エモクロアTRPG自身の話♪
エモクロアTRPGのDLをする為にまとめて、更にPLを1回・DLを1回してみて思った事も合わせて記事にした。
具体的には「クトゥルフ神話TRPG」の現代日本・エモい版と言われていたが、そのまま賛同するには勿体ない感覚があった。更に少しルールブックが読みにくかったので、そこらへんを自分なりにまとめ直したモノになる。
『エモクロアTRPG』は、2021年3月20日に「ダイスタス・チーム」によって開発・発表された無償のゲーム。ルールは無償というダケでも驚きだが、キャラクターシートも公式サイトで連携されており無償!! ココフォリアにもダイスの設定が既にされている!! シナリオも無償でいくも提供されている!! そんなエモクロアTRPGのURLは下記の通り。URLにアクセスすれば下記のような扉ページに飛ぶだろう。
【URL】
https://emoklore.dicetous.com/
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■エモクロアの概要
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★エモクロアTRPG
『エモクロアTRPG』はTRPG作品の一つ。ゲームである。
卓の参加者の一方はプレイヤー(PL)、もう一方をディーラー(DL)と呼ばれる。DLは他のTRPG作品だとGMにあたる。
・PLは《共鳴者》というプレイヤーキャラクター(PC)を操る。
・DLは《怪異》を中心に《共鳴者》以外の全てを操る(世間的にはKPとかGMとか言われる役割)。
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★エモクロアTRPGとは
PLは、《共鳴者》となってしまった自身のPCを「エモクロアTRPG」の世界の中で、《共鳴者》から一般人に戻そうと奮闘するTRPG(ゲーム)。
《共鳴者》は事件中は《怪異(エモクロア)》の考えにどこか共感しながら彷徨う。
しかしその共感は、最終的にロスト(死・蒸発)に導かれてしまう。
プレイヤーはPCをうまく導きながらロストする前に、事件から脱出・解決する事が求められる。
《参照先》
RULEBOOK->ディーラー->共鳴者
https://emoklore.dicetous.com/rulebook/rulebook-dealer/
★とぉ~く的憶測。
事件の真相に近づくほど《共鳴者》は《怪異》に共感や同情する。しかし、事件の終盤で《共鳴者》は《怪異》の考えを否定し、決別を選び、再び一般人に戻る。エンディングで一時的とはいえ共感した怪異について改めて思いを馳せて終了する。
エモクロアTRPGでは、そういう物語の流れを求めているのではないかと思った。
DLにとっては、《共鳴者》の生還を願いつつも、PL/《共鳴者》に《怪異》について共感して貰い、《共鳴者》の生死に関わる不思議な冒険を提供し、PL/《共鳴者》の言動を観賞する事で物語を感じて貰う遊び。
DLは《怪異》等《共鳴者》以外の全てを操り、両方の目標をPL/《共鳴者》にぶつけながら、その運命に翻弄される姿、その行く末を見届ける。その行程で物語を感じて貰おうと《共鳴者》へ働きかける。またその言動によってDL自らも物語を観賞する。
DLについては実はあまり記載がなかった為、とぉ~くの憶測が多い。TRPG全般のあるある、クトゥルフ神話TRPGのあるある等を踏まえながら、エモクロアのルールを読みながら自分なりの独自解釈で記載した。
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★エモクロアの舞台
ゲーム「エモクロアTRPG」の舞台は、我々が暮らす現代日本とよく似た世界が舞台だ。
一方、我々が暮らす世界と異なる点は《怪異》の存在。
これも我々の暮らす世界でも知られた存在ではあるが少し異なる点がある。
それは《怪異》(読み:エモクロア)。
素直に「かいい」と呼ばれる事もある。
エモクロア(怪異)は「Emotional(感情:エモーション) + Folklore(伝承:フォークロア)」から作られた造語とされる。
また《怪異》は、我々の世界と同様に、傍らにいつつも一部の人は例外にしても一般的に社会的には存在しないモノと認識されている。しかし、エモクロアTRPGでは《怪異》は実在する場合がある。ただし実在したとしても我々の世界と同様に引き続き存在しないモノとして扱われて世間や社会は《怪異》の実在を認めない。
その為、実在する《怪異》は秘密裏に…、怪奇現象を起こし、且つ、近づく人々の感情に変異を及ぼし、不可思議な事件を巻き起こす存在となっている。
《参照先》
RULEBOOK->はじめに
