家事3倍!より大事なこと

本を読みました。

田嶋 陽子先生の「愛という名の支配


以前、TVタックルによく出ていましたね。
テレビではうるさい人だなあと思っておりましたが、TBSラジオ「荻上チキSession22」に出演された回を聞いて衝撃を受け、深く反省をしております。←リンクをクリックするとブログサイトから警告が出ますが大丈夫です。
日本の男性は家事労働が女性の1/3しかなく、未だに仕事は男性、家事は女性の分業なんだという人も多い。


しかしこれは男性が仕事をしやすくするために女性を利用しているからだとこの本は言う。
子供は生後数ヶ月から、背中を向けて台所に立つ母や毎日かばんを持っていなくなる父を見て男性、女性の差を植え付けられているという。
自分の家は農家で小さいときはよく手伝いをした、一日へとへとになるまで働いたあと同じ農作業をしている母は家に帰ってから夕食を作っていた。毎日、土日無く。
田嶋先生も幼い時、母親が台所に立ち「なんで毎日茶碗の尻なでなきゃならないの」と泣いていたという。
女性からすれば「自分でやりたくてやっている」という人もいるかもしれない、しかし、女性の役割を社会に決められた上での分担なら不平等条約としか考えられない。
以前にネットで見たのだけど、仕事をしている英国人が家事を妻と同じぐらい行ているのを見ていた日本人が「仕事しているのに家事もするのですね」と言ったところ
「え、それが普通だから・・」
とあっけにとられていたという。


ラジオでも言ってたけど
「女性らしく」「男性らしく」ではなく
「自分らしく」が大事なのだろう
自分も、多く仕事をしているのは自分なのだから家事は妻がするべきなのだという田嶋先生が聞いたら往復ビンタされそうな考えを持っていましたが、本を読んで、より家事を増やさなければと思いました。


さらに男性が性の区別を無くすということはまず、多くの男が言いづらいある言葉を受け入れることが必要だと思うのです


それは「泣き言」

自衛隊のレンジャー部隊でも各部隊の精鋭が派遣されて訓練をするときに「泣き言」を言う隊員は最期まで耐えられるとのことです。
小さなときから植え付けられる「男のくせに」「泣き言を言うな」を躊躇なく吐き出すことが心の平静を保つことなんだろうなと思ったのです。

ラジオの質問コーナーの一部を書き起こしました。
30代女性
ルッキズム(見た目差別、見た目中心主義)の観点からフェミニズムの思想に触れその考え方を知ることで自分を認められるようになり男性への恐怖も少しづつ減ってきましたが未だそのコンプレックスを克服している渦中です。質問は女性の後輩への向き合い方です。
会社の後輩は20代で彼らの話を聞いていると、育ってきた過程や男女の不平等感はあまり感じていないように思います。
むしろ早く家庭に入って、男性の庇護のもと子育てに従事したいと思っているようです。
どうしてもその考え方に異を唱えたくなります。
私は自分の足でしっかり立ち個人が自立した上で男女の差、性別、主従の関係なく自由な関係で立ち位置を築くことがこれからの社会を作るため絶対的に必要な考え方と信じていました。
女性ならばもちろん男性の庇護のもとで生きていきたいという考えの方もいると理解していますが、性別の関係なく働いたら成果が出る職業についているのにそれでも家庭に入りたいと願う彼女達の思いを聞くとどうしても悲しい気持ちになってしまいます。
私達はどちらも間違っていないと思いますが社会を変えるほどの女性の連帯が叶わないのはこのように女性の生き方がいまだ家父長制の考えに支配されていて賃金格差が是正されていない現状があるからなのかもと思います。質問というより悩みの相談になりましたが、このように同世代、下の世代と思想の共有ができないことがとても苦しいです。
回答
田島先生
家庭に入ればいいんですよ、その人たちにとっての夢なんだから。それを先輩がこうだと言っても自分のある人は聞くけれど。親から植え付けられた、世間から、女性史から植え付けられた夢でしょう。実行したいのよ。
してみたら?
結婚して、子供産んで、毎日亭主の帰り待っていてみたら?
その時初めて先輩の言うことがわかるんだから。
こういう人たちは説得してもだめです。やってみなきゃわからないんだから、そういうもんです。今の人達見てたら早いですね、2・3年で離婚して世間の情報もいっぱいあるからやってみればいいんですよ。
荻上チキ
Twitter の書き込みでもありますよね
パートナーの女性が病気で倒れているとき、
「今日は御飯作らなくていいよ」
みたいなことを言ったと
「え、作ってくれへんのかい」
みたいな場面とかの共有とかあちこちにあって、なるほどこれがフェミニズムかというものをそこで気づいていく人は確かにたくさんいます。
田島先生
昔は嫁と結婚するときはその人のお母さんを見ろといったものですがお母さんがどうやってその息子を育てたか、お母さんが専業主婦の人でもどれだけ自分のことを自分でやるように息子を育てたか、そこを確かめないとね、それから結婚しないと、今のようなことになるんです。でもその女の人達は自分がそうやりたいからやってみればいいんじゃない。
人生変える力を持つことよ、人生変えるために自分で自立できなきゃならないでしょ。手に職つけとくとかなんかしておかないと自分で人生選べないです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?