の意志で行うことで、運の要素とは無縁です。
孫子はこの考えを大切にしています。
勝てるかどうかは時の運だけど、負けるかどうかは準備次第、と言っているのです。
敗者は先に戦ってから勝利を追い求めます。
なぜ準備を怠り戦いを急ぐのか?
それは焦りや不安に支配されているからです。
つまり、自信がないのです。
確かに不確実な戦況に対して計画を立てて、それに従うのは勇気がいることです。
「見当違いの計画を立ててたら笑われる」、「どうせ計画通りに行かないのなら勢いに任せて突っ走った方が楽」など、
自分の都合の良い言い訳を並べることは簡単です。
しかし、本当に勝利を望むのであれば、これらの障壁は越えていかないといけません。
「決めたことは絶対に破らない」、「これでもかというくらい準備をする」
こういった姿勢を日頃から意識し、行動に移さないとなかなか勝ちを残せません。
今後トレードに役立つ情報や書籍を徒然なるままに執筆すると思うので、
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