https://emoklore.dicetous.com/rulebook/rulebook-intro/
RULEBOOK->ディーラー->エモクロアの世界観と《怪異》
https://emoklore.dicetous.com/rulebook/rulebook-dealer/
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★《共鳴者》
エモクロアTRPGでは、プレイヤーが操るプレイヤーキャラクターは2種類ある。
《共鳴者》:DLが用意したシナリオ(事件)に巻き込まれ、事件の当事者となったプレイヤーキャラクター。
一般人:当事者ではないキャラクター全般。この中には事件の当事者ではないプレイヤーキャラクターも含まれる。
プレイヤーが操るPCで且つ特殊な存在として《共鳴者》と呼ぶ。この特殊な存在とは何かヒーロー的な特殊な能力を持つ意味ではない。その特殊性は、そのセッションの中でのみ呼ばれる呼称という点である。
《共鳴者》はその物語の主役、事件の当事者として、事件の渦中に身を置いている期間の人を指す言葉だ。
《共鳴者》は《怪異》の存在を確信し易く、普通の人よりも怪異に共鳴(共感)し、引き寄せられ易い・導かれ易い。また《共鳴者》は、《怪異》のみならず、事件に関わる人々自身、物語そのものにも共鳴・共感しやすい存在でもある。
《参照先》
RULEBOOK->ディーラー->共鳴者
https://emoklore.dicetous.com/rulebook/rulebook-dealer/
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■キャラクター作成の流れ
PL用《共鳴者》の作り方。
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①~⑥の流れでキャラクターを作っていく。
「能力値」「技能Lv」の価値については後述する。
①DLはPLに、トレーラー、イントロダクション、ハンドアウト、シナリオレギュレーション等事前情報を伝える。
場合によってPLはハンドアウトを選択する事になるかもしれない。また②~④までについては卓の全員(PL達とDL)と相談しながら作る事を推奨する。
↓ ↓ ↓
②能力値を決める
【身体】【器用】【精神】【五感】【知力】【魅力】【社会】【運勢】の8種ある。そのウチ【運勢】のみ1D6点で決定する。それ以外の能力値については、1~6点に収めながら合計25点になるように配分する。
※能力値の価値については「判定」や「能力値」に後述する。
↓ ↓ ↓
③HPとMPを決める
HP→【身体】+10
MP→【精神】+【知力】
↓ ↓ ↓
④技能Lvの取得
取得には技能pt30を用いり下記のコストを支払いLv1~Lv3を獲得する。
〈*〉はLv1固定。〈★〉はコスト倍。
〔コスト表〕Lv0=0pt、Lv1=1pt、Lv2=5pt、Lv3=15pt。
※技能Lvの価値については「判定」にて後述する。
↓ ↓ ↓
⑤共鳴感情を選ぶ
それぞれ「表」/「裏」/「ルーツ」の合計3個選ぶ。
・表:他者に認識されている感情、自覚している感情。
・裏:内面に潜み隠れてて秘められた感情、自覚していない感情。
・ルーツ:今の人格形成の起源orもっと根源的な感情
この共鳴感情は《怪異》と共感する為に使われる。共鳴は後述する。
↓ ↓ ↓
⑥パーソナルデータを決める
名前、年齢、性別、職業、出身、外見的特徴、性格、経歴、関係ある人々、好きなモノ・嫌いなモノ。※職業はフレーバーなのでシステム的な要素はない。好きな職業にしよう。
↓ ↓ ↓
キャラクター作成は終わり
《参照先》
https://emoklore.dicetous.com/rulebook/rulebook-player/
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■判定
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モクロアTRPGでは「行為判定」「対抗判定」「共鳴判定」と3種類あり、ここでは頻度の多い「行為判定」判定方法について記載し、能力値や技能Lvとの関連性を紹介する。
【行為判定の流れ】
★振る10面体サイコロ(D10)の数を確認し、その数だけD10を振る
「技能レベル」「ダイスボーナス」の合計数だけD10を振る。
※「技能レベル」の数値は1~3。「ダイスボーナス」の数値は0~2(基本0)。1~5。
↓ ↓
★一つ一つのサイコロを確認する。
・D10の出目で「判定値」以下のサイコロを「成功ダイス」として数える。
