「逃げていい」という表現

よく「自殺するくらいなら逃げろ」とか聞くんだけど、自殺を考えるくらい追い込まれた人ってなかなかその選択はできないんじゃないかなぁ、と思ったりする。

もうHPが限りなくゼロに近い、現状をやり過ごすのに精いっぱいで余力がない状態で新しい一歩を踏み出すのはかなり難しい。「離婚は結婚より何倍もエネルギーがいる」と聞くけど、今いる場所を断ち切り離れるというのは相当エネルギーがいることだと思う。

実際に環境が変わるのは結婚や昇進といった一見おめでたいことでもストレスになるらしい。良くも悪くも変化は脳に負荷がかかる。その人のキャパに収まっているなら乗り越えられるだろうけど。

「逃げろ」って表現は言葉が強いから他人に対してメッセージとして響きやすいのかもしれないけど、そもそも「逃げる」って言葉に肯定的なイメージがない。卑怯、ずるい、弱いとかそんな感じ。

実際は「今の環境を離れてゆっくり休め」くらいのニュアンスなのかもしれないけど。ネガティブな状態になっている人にそういう言葉を使っても、引導を渡されたような気持ちになって、人によっては余計落ち込んだり意固地になるかもしれない。

私があまりこの言葉にいい印象がないので、もしも人に言うなら別の言い回しを考えるかなぁと思った。相手の自己肯定感を下げそうだし。


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