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ずっと側にいて

Netflixオリジナル作品「ブラックミラー」。少し先の世界で起こりうるであろう、人間とデジタルの相性の悪さを切り取った作品。
ハッピーエンドで終わらない後味が悪いものがほとんどだけど、デジタルが人間界に踏み入ってはいけないボーダーラインを考えるキッカケとなった好きな作品です。
好きなエピソードを見返しては1人でヒリヒリしてる。(主に夜)

シーズン2 エピソード1の「ずっと側にいて」は好きな作品の1つ。
ある日突然夫を亡くなくしてしまった主人公が、見た目も中身も夫そっくりのAIをオーダーして一緒に暮らしていく話。
もうあらすじから想像できるように、なんか、うまくいかないんです。最初はいいんですが。わずかな機微の違いが違和感となり積もっていく。そんな話。

この作品、邦題は「ずっと側にいて」なのですが原題は「Be Right Back」。
アーノルド・シュワルツェネッガーの"I'll be back"でおなじみのBe back。
日本語にすると「すぐ戻る」とかそういった類の訳になるのだろうけど、この作品においては「戻ってくる」というこの世を去ってしまった夫側からのメッセージよりも、「側にいて」という去られた妻側からのメッセージの方が作品にマッチしているように思えました。

「恋しい」と「寂しい」は似て非なるもの。
愛する人を恋しく思う
愛する人がいなくなって寂しい
会いたいという「恋しい」気持ちに語りかける「Be Right Back」
一緒にいれなくて「寂しい」気持ちをストレートに表したのが「ずっと側にいて」
「1人じゃ孤独を感じられない」と宇多田ヒカルも歌っていたように、寂しさは誰かと一緒にいないと感じられない。
「ずっと側にいて」はこの世を去る前の夫への言葉なのか、夫ソックリのAIに向けた言葉なのか。
人はAIと一緒にいても寂しいと感じられるんでしょうか。
我々はその謎を解き明かすべくジャングルの奥地へと向か・・・

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