※「判定値」は「能力値+技能レベル」で数値は2~9。
↓ ↓
・D10の出目が“1”の場合は「クリティカルダイス」として数える。
・D10の出目が“0”の場合は「エラーダイス」として数える。
↓ ↓
★計算する。
『成功数=「成功ダイス」数+「クリティカルダイス」数-「エラーダイス」数』
※基本的に、成功数が1個以上あれば判定は成功。0個以下だと失敗になる。
↓ ↓
★成功の判定を行う。
成功数に応じて、効果や名称が変わる。
・成功数0未満:ファンブル(即座1D3点ダメor共鳴Lv+1)。
・成功数「0」:失敗。
・成功数「1」:シングル(通常成功)。
・成功数「2」:ダブル(効果的成功。高度な成功)。
・成功数「3」:トリプル(極限成功。達人規模の成功)。
・成功数4~9:ミラクル(CT発行。ダイスボーナス+1)。
・成功数10以上:カタストロフ。
●DLが指示した技能以外について、PLは他技能での代用を提案する事が出来る。またDLが認める事で代用判定を行う事が出来る。
●「ダイスボーナス」とは判定際に有利になるような状況を作った場合に与えられるボーナス。
・非常に有利な状況になった。+1。
・極めて有利な状況になった。+2。
判定時に上記の数だけダイス個数を増やして判定する。
《参照先》
https://emoklore.dicetous.com/rulebook/rulebook-player/
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★成功率の上昇率について
※これはルールブックに記載はない。
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判定の成功率は、能力値1&技能Lv1は20%。
能力値6&技能Lv3は97%となる。
技能Lv1で能力値1~6の成功率は20~70%。
技能Lv2で能力値1~6の成功率は47~82%。
技能Lv3で能力値1~6の成功率は68~97%。
技能Lvでの成功率上昇は、
Lv1→Lv2は1.65倍。
Lv1→Lv3は2.11倍になる。
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■能力値の説明
【身体】【器用】【精神】【五感】【知力】【魅力】【社会】【運勢】についての価値や説明。
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『』はシステム面で使用記述がある。
《》はシステム面で使用記述のある技能。(:)は用途。
〈*〉はLv1固定の技能。能力値の影響が大きい。
〈★〉はLv獲得のコストが通常の倍になる。
〈●〉は分野を決める必要がいる。
〈〉は技能を表している。
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■【身体】筋力や運動能力などの身体的な能力。
『HP』『戦闘のイニシアチブ』《*運動(:回避)》《*生存(:気絶/心肺停止)》《耐久(:防御/気絶)》《スピード(:回避)》《アクロバット(:回避)》《ダイブ(:イニシアチブ/気絶)》〈*格闘〉〈ストレングス〉〈武術●〉〈★奥義●〉
※この値が低いと死に易い。HPが低いだけでなく気絶し易く心肺停止し易くなる。
■【器用】手先の器用さや技術、芸事や工作などをこなす能力。
《医術(:休息/傷/蘇生)》《アクロバット(:回避)》〈*調査〉〈*投擲〉〈マッピング〉〈★奥義●〉〈★射撃●〉〈*細工〉〈技巧●〉〈芸術●〉〈操縦●〉〈隠匿〉
■【精神】感情の豊かさや意志の強さ、共感力などの精神的な能力。
『MP』《*自我(:失神)》《根性(:気絶)》《★蘇生(:心肺停止)》〈直感〉〈★霊感〉〈心理〉〈★奥義●〉〈芸術●〉
※MPはシナリオによりけりだが、低いとMPが低く失神し易い。
■【五感】五感を用いて何かを察知する感覚的な能力。
《危機察知(:回避・回避回数)》〈*知覚〉〈観察眼〉〈聞き耳〉〈事情通●〉〈マッピング〉〈鑑定〉〈毒見〉〈★射撃●〉〈芸術●〉〈操縦●〉
※シナリオにもよるが探索中は〈観察眼〉〈*知覚〉〈聞き耳〉〈事情通●〉の判定機会は多い。〈危機察知〉が回避判定だけでなく1ラウンドの回避回数にも関わるので五感を高くするのも良いだろう。
■【知力】論理的に考え判断したり、情報を記憶・処理する能力。
『MP』『議論のイニシアチブ』《*手当て(:傷/蘇生)》《ディベート》《医術(:休息/傷/蘇生)》《★蘇生》〈*知識〉〈検索〉〈洞察〉〈鑑定〉〈心理〉〈専門知識〉〈暗号〉〈電脳〉
※誰かのHP等を回復したい場合はこの値が高い方がいい。但し時間もかかったりする為、その機会はシナリオにより良かったり悪かったりする。
■【魅力】外見的な魅力やカリスマなど、人に好かれる能力。
『ライブのイニシアチブ』〈*交渉〉〈魅了〉〈業界●〉
※シナリオによっては使い勝手が良かったり悪かったりする。
■【社会】立場や信用、資金力や教育レベルなどの社会的な能力。
『マネーゲームのイニシアチブ』〈*ニュース〉〈社交術〉〈事情通●〉〈業界●〉〈隠匿〉
※シナリオによっては使い勝手が良かったり悪かったりする。
■【運勢】天性の運の良さ。運命力。
《危機察知(:回避・回避回数)》〈*幸運〉〈★霊感〉〈直感〉〈隠匿〉〈★強運〉
※シナリオにもよるが探索中はどれも判定機会は多い。〈危機察知〉が回避判定だけでなく1ラウンドの回避回数にも関わるので五感を高くするのも良いだろう。
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■能力値の個人的感想。
個人的にAが大切で、Dに下っていくとそうでもないと思った能力値の話
A:【身体】が1だと死に易い。ある程度高い方がいい。
B:【五感】【運勢】のどれかに力を入れれば探索にも戦闘にも便利。
C:【器用】【精神】【知力】は探索に役立つが、ややキャラの色付け。
D:【魅力】【社会】シナリオによって役に立つが主にキャラの色付け。
技能だと怪異の登場が主軸となるエモクロアでは〈★霊感〉が笑えるほど強い。ダメージを与えるなら〈★奥義〉に大きく割り振るのもありだろう。ただ★のつくモノはコストが高いので色々割り切りが重要になってしまう。
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■主題となっている「共鳴」について
《共鳴者》《共鳴感情》《共鳴判定》《共鳴表》の話。
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この「共鳴」についてルールブックの説明ではよくわからず、恐らく読者・DL次第の解釈によって運用が異なる可能性がある。
エモクロアでは感情や力に導かれる事・影響をされる事を共鳴と呼ぶ。
ゲーム開始時〈∞共鳴〉Lvは1で始まり、Lvが10以上で【逸脱】し最終的にはPCは退場する。
また《共鳴判定》でトリプル以上が出た場合《共鳴表》の一つを獲得し《怪異》に近づく、もしくは《怪異》自身を知る。
ルール上は上記のような事を示すが、ゲームの主題として何をしたくて共鳴と名乗っているのかはわかりにくい。
これは自分の独自解釈になるが「共鳴」を日本語として調べると意味としては「一方の作用で、他のモノも影響を受けて作用を発する現象」もしくは「他人の考えや行動などに心から同感する事」という。
後者はゲーム中に《怪異》に共感していく事だと思う。強く共感した時《共鳴表》に従う事になる。共感度合が強くなり、やがて人間のタガを超えた時、《怪異》の影響を受け過ぎて《共鳴者》もまた怪異と同等の存在になる、その時、人としてはゲームオーバーになるのではないかと思う。
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■共鳴の難しさ
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「エモクロアTRPG」は、被害者である《共鳴者》が《怪異》という加害者に共感する。場合によっては同情もするかもしれない。しかし一方で加害者は被害者を殺そうとする。もしくは人間でなくそうと仕掛けてくる。プレイヤーは《共鳴者》として非常に複雑な心境を演じる事になる。そういう事を《共鳴判定》では求められるのだと思われる。
一方、「クトゥルフ神話TRPG」における正気度ロール(SANチェック)は、「探索者自身が感じる恐怖」「探索者の頭にこびりついた、追い出したい考え」になり、常に探索者自身を起点にした他者への拒絶になっている。その為、クトゥルフ神話TRPGのような感覚でエモクロアTRPGをしようとすると違和感を強く覚えるのではないかと思う。
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■まとめ・所感
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自分はPLもDLも「新約・きさらぎ駅」しかプレイしておらず、一方エモクロアTRPGは、重要な箇所をシナリオに依存するように作っている。その為、自分の解釈はシナリオによっては誤っているかもしれない…。
自分の為にまとめたモノだけども、読んだ人が少しでもエモクロアについて理解が進んだら嬉しい。
おわり
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